2017年03月22日

かばんちゃん=カーバンクルのフレンド説

 11話「せるりあん」におけるボスの八面六臂の活躍を見て思いついた珍説。

16世紀(大航海時代)に、南米で目撃されたと言われる未確認生物。
頭部に赤い宝石のような物体が付いており、この石を手に入れた者は幸運や富を得るとの言い伝えがある。
小動物風であるとされるが、詳細は不明。

http://dic.nicovideo.jp/a/%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%AB


 その発想は、かあばんくるという語呂合わせと、彼女の前任者でありひょっとすると前世かもしれないミライさんが創り出したのだがボス=ラッキービースト(幸運の幻獣)だから、という安直なものである。想像上の生き物であるツチノコがアニメ本編に登場していることは、この説の数少ない補強材料の一つだ。この説の信憑性はさておき、かばんちゃんがその「楽しいことを思いつく」能力で、ジャパリパークのフレンズたちに「たのしーっ!」「すっごーい!」というとっておきの幸運をもたらしたのは疑いようのない事実だろう。
 かばんちゃん=文明の象徴たるかんばんとのダブルミーニング説もおまけででっち上げておくので、もし当たっていた場合は褒めたってください。

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2017年03月19日

観測範囲でけもフレの打率がもの凄いことに気付く

 『けものフレンズ』の最後2話はまっさらな状態で観たいのです。なのでくれぐれも、ネタバレしやがらねーようおねげーするですだよ。あらすじすら見たくないんですよ。
 『咲-Saki-』は白糸台過去編が一区切り付きましたが、面白かった。最近だと『シノハユ』でも思いましたが、りつべは短いスパンの中でキャラに魅力を持たせる技術に長けていますね。私は特に渡辺が好きです。
 ポケモンは今まで主にフリーバトルしかやっていなかったのですが、サンムーンのシングルレートで初めてレート1600に到達しましたC(^o^C)。育成や対戦そのものに掛ける時間の限界で、私にはこの位が限度でしょう。
 私は映画のジャンルのうちミュージカルとすこぶる相性が悪い人間で、この前付き合いで見に行った『ラ・ラ・ランド』もあんまり面白くなかったのですが、音楽はいまだに頭の中ででハードリピートしています。人はなぜこんなにも「同じフレーズのリフレイン」という演出に弱いのでしょう。

ポストアポカリプスとは (ポストアポカリプスとは) [単語記事] - ニコニコ大百科 ポストアポカリプスとは (ポストアポカリプスとは) [単語記事] - ニコニコ大百科

フィクションにおけるジャンルの一つである。「終末の後」と示す通り、何らかの原因により人類文明が壊滅した後を舞台とする。




 違和感ゼロ。1話の小ネタがこの動画一本でだいたいわかるのがすっごーい! ですね。
 あと、これを思い出しました。わかっちゃあいましたが二期決定おめでとうございます。



 懐かしい空気とDメロの謎の感動。


 本当に楽しそうにゲームするおねえさんですね……。自分でもやり込んでいて、RTAなどで最適化され尽くした動きに慣れているだけに、ゲームに不慣れな人がプレイした所感が新鮮でした。そんな人のガチャプレイでもクリアできるように設計されているのが真に「万人受け」なのかしらん。

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2017年03月08日

けものフレンズ レビュー・感想 さびれたテーマパークで奏でられる狂想曲


 脱力けものギャグベンチャーアニメ『けものフレンズ』がちまたの評判に違わず面白い。劇中で繰り返されるフレーズ「たーのしー!」「すっごーい!」とともに熱病のように広まった作品だが、その面白さを表す言葉としてもこれ以上的確なものはない。ちなみに私は、評判を聞いて観た1話のガクガクFPS・へっぽこ物理演算の「かりごっこ」で一度脱落し、リベンジで(ニコニコのコメントの助けを受けつつ)1話を完走した後に面白くなってきたクチである。大多数の人と同じだろう。

ほら 君も手をつないで大冒険
 『けものフレンズ』をジャンルに当てはめれば、萌え擬人化やゆるふわギャグアニメに分類されるだろうか。人をある程度選ぶはずのジャンルものが層を問わず広まったのは、バディもののロードムービーとしても、SF(すこしふしぎ)としてもよく出来ているからだと思う。基本を抑えているのだ。このアニメは大いにへんちくりんではあるが「斬新な」「新感覚の」という形容を耳にするとどうにも違和感を覚える。むしろ、目的地に向かう途中で様々な問題(を抱えた人)に遭遇する、問題を知恵と勇気で解決する、新たなキーアイテムや情報を得る(読者視点では設定や世界観が少しずつ開示される)とともに仲間が増えていくという構成は、SF冒険譚として清々しいくらい王道的だ。別働隊(アライグマとフェネック)が別視点からことの真相に迫っていく構成も、実に少年心をくすぐる。各話のプロットもシンプルそのものだが、それらが説得力と訴求力を持ち得ているのは、主人公たるかばんちゃんのスキルが展開に自然と活かされていること、最良の相棒であるサーバルの優しさとけなげさ、フレンズのおおらかさによって形成される空気がこの上なく心地よいことが大きな要因ではないだろうか。単純明快なのはよいことだ、というところで次節の話題に繋がる。

そう 君も飾らなくて大丈夫
 肩肘張らない、裏表がない、もったいぶらない。『けものフレンズ』の美点である。
 この作品はそこぬけに明るいキャラが素っ頓狂な展開を繰り広げる一方で、どこか不穏な空気が常に漂っている。物語の舞台が閉園後のテーマパークか、文明が崩壊した後の世界か、あるいはサービス終了後のアプリ(バーチャルリアリティ?)であることはそこかしこでほのめかされていて、フレンズ、サンドスター、セルリアンといったキーワード、「ヒト」「絶滅」「フレンズ化」「動物だったころ」といった物々しい言葉が要所要所で口にされる。しかし、それらは何でもないことのようにしれっと語られ、出てきた傍から次に起こる騒動でさらっと流されてしまう。そこには底の浅い下心、ほのぼのを装ってのショッキングなネタばらしや騙し討ちの衝撃的展開で視聴者にインパクトを与えようという魂胆はこれっぽっちも感じられない。個人的にはそれがとても好ましい。あくまでこの作品の主軸にあるのはフレンズたちが巻き起こす騒動と彼女たちとの触れ合いであり、彼女らの裏表のなさがそのまま作風を形成しているのだと思う。それでいて、真相に思いを巡らせたり今後の展開を想像させたりする情報を各エピソードに配置しているのは、なかなかの構成力だと言わざるを得ない。
 また、この作品は脱力系ギャグアニメとしても癖になる魅力がある。作り手がある程度意図して演出していることは、サブタイトルの表記が「さばんなちほー」とひらがな表記で間延びしていたり、「○○おにいさん(おねえさん)」のゆるゆるな実写解説を挿入したりしていることからもうかがえる。それとしての完成度(シュール系の作品に適切な言葉だろうか?)の高さは、アニメを構成する各要素の絶妙なバランス感覚によって成立していると私は思っている。これがもし、3Dモデルだけが吉崎観音絵そのもののシュッとした美少女だったり、モーションだけがキレッキレだったり、声優の演技だけがこなれていたり、脚本だけが洗練されていたり、音楽だけが流麗だったりしたら、バランスが一気に崩れてどこかに批判が集中したかもしれない。とぼけた顔つきの3Dモデルが、まるで人形劇のようなぎくしゃくした動きで、調子っぱずれの音楽をバックに、ちょっと舌っ足らずな声で、すっとぼけたお話を演じるからこそ、あの中毒性のあるフシギ空間が生まれているのだと思う。つまるところ、大事なのは作品のカラーと統一感なのだろう。
 ときに、サーバルの3Dモデルには黄金比が隠されているのではないだろうか。あの緊張感のない目! だらしのないほっぺた! ぽかんとした口! アルカイックスマイル! そして高すぎるでもなく低すぎるでもない絶妙の等身! その上、あの陽気で抑揚の取っ払われたボイスで魂が吹き込まれると最強に見える。

ララララ ララララララ 素敵な旅立
 『けものフレンズ』を異色のギャグアニメたらしめているのは、寂寥感と郷愁だ。上にも書いたが、この作品はお祭り騒ぎの明るさに包まれていて、お話は常に登場人物たちの喜びの声で満たされている一方、言いしれぬもの寂しさと胸を掻きむしられるような悲しさを覗かせている。それは背景として、ヒトの文明あるいは物語の舞台の崩壊が明らかであることも影響しているだろうし、明るいお話や脳天気なキャラクターとのギャップもあるだろうし、かばんちゃんとサーバルの別れがそこかしこで示唆されているのも影響しているだろう。私はそういった劇中の描写に加えて、「サービスの提供が終了したゲーム」という『けものフレンズ』自身が辿ってきた道と、EDテーマでも示されている「さびれたテーマパーク」のモチーフが恐ろしいくらいマッチした結果、あの得も言われぬ郷愁が生まれていると推察している。
 敷地の中は閑古鳥が泣いている……。人手も予算も足らず、アトラクションはところどころガタが来ている……。前回の出しものは大失敗、今回の出しものの人形劇も、人形は垢抜けないデザインで動きもぎくしゃく、キャストの演技もどうにも拙い……。けれど、そんな引け目はこれっぽっちも感じさせず、精いっぱいわれわれを楽しませよう、楽しんでもらおう、そして自分たちが思いっきり楽しもう、そんな思いが狂おしく伝わってくる。『けものフレンズ』という作品は、そんなうらぶれた遊園地のイメージそのものだ。私たちは「たーのしー!」キャラクターや「すっごーい!」イベントの舞台袖に見え隠れするものに、胸が締め付けられるのだ。もし、アプリ版のサービス終了がアニメ化の布石として意図したものだったとしたら、『けものフレンズ』はメディアミックスの最良の成功例として紹介されてもおかしくないと思う。単なる偶然だとしたら、芸術の神の粋なはからいとしか言えない。
 『けもフレ』を語る上で『ひょっこりひょうたん島』や『がんこちゃん』といった作品を引き合いに出している人をいくらか見かけたが、私はその方たちと同じ周波数の電波をキャッチしたのだと思う。

すがたかたちも十人十色 だから惹かれあうの
 世をすねて、ひねくれたことや残酷なことを書くのは簡単だ。綺麗ごとや気持ちのよいことを真っ正面から書くのは、その万倍難しい。『けものフレンズ』はその困難に挑戦している作品で、7話までの段階で評価すれば、その試みはいくらか実を結んでいるのではないだろうか。
 「フレンズによって得意なこと違うから」1話でのサーバルの言葉である。「できることが違う」ではないところに、彼女の優しさがうかがえる。優しさが心をえぐる。「違う」と言い切らせるところに、作り手の誠実さを感じる。

はじめまして 君をもっと知りたいの
 『けものフレンズ』は頭を空っぽにしてみるアニメだ、IQを溶かすアニメだと言われているが、個人的には見るたびに発見があってうかうか見てられない作品である。特に1話は、今見返すと情報量がなかなかのなかなかだ。
 まず、この回のメインキャラであるかばんちゃんとサーバルについて、種族としての特徴が話の中で発揮されている。このフォーマットは2話以降も踏襲されているのは言うまでもない。冒頭のかりごっこのシーンだが、サーバルはかばんちゃんの足音に反応して目を覚まし、追っている途中で視野角の狭さから彼女を見失ったあとも足音で捕捉していて、聴力が高いことがすぐにわかる。しんざきおにいさんが解説してくれたジャンプ力の高さも、ここだけで二回も披露されているね。かばんちゃんについても同様で、手先が器用で物作りが得意、肩関節の可動域のおかげで投てきができる(紙ひこうき)、体温調節の能力が高い(あんまりハァハァしない)、骨盤の形状から長距離移動に耐えられる、体力の回復が早い(もう元気になってる)、記号(文字、絵)の識別能力が高い(看板と地図)というヒトの種としての特徴はほとんど網羅されている。ここまでは私も1話の時点で気付いていたとどや顔で主張しておこう。全部『たけしの万物創世記』の受け売りだけどな! しかし、ヒトのもっとも優れた能力とは何か、本当にヒトをヒトたらしめているものが何なのかは、7話で博士たちに言われてようやく意識させられた。あれは一本取られた。つくづく油断ならない作品やね。
 世界観の説明も、実はだいたいこの1話で済んでいるのだ。サーバルが最初にかばんちゃんへ紹介したフレンズが(仁王立ちする)トムソンガゼルと(なめくじにしか見えない)シマウマだが、これは本来であれば肉食獣であるサーバルの獲物のはずだ。その和やかな空気から、フレンズなるものが補食・被補食の関係から解放された存在であることを暗に示してる。そして、われわれがサーバルを通して抱きはじめたフレンズへの親近感は、この話のゲストキャラであるカバのマイペースさと、力強さとふてぶてしさと、何のかんのの優しさを見せられて確固たるものとなる。また、物語の舞台が「ジャパリパーク」という場所であることもごくごく始めの方でしれっと口にされている。そのサファリパークを模した名前と、道中で見つかる傷んだ机、看板などから、舞台が人造のテーマパークで、何かの異変が起こった後であることが自然に察せられる。大したもんだ。

8話の違和感
 けもフレの8話ははっきり言っていまいちだった。この話だけ世界観が違うという意見を見かけるが、自分もそう感じたクチだ。ペンギンたちのライブ設備が他の施設の荒廃ぶりに対して(整備したにせよ)綺麗すぎるとか(巨大迷路のアナウンスは死にかけていた)、文字通り書き割りのフレンズが不気味だとか、声優の棒読みが度を超えているとか言いたいことはたくさんあるが、何より今回のフレンズの悩みが複雑すぎて違和感があった。店にお客が来ないとか、同種の仲間が見つからないとか、迷宮から出られないとか、料理を食べたいとか、そういったシンプルで即物的な悩み・欲求に比べて、アイドルユニットの中での立ち位置うんぬんというのはいささかお高尚すぎる。作劇のフィクションラインがこの話だけ浮いているのだ。プリンセスが会場から逃げ出すまでの筋運びもおよそ丁寧とは言い難く、あまり評価できない。ただ、そんな中でもマーゲイの特技がドラマチックな展開を生んだり、ボスが(おそらく)群体型でフレンズの世話(もしくは監視)を行っている、人間たちは港に向かったという情報を盛り込んでいたりするのは手堅いと思った。

ようこそジャパリパーク
 ゆるゆる冒険アニメとしての面白さは絶対保証する。底抜けの明るさの裏に見え隠れするもの寂しさに波長が合えばさらに惹きつけられること必死。記事を書くのが遅れているうちに残り3話となってしまったが、「たーのしー!」「すっごーい!」というライブ感も含めて楽しい作品なので、今からでも遅くない、未視聴の方は記事の先頭に貼った1話のリンクを押してジャパリパークに入園しよう。

tags: 百合 
2017年02月12日

百合作品なら薦められればそのうちやるリストには入れておく

 レビュー系統のブログをやっていて、たくさん閲覧してもらったりはてブがいっぱいもらえたりするのももちろん嬉しいんだけれど、何より達成感があるのは「紹介記事を見てやってみました」「面白そうだったんで自分も観ました」という報告をいただくことだ。冥利に尽きるというやつだ。いわゆる布教・ステマっちゅうのはリアルフレンドにするのはうっおとしい部分もあるんだけれど、一方的なコミュニケーションとも言えるブログはその辺気にする必要がないのはよいね。というわけで、他の人も月の水企画作品をやってけろ。
リリィナイト・サーガ レビュー・感想 名作! 王道風ド外道百合エロRPG

 『咲-Saki-』の映画は初日にレイトショーで観てきた。原作のファンならばどこかしら見所はある……私にとってはぐいぐい行く国広くんやエトペンエピソードの翻案……が、原作を知らない人が観ても十中八九何だこれってなる。これが、原作厨が最大限言葉を選んだ感想。あと、ハギヨシの血色が悪かった。


変遷する『童貞を殺す服』の意味 - Togetterまとめ 変遷する『童貞を殺す服』の意味 - Togetterまとめ
 その違和感はなんかわかる。われわれがセイバーさんの私服に感じる郷愁や憧憬や慕情とあのスケベセーターはちょっと違う。

龍門渕高校キャストの“とある”こだわりとは? 龍門渕透華役・永尾まりやに聞く、映画『咲-Saki-』の魅力|おたぽる 龍門渕高校キャストの“とある”こだわりとは? 龍門渕透華役・永尾まりやに聞く、映画『咲-Saki-』の魅力|おたぽる

―― 面白いと思われたのは、たとえばどんなところですか?

永尾 キャラクターが、それぞれピックアップされるじゃないですか、清澄高校だけではなく。それがまた皆いい子で、それぞれに勝ちたい、頑張りたいと思う理由があるのがいいなと。嫌だなという子もいなくて、皆が好きになれますよね。また、それがチームとしてそろうと、わ~格好いいな、という気持ちになれますよね。


 念。


 だいたいあってた、しゅごい。
 

 最近ツイッターのTLがこれ一色なので観てみたけれど、よくわからない。第一関門のガクガクFPS、へっぽこ物理演算の狩りごっこで脱落組。ローポリが少年時代に観た『ビーストウォーズ』の思い出を刺激してきた(全然画風が違うけど)。


 パワポケとポケモンというドストライクの組み合わせ。試合もおもしろい。


 やだなにこの人イケメン……。
 このアニメ、カンナのふとももにかなりの作画リソースを割いていないか。

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2017年02月05日

宮永照のお菓子好き 家族麻雀の影響説

渡辺たちとのチームが虎姫の前身なのかな
 「高校生一万人の頂点」宮永照のお菓子に目がないところは、これまでも随所で(特に『咲日和』でぽんこつ空気を振りまきつつ)アピールされてきました。そして『咲-Saki-』本編でも、最新話でそのお菓子好きっぷりがこれ以上ないほどクローズアップされました。サブタイトルもそのまんま「菓子」という徹底ぶりです。

「売店でお菓子買ってきた」

(『阿知賀編』第13局「再会」)


「とにもかくにもお菓子がないと…」
お か し

(『咲日和』白糸台の巻1)


「これか? これは菓子の差し入れだ」
「!」

「ほしいのか?」

「食べるか?」
「!!」

(第170局「菓子」)


「麻雀部だと菓子やパンケーキが毎日食べられるぞ」
「!!」
「あとはそうだなぁ………
 レギュラーになれば特待生と同じで寮がタダになるとか…」
「パンケーキ…」

(第170局「菓子」)


 ところでこのやりとり、菫に特待生の設定を説明させつつ、照に「パンケーキ…」でぶった切らせることで、彼女がどこかずれているのと超弩級のお菓子フリークであることも同時に表現していて、もの凄く脚本力が高いです。
 閑話休題。小林立は「設定! 付けずにはいられない!」というレベルの設定厨で、各キャラクターに付与された設定は思いも寄らぬ意味を持っていることがままあります(参考資料)。名前しかり、誕生日しかり、趣味嗜好しかり。信徒らはその意味不明な設定に隠されたサブテキストを探るべく、夜を日に継いで研究を重ねています。私は今回、照のお菓子好きにも、ここまでクローズアップされるからには何かしら意味があるのではないかと思い、いろいろ記憶をほじくり返していました。するとふと頭に浮かんできたのが、1巻の第1局というとんでもない序盤の会話でした。

「家族麻雀で

お年玉を巻き上げられないように負けないことを覚えて
勝っても怒られたから勝たないことを覚えました」

(第1局「出会い」)


 咲さんがなぜプラマイゼロを目指すような打ち方をするのか、和に語るシーン。
 『咲-Saki-』をスピンオフから知った人や、原作古典派の人はひょっとすると知らないかもしれませんが、1期アニメの該当シーンでは会話の内容が大きく変更されています。

「私 ずっと家族麻雀で
負けるとお菓子がもらえなくて
でも 勝ちすぎても怒られてたから
気がつくと こんな風に打つようになってました」

アニメ『咲-Saki-』1話


 強調は引用者によります。子どもが賭け事に参加する描写がまずかったのか、そもそも賭博行為が放送コード的に駄目だったのか、媒体の違いに関する資料としてもおもしろい箇所です。
 さて、ここからまた話がこじつけ臭くなってきます。まず、アニメオリジナルの描写は、南浦さんや個人戦の成績の扱いを鑑みて、原作正史と共存するものとして話を進めます(『咲日和』についてはりつべ本人から実際にあった出来事だとお墨付きがあったけど、アニメはどうだったかな)。上記描写についても、設定が変更されたのではなく、宮永一家の家族麻雀はお年玉を賭けるのと同時にお菓子を与えていたと考えます。
 照がお菓子を好きになったのは、家族麻雀のごほうびだったからでは(囚人がアルフォートとコーラを好きになるがごとく)? お菓子の味が家族……咲と麻雀を打った記憶と結びついているからでは? というのが私の予想です。つまり、照のお菓子好きっぷりは、彼女がいかに咲さん大好きかを表すバロメーターだったんだよ!
 この説が苦しいところは、照が最新話で「たまにつらいことを思い出すから」と語っているように、照の中で家族麻雀がどんな位置づけだったのか判然としないとですかね。何にせよ、直近で宮永家の母=宮永愛=アイ・アークタンダーという超重要設定が開示されたこともあり、この家族麻雀周りの設定がどうなるのか目が話せません。
 というわけで、照がお菓子に目がなくなったのは家族麻雀の影響説、予想が的中していたら褒めたってください。

tags: 咲-Saki- 
2017年01月23日

2017年の新作百合ゲー 『きみから』『BLUE REFLECTION』『よるのないくに2』『ジェミニフォートの勿忘草』『ナイトメア・ガールズ』『戦国の黒百合』『全ての恋に、花束を。』

 毎度恒例の新作百合ゲー下馬評記事。前回分はこちら。
2016年後半戦の新作百合ゲー……が全然無い! 『カタハネ ―An' call Belle―』『ジェミニフォートの勿忘草』『ナイトメア・ガールズ』『ねのかみ後編』

きみから~彼女と彼女の恋するバレンタイン~(2017年春)
http://baseson.nexton-net.jp/baseson-light/kimihane-couples/

少女たちの恋と友情のスケッチ、再び―

ダウンロード限定発売のガールズラブAVGが、続編+完全版で待望のパッケージ化!


 公称ジャンルは「ハッピーガールズラブコメディ」。2015年に発表された短編百合ゲー『きみはね』の正式な続編。同時に前作も完全版仕様でパッケージになるとのこと。
 前作はあんまり評価できるところがなかったが、全くもって嫌な作品ではなかったので今作もタイミングが合えばやってみようと思う。ちなみに前作の感想はこちら。
きみはね レビュー・感想 浅ァァァァァいッ練り込み不足!!

BLUE REFLECTION 幻に舞う少女の剣(2017/03/30)
http://social.gust.co.jp/gakkou/

かけ足の“きれい”は過ぎていく――

本作は、現代の日本の学園が舞台です。

SNSやスマートフォンの登場により、
人々のコミュニケーションには新たな方法が加わりました。

しかし、人と人との交流における本質は、
いつの時代も変わりません。

「ひとりでは小さくても、手を取り合えば、
より大きな力と幸福を得ることができる。」

『BLUE REFLECTION 幻に舞う少女の剣』は、
この人間の本質・絆をテーマとした、少女たちの等身大の
青春を描く“ヒロイックRPG”です。


高校時代、誰もが経験するであろう、楽しさ、甘酸っぱさ、
漠然とした不安、恐怖。
主人公はゲームを進めるうえでそうした経験をし、
多くの少女たちと深く関わっていきます。

親密になったり、誰かのために泣いたり、時には仲たがいしたり。
こうした心の交流を重ねることで、主人公たちは成⾧し、仲間の力の心強さ、ひとりの人間としての強さを得ていきます。

岸田メル、時雨沢恵一、五十嵐雄策、夏海公司が贈る、
現代の学園と美少女とファンタジーが融合するガストの新ジャンル、“ヒロイックRPG”。ぜひご期待ください。




 ガスト制作のアクションRPG。公称ジャンルは「ヒロイックRPG」。主要登場人物が少女だけで、絆をコンセプトにした会話・支援システムを取り入れていること、宣伝絵の方向性、制作陣(岸田メル)の前向きな発言などから百合ゲーとして期待されているらしい。
 私はそもそもプレステ2以降のハードを持っていない上に「現代もしくは近未来の日本でぴらぴらした概念礼装を着たお姉ちゃんたちが斬った張ったする」という絵面にあんまり心惹かれないので、たぶんやらない。

よるのないくに2 ~新月の花嫁~(2016年→2017年発売予定)
http://social.gust.co.jp/shiroyuri/

美少女と、美少女と、美少女が惹かれ合うRPG

『よるのないくに』は、キャラクターや世界観、
従魔との連携アクションなど、
これまでのガストブランドにはなかった、
さまざまな要素を取り入れた作品でした。
その意思を継ぐ新作『よるのないくに2』は、
美少女がキーワードです。
美少女ヒロイン・リリィたちが登場し、
主人公と共にバトルやストーリーで大活躍します。

Lily
前作で好評だったダークな世界観はそのままに、
魅力的なリリィたちが主人公のパートナーとなり、
惹かれ合い、絡み合うことで、美少女を輝かせます。

さらには、従魔の役割の変化、
より爽快感のあるバトル、細分化された育成など、
“新生・美少女従魔RPG”としてすべての点が進化します。

『よるのないくに2』で、リリィたちとの
甘く切ない物語をお楽しみください。





 こちらもガストが制作のアクションRPG。CSゲーマーにとっては今ガストがアツいのだろうか。公称ジャンルは「美少女従魔RPG」「美少女と美少女と美少女が惹かれ合うRPG」。こちらも前作の内容、直球な公称ジャンル、嘆美なビジュアルイメージ、『零』のスタッフが関わっていることなどから、ほぼ百合ゲーが内定しているらしい。
 上記作品と同様の事情があるのと、前作が私の観測範囲ではさんざんな評価だったのでとりあえず様子見。

ジェミニフォートの勿忘草 (2016年予定→?)
ナイトメア・ガールズ~異界氾濫~ (2016年制作開始予定)
月の水企画
 ド外道百合エロ本格RPGの雄、月の水企画の新作二本。あまりにも楽しみすぎてネタバレを封印しているので詳細な紹介文が書けない。2016年発表予定だった『ジェミニフォート』はそろそろ新作予告でも出してくれるのだろうか。あと、今作からプラットフォームがツクールMVに移るらしいが、私のぼろパソコンはまともに動作しないのでちと不安である。
 毎回宣伝しているけれど、月の水企画作品の推薦記事(ネタバレ無し)を載っけておく。
リリィナイト・サーガ レビュー・感想 名作! 王道風ド外道百合エロRPG


 以下、同人作品の枠。
戦国の黒百合~ふたなり姫と忍ぶ少女達~(2017年2月予定)
http://kotobaasobi.dojin.com/sengoku3/

織田の敗戦をきっかけに自分を見失った朔は、人知れず姿を消した。
兄と共に朔を捜し続ける柚々。
静かに思いを馳せる蕗。
朔の代わりに織田を支えるべく立ち回る濃。
消えた朔を案じつつ、彼女達は己の気持ちと向き合っていた。

織田を去った朔は、とある町にたどり着いていた。
ここでなら目的を果たせるかもしれないと目論み、贔屓にしている商人の屋敷に逗留することを決める。

まるで吸い寄せられるように、朔はそこで一人の少女と出会った。
先行きが不安な状況の中、二人は共にいることを望み、互いを求め合う。
朔を守り続けてきた蔓と棘だけが、全てを冷静に見据えていた。
果たして、忍の少女達はどのように動くのだろうか。

史実にオリジナルキャラクター等のアレンジを加えた独自のストーリー。
戦国ふたなり百合ADV「戦国の黒百合」シリーズ第三章。


 シリーズ3作目。前々作と前作を去年の暮れにようやくやったのだが、明らかに場違いな筆力だったのでおったまげてしまった。もっと早くやっていればよかった。読ませる言葉づかいと醸される情感の湿度がすさまじかった。なので本作は優先順位を上げて取りかかる。
戦国の黒百合~ふたなり姫と隷属の少女~
戦国の黒百合~ふたなり姫と敵国の姫君~


全ての恋に、花束を。
http://burstgen.com/subekoi/

幸せに、なろう――。
“はみ出し百合っ子幸せ探しADV”
2017年夏、発売予定。


 『Dahlia』や『恋と、ギターと、青い空。』のサークルによる新作らしい。手が空いたらここのサークルで一作くらいは抑えておきたい。


 以下、公式サイトの更新が長いこと停止している作品群。

アルプトラウムの黒蝶 (2014年秋予定→2015年予定→?)

祈ればきっと叶うよ。
あなたの願いも、わたしの願いも―

時は大正時代。
とある山中にひっそりと存在する集落「白女霧」<しらめぎり>
主人公 坂本舞子は生まれた時からこの集落で
多少の不自由はあるものの楽しい時を過ごしていた。

そんなある日、舞子は一人の少女と出会う。
神も肌もまっしろな、いわゆるアルビノ<先天性色素欠乏症>の少女イリス。

舞子は初めこそ自分と違う容姿に戸惑いを隠せずにいたが、
打ち解けていくうちに徐々に心を惹かれていく。
最初は心を閉ざしていたイリスもまた、舞子の純真な心に触れ、次第に心をひらいていく

こうして少女ふたりのちいさな物語がすこしずつ、すこしずつ紡がれていく―




夏空あすてりずむ (2014年予定→2015年予定→?)
爽やか青春系百合ADV 『夏空あすてりずむ』

青春×田舎×乙女!!
明るく元気だけが取り得で、天体観測が趣味の女の子『椿沢 科乃(つばきさわ しなの)』
今年の夏もめいっぱい楽しもう!! と、思っていたのに……。
あれれ、今年の夏は去年までの夏と違うっ!?
趣味に進路に友情に、そして――もしかしたら恋に!?

星がゆっくりと夜空を流れていくように、
ゆっくりでも、確実に変わらなきゃいけない夏。
その先にある未来へと繋がる星座を形作るために。



女性向けガールズラブSLG(仮) (2015年秋?)
業界初!女性向けガールズラブSLG 2015年秋リリース予定!
 シナリオライター様は見つかったのだろうか。

死に至る純愛 (2015年予定→?)
死に至る純愛

妻に恋するファンタジー百合18禁ADV
原画・シナリオ ろくみ




 私は『きみから』『戦国の黒百合』『ジェミニフォート』をやる予定。あと、パレオントロジーの新作が出たらそれも抑える。それ以外の作品は、もし挑戦する方がいたら所感を聞かせていただけると幸いだ。

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2017年01月04日

『君の名は。』から始めるギャルゲー・エロゲー

 2016年最大の話題作である『君の名は。』を元旦になってようやく観てきました。監督の新海誠が業界の仕事をしていたこともあり「ギャルゲーっぽい話」「ギャルゲーを劇場アニメ仕様に仕立てたような作品」という評を耳にしていましたが、あながち間違っていないと思いました。既に類似記事がごまんとありそうですが、自分でも書いておきます。
※紹介している作品が『君の名は。』のネタバレになりかねない(その逆も然り)ので注意のこと

『Kanon』
『AIR』
 『君の名は』のプロット、不可思議な状況に放り込まれた主人公、戸惑いながらも始まる人との交流、奇妙で平穏な日々の中で深まっていく親愛と慕情、やがて明かされる衝撃の真実と風雲急を告げる展開、別れと喪失、奇跡と癒しという構成は、「泣きゲー」の文法とかなりの共通項があります。
 数ある泣きゲーの中でもKeyの『Kanon』『AIR』を紹介したいのは、この映画が表現している、胸をえぐる喪失感がそれを思い起こさせたからです。決して信者だからお薦めしているわけではありません。

『STEINS;GATE』
 観測された悲劇の未来を回避するために主人公が奮闘するという、いわゆるタイムリープ・タイムパラドックスを扱った映画はこの作品以前にも相当数あり、映画史に燦然と輝く名作も少なからず残されています。私は天体現象が関わっているのとタイムラグが重大な要素になっている点で『オーロラの彼方へ』をぱっと思い浮かべました。ギャルゲー業界においてもワイドスクリーン・バロックは大人気のジャンルで、媒体との親和性もあってか数多くの名作が生み出されています。
 その中でも『STEINS;GATE』は、サイエンスフィクションとしての妥当性や歴史改変の整合性はある程度確保しつつ、絶望を切り開いていく人間ドラマを中心に書いている点、根っからの悪人は(ネームドキャラには)おらず、想いを強く持つ者は最後に救われる世界観という点で、作風が似ていると思いました。『シュタゲ』はこの映画と同等かそれ以上に過酷なシナリオが展開されますが、同様に安心して最後まで読める(最後まで読めば安心できる)作品であることは請け合っておきます。

『Ever17 -the out of infinity-』
『Remember11 -the age of infinity -』
 何を書いてもネタバレになるので、何も書きません。
 グーグルのサジェスチョンで『君の名は』が思いっきり出てきたので、同じ事を考えた人はいたみたいです。

『アカイイト』
 この映画には伝奇作品としての側面も少しだけあります。あくまで話の主軸は青春劇であり、登場する専門用語がわからずとも楽しめる作品ですが、わかったらわかったでさらに面白くなること請け合いです。
 今回ご紹介する作品は、PS2の本格和風伝奇百合ゲー『アカイイト』。劇中で「黄昏(誰彼)」「幽界」「彼岸」「分霊」についての解説があり、タイトルに至ってはまんま「赤い糸(縁の糸)」です。かてて加えて、物語の過去編で【ネタバレ】神代の時代に天津甕星が武葉槌命に服された話まで出てくる【ネタバレここまで】始末。これ以上に『君の名は』の副読本に向いている作品はありません。天地神明に誓って信者だからお薦めしているわけではありません。

『サナララ』
 (お話・キャラクター・エロ共に)くどくなくてさわやか、ボーイミーツガール、へんてこなシチュエーション・妙ちきりんな出会いからの泣かせる展開といった要素から思い浮かべたのがこの作品でした。あと、『君の名は』と同様に強い夏のイメージがあるのですが、『みずいろ』と混同していますかね。

『はるのあしおと』
『ef』
 関連度で言えばここで紹介している作品の中でもっとも高く……というのも、新海誠その人がデモムービーを作成しているからです。公式で公開されていたので一緒に貼っておきます。『ef - the first tale.』のデモを観た当時は「変態だー!」という叫びがこみ上げてきましたが、今観ても狂っています。全編アニメのOPデモというのは以前にもありましたが、明らかに図抜けていやあしませんか。私は後にも先にも、エロゲーでこんな映像を見たことがありません。映像表現に対する賛辞の語彙が乏しくて申し訳ありません。



 なお、二作品はシナリオの評価もかなり高いです(私の観測範囲では)。私は恥ずかしながら『はるのあしおと』が未プレイなので、そう遠くないうちに抑えておきます。

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