2017年02月12日

百合作品なら薦められればそのうちやるリストには入れておく

 レビュー系統のブログをやっていて、たくさん閲覧してもらったりはてブがいっぱいもらえたりするのももちろん嬉しいんだけれど、何より達成感があるのは「紹介記事を見てやってみました」「面白そうだったんで自分も観ました」という報告をいただくことだ。冥利に尽きるというやつだ。いわゆる布教・ステマっちゅうのはリアルフレンドにするのはうっおとしい部分もあるんだけれど、一方的なコミュニケーションとも言えるブログはその辺気にする必要がないのはよいね。というわけで、他の人も月の水企画作品をやってけろ。
リリィナイト・サーガ レビュー・感想 名作! 王道風ド外道百合エロRPG

 『咲-Saki-』の映画は初日にレイトショーで観てきた。原作のファンならばどこかしら見所はある……私にとってはぐいぐい行く国広くんやエトペンエピソードの翻案……が、原作を知らない人が観ても十中八九何だこれってなる。これが、原作厨が最大限言葉を選んだ感想。あと、ハギヨシの血色が悪かった。


変遷する『童貞を殺す服』の意味 - Togetterまとめ 変遷する『童貞を殺す服』の意味 - Togetterまとめ
 その違和感はなんかわかる。われわれがセイバーさんの私服に感じる郷愁や憧憬や慕情とあのスケベセーターはちょっと違う。

龍門渕高校キャストの“とある”こだわりとは? 龍門渕透華役・永尾まりやに聞く、映画『咲-Saki-』の魅力|おたぽる 龍門渕高校キャストの“とある”こだわりとは? 龍門渕透華役・永尾まりやに聞く、映画『咲-Saki-』の魅力|おたぽる

―― 面白いと思われたのは、たとえばどんなところですか?

永尾 キャラクターが、それぞれピックアップされるじゃないですか、清澄高校だけではなく。それがまた皆いい子で、それぞれに勝ちたい、頑張りたいと思う理由があるのがいいなと。嫌だなという子もいなくて、皆が好きになれますよね。また、それがチームとしてそろうと、わ~格好いいな、という気持ちになれますよね。


 念。


 だいたいあってた、しゅごい。
 

 最近ツイッターのTLがこれ一色なので観てみたけれど、よくわからない。第一関門のガクガクFPS、へっぽこ物理演算の狩りごっこで脱落組。ローポリが少年時代に観た『ビーストウォーズ』の思い出を刺激してきた(全然画風が違うけど)。


 パワポケとポケモンというドストライクの組み合わせ。試合もおもしろい。


 やだなにこの人イケメン……。
 このアニメ、カンナのふとももにかなりの作画リソースを割いていないか。

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2017年02月05日

宮永照のお菓子好き 家族麻雀の影響説

渡辺たちとのチームが虎姫の前身なのかな
 「高校生一万人の頂点」宮永照のお菓子に目がないところは、これまでも随所で(特に『咲日和』でぽんこつ空気を振りまきつつ)アピールされてきました。そして『咲-Saki-』本編でも、最新話でそのお菓子好きっぷりがこれ以上ないほどクローズアップされました。サブタイトルもそのまんま「菓子」という徹底ぶりです。

「売店でお菓子買ってきた」

(『阿知賀編』第13局「再会」)


「とにもかくにもお菓子がないと…」
お か し

(『咲日和』白糸台の巻1)


「これか? これは菓子の差し入れだ」
「!」

「ほしいのか?」

「食べるか?」
「!!」

(第170局「菓子」)


「麻雀部だと菓子やパンケーキが毎日食べられるぞ」
「!!」
「あとはそうだなぁ………
 レギュラーになれば特待生と同じで寮がタダになるとか…」
「パンケーキ…」

(第170局「菓子」)


 ところでこのやりとり、菫に特待生の設定を説明させつつ、照に「パンケーキ…」でぶった切らせることで、彼女がどこかずれているのと超弩級のお菓子フリークであることも同時に表現していて、もの凄く脚本力が高いです。
 閑話休題。小林立は「設定! 付けずにはいられない!」というレベルの設定厨で、各キャラクターに付与された設定は思いも寄らぬ意味を持っていることがままあります(参考資料)。名前しかり、誕生日しかり、趣味嗜好しかり。信徒らはその意味不明な設定に隠されたサブテキストを探るべく、夜を日に継いで研究を重ねています。私は今回、照のお菓子好きにも、ここまでクローズアップされるからには何かしら意味があるのではないかと思い、いろいろ記憶をほじくり返していました。するとふと頭に浮かんできたのが、1巻の第1局というとんでもない序盤の会話でした。

「家族麻雀で

お年玉を巻き上げられないように負けないことを覚えて
勝っても怒られたから勝たないことを覚えました」

(第1局「出会い」)


 咲さんがなぜプラマイゼロを目指すような打ち方をするのか、和に語るシーン。
 『咲-Saki-』をスピンオフから知った人や、原作古典派の人はひょっとすると知らないかもしれませんが、1期アニメの該当シーンでは会話の内容が大きく変更されています。

「私 ずっと家族麻雀で
負けるとお菓子がもらえなくて
でも 勝ちすぎても怒られてたから
気がつくと こんな風に打つようになってました」

アニメ『咲-Saki-』1話


 強調は引用者によります。子どもが賭け事に参加する描写がまずかったのか、そもそも賭博行為が放送コード的に駄目だったのか、媒体の違いに関する資料としてもおもしろい箇所です。
 さて、ここからまた話がこじつけ臭くなってきます。まず、アニメオリジナルの描写は、南浦さんや個人戦の成績の扱いを鑑みて、原作正史と共存するものとして話を進めます(『咲日和』についてはりつべ本人から実際にあった出来事だとお墨付きがあったけど、アニメはどうだったかな)。上記描写についても、設定が変更されたのではなく、宮永一家の家族麻雀はお年玉を賭けるのと同時にお菓子を与えていたと考えます。
 照がお菓子を好きになったのは、家族麻雀のごほうびだったからでは(囚人がアルフォートとコーラを好きになるがごとく)? お菓子の味が家族……咲と麻雀を打った記憶と結びついているからでは? というのが私の予想です。つまり、照のお菓子好きっぷりは、彼女がいかに咲さん大好きかを表すバロメーターだったんだよ!
 この説が苦しいところは、照が最新話で「たまにつらいことを思い出すから」と語っているように、照の中で家族麻雀がどんな位置づけだったのか判然としないとですかね。何にせよ、直近で宮永家の母=宮永愛=アイ・アークタンダーという超重要設定が開示されたこともあり、この家族麻雀周りの設定がどうなるのか目が話せません。
 というわけで、照がお菓子に目がなくなったのは家族麻雀の影響説、予想が的中していたら褒めたってください。

tags: 咲-Saki- 
2017年01月23日

2017年の新作百合ゲー 『きみから』『BLUE REFLECTION』『よるのないくに2』『ジェミニフォートの勿忘草』『ナイトメア・ガールズ』『戦国の黒百合』『全ての恋に、花束を。』

 毎度恒例の新作百合ゲー下馬評記事。前回分はこちら。
2016年後半戦の新作百合ゲー……が全然無い! 『カタハネ ―An' call Belle―』『ジェミニフォートの勿忘草』『ナイトメア・ガールズ』『ねのかみ後編』

きみから~彼女と彼女の恋するバレンタイン~(2017年春)
http://baseson.nexton-net.jp/baseson-light/kimihane-couples/

少女たちの恋と友情のスケッチ、再び―

ダウンロード限定発売のガールズラブAVGが、続編+完全版で待望のパッケージ化!


 公称ジャンルは「ハッピーガールズラブコメディ」。2015年に発表された短編百合ゲー『きみはね』の正式な続編。同時に前作も完全版仕様でパッケージになるとのこと。
 前作はあんまり評価できるところがなかったが、全くもって嫌な作品ではなかったので今作もタイミングが合えばやってみようと思う。ちなみに前作の感想はこちら。
きみはね レビュー・感想 浅ァァァァァいッ練り込み不足!!

BLUE REFLECTION 幻に舞う少女の剣(2017/03/30)
http://social.gust.co.jp/gakkou/

かけ足の“きれい”は過ぎていく――

本作は、現代の日本の学園が舞台です。

SNSやスマートフォンの登場により、
人々のコミュニケーションには新たな方法が加わりました。

しかし、人と人との交流における本質は、
いつの時代も変わりません。

「ひとりでは小さくても、手を取り合えば、
より大きな力と幸福を得ることができる。」

『BLUE REFLECTION 幻に舞う少女の剣』は、
この人間の本質・絆をテーマとした、少女たちの等身大の
青春を描く“ヒロイックRPG”です。


高校時代、誰もが経験するであろう、楽しさ、甘酸っぱさ、
漠然とした不安、恐怖。
主人公はゲームを進めるうえでそうした経験をし、
多くの少女たちと深く関わっていきます。

親密になったり、誰かのために泣いたり、時には仲たがいしたり。
こうした心の交流を重ねることで、主人公たちは成⾧し、仲間の力の心強さ、ひとりの人間としての強さを得ていきます。

岸田メル、時雨沢恵一、五十嵐雄策、夏海公司が贈る、
現代の学園と美少女とファンタジーが融合するガストの新ジャンル、“ヒロイックRPG”。ぜひご期待ください。




 ガスト制作のアクションRPG。公称ジャンルは「ヒロイックRPG」。主要登場人物が少女だけで、絆をコンセプトにした会話・支援システムを取り入れていること、宣伝絵の方向性、制作陣(岸田メル)の前向きな発言などから百合ゲーとして期待されているらしい。
 私はそもそもプレステ2以降のハードを持っていない上に「現代もしくは近未来の日本でぴらぴらした概念礼装を着たお姉ちゃんたちが斬った張ったする」という絵面にあんまり心惹かれないので、たぶんやらない。

よるのないくに2 ~新月の花嫁~(2016年→2017年発売予定)
http://social.gust.co.jp/shiroyuri/

美少女と、美少女と、美少女が惹かれ合うRPG

『よるのないくに』は、キャラクターや世界観、
従魔との連携アクションなど、
これまでのガストブランドにはなかった、
さまざまな要素を取り入れた作品でした。
その意思を継ぐ新作『よるのないくに2』は、
美少女がキーワードです。
美少女ヒロイン・リリィたちが登場し、
主人公と共にバトルやストーリーで大活躍します。

Lily
前作で好評だったダークな世界観はそのままに、
魅力的なリリィたちが主人公のパートナーとなり、
惹かれ合い、絡み合うことで、美少女を輝かせます。

さらには、従魔の役割の変化、
より爽快感のあるバトル、細分化された育成など、
“新生・美少女従魔RPG”としてすべての点が進化します。

『よるのないくに2』で、リリィたちとの
甘く切ない物語をお楽しみください。





 こちらもガストが制作のアクションRPG。CSゲーマーにとっては今ガストがアツいのだろうか。公称ジャンルは「美少女従魔RPG」「美少女と美少女と美少女が惹かれ合うRPG」。こちらも前作の内容、直球な公称ジャンル、嘆美なビジュアルイメージ、『零』のスタッフが関わっていることなどから、ほぼ百合ゲーが内定しているらしい。
 上記作品と同様の事情があるのと、前作が私の観測範囲ではさんざんな評価だったのでとりあえず様子見。

ジェミニフォートの勿忘草 (2016年予定→?)
ナイトメア・ガールズ~異界氾濫~ (2016年制作開始予定)
月の水企画
 ド外道百合エロ本格RPGの雄、月の水企画の新作二本。あまりにも楽しみすぎてネタバレを封印しているので詳細な紹介文が書けない。2016年発表予定だった『ジェミニフォート』はそろそろ新作予告でも出してくれるのだろうか。あと、今作からプラットフォームがツクールMVに移るらしいが、私のぼろパソコンはまともに動作しないのでちと不安である。
 毎回宣伝しているけれど、月の水企画作品の推薦記事(ネタバレ無し)を載っけておく。
リリィナイト・サーガ レビュー・感想 名作! 王道風ド外道百合エロRPG


 以下、同人作品の枠。
戦国の黒百合~ふたなり姫と忍ぶ少女達~(2017年2月予定)
http://kotobaasobi.dojin.com/sengoku3/

織田の敗戦をきっかけに自分を見失った朔は、人知れず姿を消した。
兄と共に朔を捜し続ける柚々。
静かに思いを馳せる蕗。
朔の代わりに織田を支えるべく立ち回る濃。
消えた朔を案じつつ、彼女達は己の気持ちと向き合っていた。

織田を去った朔は、とある町にたどり着いていた。
ここでなら目的を果たせるかもしれないと目論み、贔屓にしている商人の屋敷に逗留することを決める。

まるで吸い寄せられるように、朔はそこで一人の少女と出会った。
先行きが不安な状況の中、二人は共にいることを望み、互いを求め合う。
朔を守り続けてきた蔓と棘だけが、全てを冷静に見据えていた。
果たして、忍の少女達はどのように動くのだろうか。

史実にオリジナルキャラクター等のアレンジを加えた独自のストーリー。
戦国ふたなり百合ADV「戦国の黒百合」シリーズ第三章。


 シリーズ3作目。前々作と前作を去年の暮れにようやくやったのだが、明らかに場違いな筆力だったのでおったまげてしまった。もっと早くやっていればよかった。読ませる言葉づかいと醸される情感の湿度がすさまじかった。なので本作は優先順位を上げて取りかかる。
戦国の黒百合~ふたなり姫と隷属の少女~
戦国の黒百合~ふたなり姫と敵国の姫君~


全ての恋に、花束を。
http://burstgen.com/subekoi/

幸せに、なろう――。
“はみ出し百合っ子幸せ探しADV”
2017年夏、発売予定。


 『Dahlia』や『恋と、ギターと、青い空。』のサークルによる新作らしい。手が空いたらここのサークルで一作くらいは抑えておきたい。


 以下、公式サイトの更新が長いこと停止している作品群。

アルプトラウムの黒蝶 (2014年秋予定→2015年予定→?)

祈ればきっと叶うよ。
あなたの願いも、わたしの願いも―

時は大正時代。
とある山中にひっそりと存在する集落「白女霧」<しらめぎり>
主人公 坂本舞子は生まれた時からこの集落で
多少の不自由はあるものの楽しい時を過ごしていた。

そんなある日、舞子は一人の少女と出会う。
神も肌もまっしろな、いわゆるアルビノ<先天性色素欠乏症>の少女イリス。

舞子は初めこそ自分と違う容姿に戸惑いを隠せずにいたが、
打ち解けていくうちに徐々に心を惹かれていく。
最初は心を閉ざしていたイリスもまた、舞子の純真な心に触れ、次第に心をひらいていく

こうして少女ふたりのちいさな物語がすこしずつ、すこしずつ紡がれていく―




夏空あすてりずむ (2014年予定→2015年予定→?)
爽やか青春系百合ADV 『夏空あすてりずむ』

青春×田舎×乙女!!
明るく元気だけが取り得で、天体観測が趣味の女の子『椿沢 科乃(つばきさわ しなの)』
今年の夏もめいっぱい楽しもう!! と、思っていたのに……。
あれれ、今年の夏は去年までの夏と違うっ!?
趣味に進路に友情に、そして――もしかしたら恋に!?

星がゆっくりと夜空を流れていくように、
ゆっくりでも、確実に変わらなきゃいけない夏。
その先にある未来へと繋がる星座を形作るために。



女性向けガールズラブSLG(仮) (2015年秋?)
業界初!女性向けガールズラブSLG 2015年秋リリース予定!
 シナリオライター様は見つかったのだろうか。

死に至る純愛 (2015年予定→?)
死に至る純愛

妻に恋するファンタジー百合18禁ADV
原画・シナリオ ろくみ




 私は『きみから』『戦国の黒百合』『ジェミニフォート』をやる予定。あと、パレオントロジーの新作が出たらそれも抑える。それ以外の作品は、もし挑戦する方がいたら所感を聞かせていただけると幸いだ。

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2017年01月04日

『君の名は。』から始めるギャルゲー・エロゲー

 2016年最大の話題作である『君の名は。』を元旦になってようやく観てきました。監督の新海誠が業界の仕事をしていたこともあり「ギャルゲーっぽい話」「ギャルゲーを劇場アニメ仕様に仕立てたような作品」という評を耳にしていましたが、あながち間違っていないと思いました。既に類似記事がごまんとありそうですが、自分でも書いておきます。
※紹介している作品が『君の名は。』のネタバレになりかねない(その逆も然り)ので注意のこと

『Kanon』
『AIR』
 『君の名は』のプロット、不可思議な状況に放り込まれた主人公、戸惑いながらも始まる人との交流、奇妙で平穏な日々の中で深まっていく親愛と慕情、やがて明かされる衝撃の真実と風雲急を告げる展開、別れと喪失、奇跡と癒しという構成は、「泣きゲー」の文法とかなりの共通項があります。
 数ある泣きゲーの中でもKeyの『Kanon』『AIR』を紹介したいのは、この映画が表現している、胸をえぐる喪失感がそれを思い起こさせたからです。決して信者だからお薦めしているわけではありません。

『STEINS;GATE』
 観測された悲劇の未来を回避するために主人公が奮闘するという、いわゆるタイムリープ・タイムパラドックスを扱った映画はこの作品以前にも相当数あり、映画史に燦然と輝く名作も少なからず残されています。私は天体現象が関わっているのとタイムラグが重大な要素になっている点で『オーロラの彼方へ』をぱっと思い浮かべました。ギャルゲー業界においてもワイドスクリーン・バロックは大人気のジャンルで、媒体との親和性もあってか数多くの名作が生み出されています。
 その中でも『STEINS;GATE』は、サイエンスフィクションとしての妥当性や歴史改変の整合性はある程度確保しつつ、絶望を切り開いていく人間ドラマを中心に書いている点、根っからの悪人は(ネームドキャラには)おらず、想いを強く持つ者は最後に救われる世界観という点で、作風が似ていると思いました。『シュタゲ』はこの映画と同等かそれ以上に過酷なシナリオが展開されますが、同様に安心して最後まで読める(最後まで読めば安心できる)作品であることは請け合っておきます。

『Ever17 -the out of infinity-』
『Remember11 -the age of infinity -』
 何を書いてもネタバレになるので、何も書きません。
 グーグルのサジェスチョンで『君の名は』が思いっきり出てきたので、同じ事を考えた人はいたみたいです。

『アカイイト』
 この映画には伝奇作品としての側面も少しだけあります。あくまで話の主軸は青春劇であり、登場する専門用語がわからずとも楽しめる作品ですが、わかったらわかったでさらに面白くなること請け合いです。
 今回ご紹介する作品は、PS2の本格和風伝奇百合ゲー『アカイイト』。劇中で「黄昏(誰彼)」「幽界」「彼岸」「分霊」についての解説があり、タイトルに至ってはまんま「赤い糸(縁の糸)」です。かてて加えて、物語の過去編で【ネタバレ】神代の時代に天津甕星が武葉槌命に服された話まで出てくる【ネタバレここまで】始末。これ以上に『君の名は』の副読本に向いている作品はありません。天地神明に誓って信者だからお薦めしているわけではありません。

『サナララ』
 (お話・キャラクター・エロ共に)くどくなくてさわやか、ボーイミーツガール、へんてこなシチュエーション・妙ちきりんな出会いからの泣かせる展開といった要素から思い浮かべたのがこの作品でした。あと、『君の名は』と同様に強い夏のイメージがあるのですが、『みずいろ』と混同していますかね。

『はるのあしおと』
『ef』
 関連度で言えばここで紹介している作品の中でもっとも高く……というのも、新海誠その人がデモムービーを作成しているからです。公式で公開されていたので一緒に貼っておきます。『ef - the first tale.』のデモを観た当時は「変態だー!」という叫びがこみ上げてきましたが、今観ても狂っています。全編アニメのOPデモというのは以前にもありましたが、明らかに図抜けていやあしませんか。私は後にも先にも、エロゲーでこんな映像を見たことがありません。映像表現に対する賛辞の語彙が乏しくて申し訳ありません。



 なお、二作品はシナリオの評価もかなり高いです(私の観測範囲では)。私は恥ずかしながら『はるのあしおと』が未プレイなので、そう遠くないうちに抑えておきます。

【関連記事】
咲-Saki-から始めるエロゲー
エロゲー・ギャルゲー入門編 ノベルゲームの面白さがたぶんわかる十本

2017年01月03日

2017年 明けましておめでとうございます

 今年もよろしくお願いいたします。
 去年はオタクとして不甲斐ない日々を送っていたので、今年は元旦早々、劇場で『君の名は。』『ローグ・ワン』の二本立て、家で『パシフィック・リム』を観るという荒行で活を入れました。君の名はについては近いうちに記事を書きます。
 2016年の正月に書いた記事を読み返すと、この時点で「百合ゲーのまとめ記事を今年中に書きます!」と啖呵を切っていてお恥ずかしい限り。あ、あと二、三本消化をしたら書きます……。エロゲーの名作選ももうちょっとでまとまるんです、あとちょっとって具体的にいつまでかと聞かれると答えに窮しますが。

映画:50本(今年の倍)
エロゲー:15本
ブログ:1月に1本、読む価値のある記事を書く

 鬼が笑わない程度にこのくらいの目標を立てておきます。皆さまの一年も実り多きものになりますように。

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2016年12月30日

(主に百合作品)2017年に鑑賞した作品で感銘を受けたもの紹介

 今年は仕事が鬼のように忙しく、作品鑑賞と記事作成に掛けられる体力がほとんど残っていなかった……! 社会人になってからはせめて一月に一本は身になる記事を書くという目標を持っていたのだが、今年は果たしてそれも守れたかどうか。
 2017年に鑑賞した作品のうち、特に感銘を受けた作品をおさらいで紹介しておく。お正月休みで暇をもてあましている方はぜひ手に取ってみてみてほしい。

『凍京NECRO<トウキョウ・ネクロ>』ニトロプラス
 レビュー作成済み。凍京NECRO レビュー・感想 絶望と死の渦中で希望と生がひかめくダーク・スチームパンク とっぽいとっぽい。
 間違いなく名作。自分の中では歴代の百合ゲーの中でも五指に入る。シナリオやルートデザインも素晴らしいし、サウンド・インターフェース・グラフィックには尋常ならざる資金や労力が使われていて、クオリティが狂っていた。完全3Dでぐりぐり動く戦闘はあれだけでも見る価値がある。
凍京NECRO<トウキョウ・ネクロ> 通常版
B01070FIEK


『NEW GAME!』得能正太郎
 レビュー作成済み。NEW GAME! 得能正太郎 レビュー・感想 お仕事も夢もがんばるぞい! とっぽいとっぽい。
 一巻序盤の平凡っぷりからここまで面白い作品になるとは思わなかった。どれくらい好きかというと「日常系の百合作品でおすすめは?」と聞かれたら「『ゆるゆり』か『NewGame』」と答えようと思っているくらいには好き。既にアニメ化された2巻まででも十分に良作だが、3巻4巻の出来でもう二段階くらい評価が上がった。だから二期を早くやるのだ。
NEW GAME! 1巻 (まんがタイムKRコミックス)
得能正太郎
B00UYABOQA


『SeaBed』paleontology
『しずくのおと - fall into poison -』 あいうえおカンパニー

 紹介記事作成済み。『SeaBed』『しずくのおと』 力作同人百合ゲーの紹介 とっぽいとっぽい。
 記事で書いたとおり、同人ゲームの脅威を感じた二作品だった。主にSeaBedは表現面で、しずくのおとは総合的なクオリティで。両サークルとも新作を鋭意制作中とのことで、発売されたら謹んでプレイさせていただく。
SeaBed [paleontology] | DLsite Home - 全年齢向け
しずくのおと - fall into poison - [あいうえおカンパニー] | DLsite Home - 全年齢向け

『戦国の黒百合~ふたなり姫と隷属の少女~』
『戦国の黒百合~ふたなり姫と敵国の姫君~』言葉遊戯

 紹介記事は作成するかどうか未定。
 積みっぱなしにしていた同人百合ゲーだが、ようやくプレイしてみて唖然呆然。筆力が頭一つ二つ図抜けている。ドグサレ傲岸不遜な女傑が主人公で、(いろんな意味で)思わず目を覆いたくなるようなシーンが多数あるのだが、恨み辛み、怨嗟、妄執といった情感が迫真過ぎておいそれとスキップが出来ない。正直言って同人ゲームの枠で紹介するのが場違いに思える。続編の公開が延期になったとのことだが、発表されたら優先度を上げて取りかかる。
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『ポケットモンスター サン・ムーン』
 ポケモン直撃世代であるところの私はポケモンだけは未だにやっているのだが、今作はむちゃくちゃ面白かった。グラフィックがよいとか、シナリオが簡潔明瞭でよいというのもあるが、何よりポケモンを見つけて捕まえるのが楽しいのが素晴らしかった。また、言うまでもなく女主人公でプレイしていた私はミヅリリのキテルグマっぷりにも満足させてもらった。
【Kindleキャンペーン対象商品】 ポケットモンスター サン - 3DS 【Kindleカタログをダウンロードすると200円OFF(2017/1/9迄)】
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 それでは皆様よいお年を。来年はあなたにも私にもよりよい年となりますように……。

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2016年12月19日

白衣性恋愛症候群 レビュー・感想 実直な看護描写と軽薄なファンタジーの激しい乖離

 私がこの作品をあまり評価できない理由は簡単で、話の軸が定まらずにぶれているからだ。あんたが一番書きたいのは、看護の現場の実態を描く半ドキュメンタリーなのか? 主人公が一人前の看護師として成長するまでのビルドゥングスロマンなのか? 「癒しの手」による救済のファンタジーなのか? 恋愛や痴情のもつれの末のゴシップなのか? それが伝わってこなかった。
 看護の要素については、作者の実体験に基づくのだろう、真っ当な描写がなされていた。飛び交う専門用語や符丁はもっともらしさを演出していて、細かい描写は現場のすえた空気まで伝えていた。息つく暇も無しに起こる生死のイベントは、それを見届けたり看取ったりする人間の情感まで含めて丁寧に書き込まれていた。しかし、それがある意味仇になっていて、「癒しの手」という(お世辞にも作り込まれているとは言い難い)作中概念を巡るファンタジー要素と激しい乖離を起こしている。私は何も、超自然要素で人が癒されることの是非を問うているのではない(私がノベルゲームでもっとも好きな作品は、死んでいた人間が生き返るお話だ)。要はフィクションラインの問題だ。ファンタジックな治療の手段が(少なくとも読者の視点で)観測されている世界観で、人を癒すことや人の死を受け入れることの難しさを問われても、少なくとも私の心にはあんまり響かない。ファンタジーの要素がやっつけであるならばなおのことだ。
 方々で話題になっていた、黒化や拉致監禁などのいわゆる「鬱展開」については、行動原理やそこに至るまでの過程にあまり説得力が無く、読み手に衝撃を与えてやろうという下心が悪目立ちしていた。この悪癖は『星彩のレゾナンス』でも見られていな。
 いちおう筆致についても触れておくと、例えるならゆるい女学生の実況中継・日記帳といったあんばいで、どんな層を狙っているのかよくわからなかった。テキストを読んでいて、楽しい、心地よいと思えた時間がほとんど無かった。そもそもテキストゲームとして評価するのがお門違いな作品なのかもしれないが。

工画堂スタジオ 白衣性恋愛症候群 RE:Therapy
B007TNYRRS

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