2017年06月18日

ウィルスだらけの世の中じゃ眠れない

 『ゆるゆり』で、結衣が朝に目を覚ますためにゲームをやる話があったけれど、あれはなかなかあなどれないね。朝から本を読んだり勉強したりブログの記事を書いたりする気にはとてもなれないけれど、アクションRPGなんかを30分さくっとやる分には時間の有効活用になるし目も冴えるね。
 ポケモン本編がSwitchに出るのならば、本体ごと買わざるをえない。他にやれそうなゲームはゼルダぐらいしかないんだけど。そういえば任天堂の据え置き機を購入するのは何世代ぶりだ?(スーファミ以来)
 百合ゲーのレビューまとめと、エロゲーギャルゲー名作選50、どっちもラストスパートで頑張っとるよ。あっ、名作選の方は50+次点にするかいっそのこと100選にしようか真剣に悩んでいる。50だと泣く泣く切る作品が出てくるし、100だとそこまで好きではない作品を入れんといけなくなるなぁ……。

理非曲直の意味 - 四字熟語一覧 - goo辞書 理非曲直の意味 - 四字熟語一覧 - goo辞書

 道理にかなっていることとはずれていること。道徳的に正しいことと間違っていること。



トヨタマヒメ - Wikipedia トヨタマヒメ - Wikipedia

海神・大綿津見神(おおわたつみのかみ)の娘。天孫・邇々芸命(ににぎのみこと)が大山津見神の娘木花佐久夜毘売との間にもうけた火遠理命(=山幸彦)と結婚し、鵜茅不合葺命(うがやふきあえず)を生む。

出産の際に『古事記』や『日本書紀』一書では「八尋大熊鰐」(やひろわに)の姿、『日本書紀』本文では「龍」の姿となったのを[1]、火遠理命が約を違えて伺い見たため、綿津見神の国へ帰った。鵜茅不合葺命は、トヨタマヒメの妹・玉依姫神に養育され、後に玉依姫神との間に神倭伊波禮毘古命(=神武天皇)をもうける。



『FNS27時間テレビ2017』(仮) - とれたてフジテレビ 『FNS27時間テレビ2017』(仮) - とれたてフジテレビ
 かなり衝撃的だった、『アウトレイジ』の宣伝絡みかね。BIG3は一堂に会するのかな。
 近年の27時間テレビでは、さんま・たけし(ひょうきん族)メインの2008年がぶっちぎりで完成度が高かったが、あれからもう10年近く経っているのか……。


 時間潰しに劇場で見たけど、面白かった。アボットとコステロって『まんが道』で知ったな……。

tags:
2017年06月13日

けものフレンズのギャグについて真面目に考察する

 『けものフレンズ』は言うまでもなくギャグアニメであり、くすりと笑えるものから、ひたすらシュールなもの、毒の効いたものと多種多様なギャグが飛び交う作品です。今回はそのギャグが劇中で果たしている役割について、ちょっとだけ真面目に考えてみます。

かばんちゃんの「食べないでください」

「ハァハァ」
「ハァハァ……」

「た……
 食べないでください!」 プピ~
「た、食べないよ!」


 『けもフレ』劇中における最初のやりとりであり、この作品を象徴するフレーズでもありますね。
 12話でサーバルが語っていたとおり、始めはかばんちゃんがこわがりなことを表すだけだった台詞が、サーバルとの出会いの思い出になり、最後はボスを含めた三人の絆を象徴するフレーズへと昇華されていきます。劇中でことばの意味合い、重みが目まぐるしく変わっていくさまは例えようもなく美しく、ここだけ取ってもたつきの並々ならぬ演出力がわかりました。
 また、これは深読みかもしれませんが、11話「せるりあん」のすさまじい恐れとおののきは、それまでおふざけの中で語られてきた「食べられる」という事象が、ふいに眼前の脅威として降りかかってくる落差からも生み出されているのではないでしょうか。

サーバルのへんちくりんなかけ声

「あっ、そうだ
 木登りができると、逃げたり隠れるときに便利だよ
 ちょっとやってみない?」
「えっ」

「みゃーみゃみゃみゃみゃみゃみゃみゃみゃ!
 ねっ簡単でしょ?」
「無理ですよ~」


 ほぼ説明不要ですね。第1話を何度も見て、何度聞いても妙ちきりんなかけ声やおきまりのコメント(「キノヴォリ」「ミャンミャンゼミ」など)にげらげら笑っていた人ほど、かばんちゃんがパートナーのかけ声を借りて遮二無二木を登っていく姿に涙腺をぶっ壊されたのではないでしょうか。
 妙な口癖やとっぴな会話がシリアスパートでやにわに重大な意味を持ってくるという泣きの演出は、自分にはKeyゲーを思い起こさせました。

ボスのフリーズ

「ねぇボス、こっちであってるの?」
「道がどんどんなくなっていくね」
「まかせて ボクの頭にはパークの全地形がはいっているんだ
 この茂みをこえれば あとは楽な道だよ」
「よーし、いこう!」
「う、うわああぁ!」

(橋の無残な残骸)

「えっ!?」
「これって……」
「マ、マママママ、マ、セ、マ、マセ、マ、マセ、テ……」
「ボス!?」「ラッキーさん!?」
「どういうことなの? ねえ道は?」


 ジャパリパークのガイドロボットであるボスが、インプットされたデータや検索結果を基に「まかせて」と自信満々に行動を起こすも、不測の事態に出会してアラート音と「アワワワワ……」というつぶやきと共に機能停止する様子は、随所でコミカルに描写されています。それに加えて、ジャングルではいきなり蔦に絡まる、平原では対処できずにフリーズする、雪山では凍る、とパークガイドとして肝心なところで役に立ってくれません。視聴者はそんなボスの姿にぽんこつ、ロボットらしく四角四面で融通が利かない子、ニコニコ動画風に言えばshita big redの「無能」、という印象を抱いたことでしょう。……であればこそ、あの情けなさがあったればこそ、ボスが一人の「フレンズ」として確立されていく姿は尊かったです。ミライさんの羽が揃うという偶然に助けられながらも、かばんちゃんを暫定パークガイドに任命するという抜け穴を使い、(おそらくパークの規定である)お客さまの安全を最優先するルーチンより彼女の意志を優先したところで、思わず涙がちょちょぎれました。黒セルリアンの誘導作戦で攻撃をスムーズに避け、タイヤに草が絡まる事故をものともせず、「ぱっかーん」というミライさん譲りのかけ声と共に手動運転のハンドリングで切り抜けるところで、胸にこみ上げてくるものがありました。ロボット三原則をほとんどぶっちぎり、黒セルリアンとともに海に沈んでいく姿に涙ながらの拍手を送りました。また、セキュリティの穴を突くような「食べちゃうぞ~」「食べないでください」を利用したやりとりも、ボスがあの冒険で自我と意志を勝ち取っていたことで成立したものだと思います
 ボスの思い切ったハンドル捌きをさらに深読みすれば、あれは第5話でサーバルが「たーのしーっ!」と言いながらハンドルをばしばし叩いていた姿を学習(トレース)したとも捉えられます。12話におけるボスの述懐を聞く限りでは、あながち考えすぎでもないと思っています。

ハカセたちに料理をさせられるヒグマ

「そこで強火です、料理は火力なのです」
「ええ~? 火を強くするってどうやるんだ?」
「ふ~ふ~するのですよ」
「ちょっ、ちょっと待ってくれ」


 ヒグマの火を恐れない性質が、黒セルリアンの誘導作戦で重要な役割を持っていたのは言うまでもありません。ここのハカセらとのやり取りは、ヒグマの性質が単なる闘争のためのアビリティではなく、フレンズの輪の中で発揮される愛すべき個性の一部であることを何を言わずとも語っているのです。直前の息もつかせぬ展開で昂ぶっていた心がほぐされて、得も言われぬほっこりとした気持ちにさせられたのを昨日のことのように思い出せます。シリアスパートの代表キャラであるヒグマをギャグパートに招待する演出として、恐ろしく巧いと思いました。
 この後に続くヘラジカとジャガーさんのやり取り「強そうな腕だな、ちょっと勝負しないか」「えっ、ええ~!?」も、同じような意味合いがあると個人的には思っています。

 まとめると、けものフレンズのギャグは日常からシリアスへの移行、シリアスから日常への回帰をダイナミックかつシームレスに繋ぐ導線なのだと思います。ほのぼのギャグ、ロードムービー、SF(すこしフシギ)、シリアスバトルという要素を成り立たせる骨子、と言い換えてもよいです。
 なお、ギャグについての記事と言うことで、素直に笑ったシーンについても語っておくと、何話かのCパートで、アライさんが崖登りしている横をフェネックが足こぎのゴンドラで悠々と登っていくところ、あそこが大好きです。ほんの一瞬のシーンですが、即堕ち2コマならぬ1コマでオチが付いているのが凄い。それに、あの絵面と構図にアライさんとフェネックのキャラクターと関係性がすべて表れているのがとてもよいのです。

tags:
2017年05月27日

そんなのはなぁ、親友の彼氏に言われる台詞じゃないんだよ!

 今さらお前何言ってるんだって感じですが、Twitterって面白いですね……。この人面白いな~と思った方をフォローしていて、その方たちが面白いと思ったものをツイートしたりリツイートしたりしてくるもんだから、自然とタイムラインは「ボケて」の殿堂入りが垂れ流しになっているような状態になるわけで、眺めているだけであっという間に時間が潰れちゃうんですね。あんまりにも時間泥棒になっているので、PCのブラウザからはブックマーク削除しようか検討中です。
 映画の方は順調ですが、エロゲの進捗が芳しくありません。もう少しで某冬季三角関係未練たらたら優柔不断大作エロゲーが終わります。
 『NEW GAME!』は来月が新刊で、再来月からアニメ開始ですかね。めっちゃ楽しみです。自分でレビューを書いてみて再認識しましたが、ありゃあ日常系の中では頭三つくらい突き抜けています。

【けものフレンズ】ニコ生全12話一挙放送の「たつき監督コメント」一覧まとめ : けものフレンズちゃんねる
  「11話色々すごいですね」は言うだけの資格がありますなぁ。タイリクオオカミせんせいの漫画はよしざきおにいさん作っすか。
 「つづく?」

テニスの王子様は18年でどれだけインフレしたのか:カフェオレ・ライター
 技の難易度や乱数調整・状況再現のぶっ飛び具合より、ゲームのオブジェクティブが人体破壊やオサレ侠気ポイント稼ぎに移行していった印象が強烈でしたが、だいたい記憶の通りでした。

桜井政博氏が語る、初代『星のカービィ』開発秘話。当時の企画書に、あのゲームの原点があった?(1/2) - ファミ通.com
 いろいろ面白くて興味深かったですが、初代から夢の泉、2まで使われるあのカービィのドット絵がサクラーイ御大謹製というのが一番びっくりしました。


 主人公だけちょこまか動けても、仲間全員が花いちもんめやんけー! 半端なことをやると却って粗が目立ちますよ。
 ドラクエが古きよきを地でいくゲームなのはいいとして、8である程度こなれた形で現行機の表現に追いついて「おっ」と思ったのですが、それ以降どうにもしっくりきていないように思います。


 おおよそわれわれと同じ感想なんですね。不穏さと明るさとアプリ版との関係。
 ポストアポカリプスは和製英語じゃなかった。

tags:
2017年05月10日

コケットリーなシロガネーゼの鉄則

 タイムラインで『Ever17 -the out of infinity - 』の名前をちらほら見かけて何事かと思ったが、そうか物語の時間軸に現実が追いついたのか。ギミック一点特化であれはあれでありだなと思える作品だ。何はなくともネタバレをされると作品鑑賞の価値すら危ぶまれる作品なので、積んでいる人は出会い頭の事故に出会う前に観賞しておくのをお薦めする。
 けものフレンズについてはもう一本記事を書きたいな。あと、サントラは絶対に死守したい。○○おにいさんの解説曲とセルリアンのテーマの中毒性が凄まじい。
 『咲-Saki-』シリーズが満遍なく面白くてうれちい。『怜-Toki-』はいろんなシチュエーションで麻雀の試合が執り行われるのがいちいち新鮮だ。『シノハユ』は歴代でも屈指の設定を盛った子が登場したが、どうなることやら。

父ちゃん坊や(とっちゃんぼうや) - 日本語俗語辞書 父ちゃん坊や(とっちゃんぼうや) - 日本語俗語辞書

父ちゃん坊やと書く。父ちゃん(とっちゃん・とっつぁん)、つまり実年齢は立派な大人だが、坊やのように子供っぽさを残す男性を意味する。



鬼門 - Wikipedia 鬼門 - Wikipedia

鬼門とは反対の、南西(坤、ひつじさる)の方角を裏鬼門(うらきもん)と言い、この方角も鬼門同様、忌み嫌われる。


 はっちゃんが風牌の何を鳴くか忘れたときは丑虎……北東で連想すればOK。

ハリポタファン「ダンブルドアはゲイに見えない」→J.K.ローリングがみごとな返事 - 石壁に百合の花咲く ハリポタファン「ダンブルドアはゲイに見えない」→J.K.ローリングがみごとな返事 - 石壁に百合の花咲く

同性愛者のキャラクタが出ているだけで特殊なシーンとみなしたり、逆に「何か特別な描写がなければそのキャラは異性愛者」と考えたりするというのは、ただのステレオタイプ。



運転免許証を「お財布に入れておく」という人がいてビックリした - Togetterまとめ 運転免許証を「お財布に入れておく」という人がいてビックリした - Togetterまとめ
 煽りスキルたっか! 「お弁当箱に入れても同じ」にバカにしているニュアンスがないと思っているなら、なかなかのなかなかだ……。

映画『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』予告編

 おいちょっと待てい、あのグラサンのオッさんがアクアネックレスなのか?
 低評価8897で不覚にも笑う。今見たら10018だった。


 すっごーい!
 あの紙飛行機が飛ぶ構図、どこかで見た気がする。efのOPかな。

tags:
2017年05月07日

「レズはひとりでいてもレズ。百合は二人いるのを外部が見て決めるもの」という言説のアホらしさ

 私は掲題のような「百合はうんぬん、レズはかんぬん」という言説が大っ嫌いだ。そこに当てはめられる言葉がどんなものであろうと関係ない。心底嫌な気分にしかならない。こんなことを脂下がった面で言っている奴は100%信用ならないと断言できる。
 いつか記事で書きたいと思いつつちょうどよいソースが見つからなかったのだが、先日、ツイッターのタイムラインでうってつけの論説を見つけた。記事の締めくくりで引用されているのが森島明子、天野しゅにんた両名による以下のような言説だったのだが、ちょうどよいあんばいのとんちんかんっぷりだった。

 「百合」と「レズビアン」の違いは何か、というこれまでに幾度と無く繰り返されては答えが出ないままにされてきた問いに、1つのクリティカルな回答を示した例があり、それは先述の「ユリイカ2014年12月号 特集:百合文化の現在」に掲載された人気百合漫画家・天野しゅにんた先生のインタビュー内において天野先生が引用した、こちらもまた人気百合漫画家である森島明子先生の言葉によるものです。

 「レズはひとりでいてもレズ。百合は二人いるのを外部が見て決めるもの。本人達がどう考えているかはともかく、百合は外部から見てはじめて百合になる」

 あくまで数ある定義の1つではあるのですが、百合を語るにおいて覚えておきたいこの金言。社会人百合がますます可能性を広げ、勢いを増していくうえでは切り離せないものになるかもしれません。

「百合」は少女ばかりではない! 「社会人百合」の魅力を伝えたい - ねとらぼ


 そもそも、当事者の自称でもなく「レズ」という言葉を平然と使っていることに神経を疑うが……。
 記事の論旨はさておき、こんな馬鹿げた言説を得意げに開陳している時点で説得力もへったくれもない。多少こましゃくれた言葉で飾っているものの、この人たちが鼻息も荒く主張していることって、こんな暴言と対して変わらないと思う。

メイド好き、ロリコン……みたいに「ジャンルとして女が好き」と言ってるのはレズ
男も好きならバイになると

恋愛か憧れか知らんが好きになってしまった相手が「たまたま女だった」ってのが百合かなと

お前ら百合はどこまで許せるの? - VIPの百合


「レズは女が好き、百合はあなたが好き
レズは原因、百合は結果

レズは女が好き、百合はあなたが好き レズは原因、百合は結果


 私は百合というジャンルの、恋愛至上主義・関係至上主義で狭量なところが本当に苦手だ。
 なぜ、同性の関係に限って、特別な相手がいないと駄目で、外部から認めていただかないといけないのだろうか。あんたたちは彼女いない歴=年齢の子がかわいい彼女を作る! という漠然とした野望に向かってまい進するような話を認めないのか? 特にパートナーも思い人もいない同性愛者が仕事なり学生生活なり趣味なりのアクティビティに一心不乱に打ち込む話を認めないのか? 「二人いる」のではなく三人や四人でポリアモリーな生活を送る話を認めないのか? 掲げた教義に殉じるならば、認めないんだろうなぁ。
 こんなことを言うと「それは『百合』として認めないだけ、ジャンルの『区別』であって差別ではない」という反論が来そうだが、同性愛に限って、特別な相手の存在について取りざたして論じている時点で、歪んだ眼差しがあるのは否定しようがない。誰が何と言おうと、「レズはぺけぺけ、百合はほにゃらら」説は、前者の同性愛者や性愛を「~だけど」と下げて、後者の百合をより上位のものとして持ち上げる歪な構図にしている。隠しきれないホモフォビアがにじみ出ている。何かを足蹴にしないと「百合」とやらを持ち上げられないならば、表現力が貧相で志が低いとしか思えない。
 自分の好きな作家がこのようにトンチキな言説を金科玉条にしていたら死ぬほど落ち込むところだったが、天野しゅにんたも森島明子も自分にとってすこぶるどうでもいい存在だったのでよかったよかった。
 そうそう、外部に見られて初めて存在が認められるという理屈に対する薄気味悪さは、『ハリー・ポッター』の登場人物であるダンブルドアのセクシャリティに関する騒動を思い起こさせた。作者であるJ・K・ローリングが彼はゲイだと説明したときに、「そんな描写は本編のどこにもなかった」「そんな伏線はどこにもなかった」と困惑したり、あるいはいきり立ったりする読者がいたらしい。窮屈さと馬鹿馬鹿しさでは、本案件とどっこいどっこいだと思う。

tags: 百合 
2017年04月22日

けものフレンズは何話が好きですか

 みなさんは『けものフレンズ』全12話でどのエピソードが好きですか?
 私は第1話「さばんなちほー」、第3話「こうざん」、第11話「せるりあん」から第12話「ゆうえんち」に掛けてが特にお気に入りです。


 1話については以前の記事であらかた書いています。とにかく密度が尋常じゃない。
けものフレンズ レビュー・感想 さびれたテーマパークで奏でられる狂想曲
 新しいフレンズとの出会い、ちほーの冒険とフレンズの特徴の紹介、セルリアンとの戦い、別れと素敵な旅立ち……。町山智浩は映画作家の処女作にはその人の資質がすべて詰め込まれていると言っていましたが、それにも似て『けものフレンズ』の1話にはこのアニメの要素がすべて登場しています。
 この作品の各エピソードは、2話から9話では主に冒険旅行とフレンズとの交流、10話から12話の前半に掛けてはSFミステリーとセルリアンとのシリアスバトルが描かれていて、トーンがわりかし分かれているんですよ。にもかかわらず、それが空中分解せずに一つの流れ・一つの作品として成立しているのは特筆に値するところです。そこに視聴者の導き手たる1話が果たしている役割はかなりの比重があると思います。
 あと、1話の最後にオープニング曲「ようこそジャパリパークへ」が流れますが、言ってみればこの曲も作品全体の縮図なんですよね。オーイシマサヨシ謹製のドラマティックな曲展開に、ジャパリパークへの(ダイナミック)入園(あの映像的没入感!)、三人の主人公であるかばんちゃん・サーバル・ボスの集い、フレンズとの出会い、ジャパリバスでの冒険旅行、夕暮れの海辺と意味深な素材による明らかな別れの示唆、そして導入部と逆の構図での、フレンズたちに見送られてのパークの退園……というストーリー性を持った映像が被さってきて、もはや一つの世界観として成立しています。サビ2「ウェルカムトゥようこそジャパリパーク――」でバスが跳ねる躍動感と冒険感、Cメロ「夕暮れ空にそっと指を重ねたら――」のしっとりとした切なさ、Dメロ「ララララ ララララララ――」の上方にパンするカメラとともに募るもの寂しさと来たらと、ありません。個人的な欲を言えば、最終話ではOPのシルエット完成版を流してもらいたかったですね。いやしかし、スナネコはんの「ぼくのフレンズ」2番も凄まじい破壊力だったし、う~ん。
 1話はニコニコ動画であまりにも繰り返し見すぎたので、いろいろ感覚が麻痺しています。


 3話は後追い組である私が「これは確かに並じゃあない、みんなが騒ぐわけだ」とひとりごちた回なので、ことさら思い入れがあります。
 この話の何が凄いかって、荒れた人工施設(ロープウェイのりば)の探索、(次第にお約束のギャグになってくる)ボスのフリーズ、新たなフレンズであるトキとの出会いと習性の紹介、高山の踏破(飛んでだけど)、ジャパリカフェの発見ともう一人のゲストキャラであるアルパカ・スリとの出会い、客足のないカフェという問題の発覚、かばんちゃんの叡知の発揮とフレンズとのアクティビティ、ショウジョウトキの到来という鮮やかなオチ、バッテリー充電のクエスト達成、下山からの、もう一人の相棒とも言えるジャパリバスの劇的発進(「う゛っ!」「……」「危ないよ~」)、Cパートでのばすてきコンビの本格始動というように、イベントがこれでもかと用意されているにもかかわらず、これっぽっちもせわしなくないのが凄いんですよ。1話から続くのんびりとした空気はそのままに、かばんちゃんたちにこれだけの動きをさせているのは地味にとんでもない。たつき監督のタスク管理能力、構成力、間の演出力の高さがもっとも表れているのがこの話ではないでしょうか。
 3話はエピソード単体での完成度もずば抜けていると思います。まずストーリーラインがシンプルでかっちりしているのがグーです。かばんちゃん(並びにヒト)の能力である「コミュニケーション能力が高い」(ハカセ)「困っている子のためにいろんなことを考えつく」(サーバル)がこれ以上ない説得力を以て発揮されているもよい。そして、話の結びで、仲間を捜しているというトキの問題と、カフェにお客さんが来ないというアルパカの問題が、カフェのシンボルとトキの歌声に注意を引かれたショウジョウトキが訪れたことによって同時に打開されるさまがあまりもドラマチックで、言葉を失ってしまいました。あそこのシークエンスを出来すぎだ、ご都合主義だと捉える人ももちろんいるかと思いますが、それはフィクションに対する受容度の問題でしかないでしょう。私はただただ、すがすがしさと作劇の見事さに打ちのめされていました。
 経年劣化した人工物の背景と、それを利用した牧歌的生活というアンビバレンスな日常感も心地よいですね。『ヨコハマ買い出し紀行』や『少女終末旅行』などを例に挙げるまでもなく、荒廃した世界での旅・日常(ポストアポカリプス)というのは、われわれを惹きつけて止まないものです。ある種の原風景なのでしょうか。
 そして、ゲストキャラのトキとアルパカは二人ともが抜群にキャラが立っていますね。自分の世界を持っていて、おそろしくマイペースだけれどやっぱりしたたかで優しくい。私の中でのフレンズのイメージは、けっこうな比重でこの二人に作られていると思います。それに加えて、あの最っ高に変な声が最っ高に素晴らしいじゃあありませんか! 私は『けものフレンズ』をある種の人形劇だと捉えているふしがあるのですが、劇において一度聞いたら忘れられない声というのは得がたいストロングポイントですよね。3話から4話にかけては変声声優のつるべ打ちといった勢いで、耳があまりにも楽しすぎます。
 もう一つおまけに、このエピソードは○○おにいさん・おねえさんの解説まで面白いなのがずるい。「ふ~ん、アルパカってイメージに反して縦社会のルールが……ないんか~い!」



 11話。泣いた、泣いたよ、泣きましたとも。思いっきり早起きしちゃいました。最大瞬間風速は、一度木からずり落ちかけたかばんちゃんが、誰もがあの人のものだとわかるかけ声と共に駆け上がるところでした。
 SFミステリーとしての山場で、1話から常に漂っていた不穏がついに頂点に達する前半パートから、巨大セルリアンとの正面対決へと流れ込む後半パート、無情に潰されるかばんちゃんという衝撃の幕引きまで、ひっきりなしの怒濤の展開で息つく暇もなし。そんな中で、ボスとの初めての血の通った会話、不測の事態での華麗なハンド切り(ぱっかーん)、かばんちゃんの木登り、カバのダメ出し「あなた泳げまして?」「空は飛べるんですの?」「じゃあ足が速いとか?」を真っ向から打ち破ってのダイブ、という今まで積み上げてきたものが一気呵成に襲いかかってくる演出と相まって、私の心はしっちゃかめっちゃか、どったんばったん大騒ぎでした。続く12話の、サーバルを冷遇していたように見えたボスとの本音での会話、フレンズ全員集合からの怒濤の加勢、映像的にも息を呑む美しさの、サーバルちゃんのエンチャントファイア紙飛行機、そしてラストの、一目で1話のリプライズとわかるお別れまで含めて、あまりにも丁寧で堅実な仕事です。ヘラジカ監督の作劇の姿勢、奇をてらわず実直に一つ一つ伏線や前振りを積み重ねていくスタイルって、今の市場では逆に珍しいんでしょうか。
 あと、シリアスパートのゲストキャラ代表であるヒグマが、巻きの展開の中でキャラが確立されていて地味に凄いと思いました。あの進退窮まる状況の中で、かばんちゃんたちやハンターの同僚たちにあえて逃げる選択肢を残すところに、ぶっきらぼうなやさしさやハンターとしての誇りがにじみ出ていてぐっときました。対決の後にハカセたちにいじられるポジションに収まっていたのもおいしいですね。
 最後に、11話から12話に掛けてをリアルタイムで触れられたのは本当によかったです。私は11話放映直後にニコニコ動画1話を見たのですが、冒頭から阿鼻叫喚のコメントが溢れ、たつき許さねぇという怨嗟の声とたつきを信じろという祈りの声がクロッシングしていました。そして、戦闘力として真っ当なカバはいいとして、シマナメクジから第3の壁の向こうにいるしんざきおにいさんまでありとあらゆるものに助けを求めるコメントが溢れていて、少し笑ったのをよく覚えています。んで、サーバルちゃんが木登りを教えてくれるところで、予測はしていたのにやっぱりぼろぼろ泣いてしまいました。
 12話の放映後の1話は一転して、「たつきありがとう」と監督を賛美するコメントや、森羅万象に感謝を捧げるコメントで一新されていたので、またまた笑ってしまいました。あの時の一体感、ライブ感は、例えようがなく心地よかったですね。『けもフレ』は動画コメントの文化や匿名掲示板・SNS文化とも奇跡的にマッチしたアニメだったと思います。

 以上、長々と語ってしまいましたが、みなさんのひいきはどのエピソードで、どのフレンズでしたか? 『けものフレンズは』はそれをいろんな人に聞いてみたくなるアニメでした。

tags: 百合 
2017年04月06日

スティーヴン・キング『IT』リメイク版のトレイラー


 個人的にはスティーヴン・キングのマグナム・オーパス(最高傑作)であり、あらゆるホラー・エンターテイメントの極致だと思っている『IT』の再映像化のトレイラーがyoutubeに上がっていました。映像を見る限りでは、雰囲気は最高に良さそうです。辞典みたいに分厚い原作のため、尺の問題はついて回るものの、なかなか期待できそうじゃあないですか。
 『IT』の原作はこのサイトのサイドバナーでずっと宣伝していたりします。読んでください。単行本上下巻、文庫本全4巻。
IT〈1〉 (文春文庫)
スティーヴン キング Stephen King
4167148072

Template Designed by DW99