2011年07月03日

Rewrite いいかげん極まりないレビュー・感想 竜騎士07シナリオのクソっぷりが想像以上だった

『Rewrite』の竜騎士シナリオ(此花ルチア)がクソなのはわかりきっていたが、正直、ここまでクソだとは思わなかった。

Rewriteネタバレ画像 厨二ファンタジーだと知ったのは購入後(^q^)
Rewriteは近年希に見るド直球の地雷だった
Rewrite その怪談をぶち壊す!! そげぶ

『Rewrite』は特にこんな人におすすめしない。

 竜騎士07が嫌いな人
『ひぐらしのなく頃に(解)』が嫌いな人
 ひぐらし何話かのルナティック(笑)な決闘シーンでしらけた人
『うみねこのなく頃に』が嫌いな人
 うみねこ2話のあまりのうすら寒さにぶん投げた人
 竜騎士07の脚本が嫌いな人
 竜騎士07脚本の冗漫さと引き延ばしっぷりに反吐が出た人
 竜騎士07脚本の強引なミスディレクションに憤慨した人
 竜騎士07脚本(解答編)の肩すかしぶりに激怒した人
 竜騎士07脚本の中二バトル展開に嫌悪感を催した人
 竜騎士07の自分に酔ったテキストが嫌いな人
 竜騎士07テキストの稚拙さに耐えられない人
 竜騎士07製のキャラクターが嫌いな人
 竜騎士07製の俺SUGEEEEEな等身大(笑)U-1主人公に吐き気がする人
 竜騎士07製の毒電波でメンヘラなヒロインに胸くそが悪くなった人


 竜騎士の野郎が『ひぐらし』の焼き直しで、あわれな信者や子供たちから小金を巻き上げたり、中坊シナリオで俺SUGEEEEE展開をやって悦に入ったりするのは構わない。私には全く関係のないことだ。だがそれをkeyゲーでやり出すのは本当に勘弁してもらいたい。汚れる。オナニーは自分のサークルで好きなだけやりゃあいいじゃないか。おまえごときうすっぺらな藁の家が深遠なる目的のKeyの砦に踏み込んで来るんじゃあない。逆に竜騎士さんのサークルにいたる貸してあげればいいじゃん! 無期限無利子でいいよ!
 いったい、ガイア(笑)ガーディアン(笑)新人類計画(^^;)みたいな抱腹絶倒の設定を考えたのは誰なんだ? 企画原案のいたるなのか? ロミオだったらごめんなさいだ。でも私は『最果てのイマ』戦争編の世界観もそこまで好きじゃないんだ。今までのKeyのカラーに全く合っていない中二病設定じゃないか、どうしてこうなった。その点では三枝家(爆笑)東京(噴飯もの)を遙かにしのぐクソ設定だと思う。しかし、中二気質の竜騎士さんはこの世界観に適性があったんだろう。彼は嬉々として駄シナリオ、駄文を垂れ流している。

(個人的)歴代Keyの糞シナリオワースト5
1.『智代アフター』とも
 超えてはならない一線を踏みにじった似非ファンタジー! 絶対に許さない!
2.『Rewrite』此花ルチア New!!
 竜騎士のオナニー全開! ひぐらしの焼き増しはてめーのサークルでやれ!
3.『リトルバスターズ!』三枝葉留佳
 奇才の描く珍設定・珍展開! 双子という素材をここまで不味く調理できるとは!
4.『CLANNAD -クラナド-』藤林杏
 超先生の再来! パクるならもっとましなシナリオをパクれ!
5.『Kanon』水瀬名雪
 ぎりぎりKeyシナリオの外観は保っているが、駄目なものは駄目!

『智代アフター』は麻枝その人がやっちゃったことで別格扱いだが(レビュー)、単純なクズさでいえば竜騎士シナリオが断トツトップだ。“奇才”城桐央のシナリオがかすんで見えるもの。

『Rewrite』竜騎士シナリオのここが糞

駄作『ひぐらしのなく頃に(解)』の焼き直し
 この一言に尽きる。オヤシロサマがアサヒハルカに替わっただけの『ひぐらし』じゃないかと。このおっさんって引き出しが少ないんじゃなくて、そもそも引き出しなんてなかったんだな。『Rewrite』の此花ルチアシナリオは『ひぐらし(解)』の糞要素はことごとく継承している。冗漫で独りよがりなオナニーテキスト、笑いどころが全くわからないギャグパート、オカルトかトリックかでくどくど引っ張るダレ展開、言い訳がましい説明台詞、妄言を吐き散らす毒電波スイーツヒロイン、無茶苦茶なミスディレクションとどや顔での種明かし、痛々しい主人公の俺SUGEEEEEEEEEEEEEEマンセー展開、唐突に登場する悪の組織(笑)、けっきょく最後は中坊バトル。私は『ひぐらし』のそんなところが吐き気を催すほど嫌いだったので、此花ルチアシナリオは容赦なくスキップを多用させてもらった。

他のライターとの連携が全く取れていない
 竜騎士ルートの主人公が『ひぐらし』の何とかくん以外の何者でもない。あの気色悪い主人公の名前、なんっつったかな。ロミオパートは黒須太一+貴宮忍、都乃河パートは折原浩平+岡崎朋也が近いんだが、竜騎士ルートの主人公は同一人物に見えない。何とかくんがコスプレしているようにしか思えない。いくらなんでもノリと口調が違いすぎるだろう。竜騎士さんは他人のブランドで仕事をするのに、そのブランドのカラーに合わせる努力を一切していない。ひたすらカックイイ俺流を貫いている。物書き、クリエイターとして終わっているし、他人から仕事を受けた社会人としても問題のある姿勢だと思う。私は彼のことを鉄面皮だと思った。これは竜騎士さんにはっきりと注意できなかったKeyスタッフにも問題がある。ちゃんと「多くは望みませんから、せめて口調くらい合わせてください。よくその年で『~だぜ』みたいな気色悪い語尾を使えますね?」とか「この冗長なクソカステキスト、もっと推敲してくださいよ。あと3割は削れます」とか「どうやったらこんな気持ち悪い掛け合いを書けるんですか?」とか言ったれよ。仕事を任せた以上は注意する責任もあるだろう。

テキストの稚拙さが許容範囲外
 竜騎士さんの筆力は業界最底辺だと思っていたが……やっぱりそうだった。へっぽこ文章しか書けない人の最善策は、語彙を増やすことでも、小手先の技術を磨くことでもなく、書かないことだよ。がんがん削ることだよ。ぼろをなるべく出さない、恥の上塗りは避ける、っていうのは大事なことだと思う。
 以下、竜騎士さんの駄文をピックアップしてみる。これを読んで頭痛がする人は絶対に買わない方がいい。こんなゴミ文章を何時間も読む羽目になる。

決して上辺だけではない同情を浮かべていた

 ちはやには、何か近い境遇で思い当たることでもあるのだろうか。
 決して上辺だけではない同情を浮かべていた。
 しかし、ひとつわかったことがある。
 鳳ちはやという、すぐに怒る気難しい女はその外見とは裏腹に、本当は相手のことを心底思いやることが出来るやさしさを持っているということだ。
 だから確信できる。
 ついつい気まずくなり、喧嘩をしてしまうことになったが、それはちはやにとっても望んだことではない。
 彼女も仲直りがしたかったのだ。…そして、そんな状況であっても相手のことを思いやるやさしさを持っている。
 委員長と上辺だけ仲直りするつもりなら、お見舞いに行こうなんて言い出さない。花を持っていこうなんて言い出さない。
「お前、案外いいヤツだな」
「瑚太郎以外にはいいヤツです」
 もうちょい素直になれば可愛いヤツなのにな。惜しいヤツ。


 人間は年を取ってくると我慢がきかなくなってくるらしいが、最近私はこの手の「私の気持ち発表会」「行動原理説明会」「ノートの設定披露宴」系のテキストに怒りを禁じ得なくなってきた。何で大枚をはたいてこんなゴミ文章を読まされなあかんねんと。
 主人公の言うとおり、ちはやなんとかがお見舞いに行くのを提案している時点で、ルチアなんとかと仲直りしたいと思っているのは明らかじゃないか。完全に蛇足な文章だろ。こんな陳腐極まりない説明台詞や、冗長な心理描写を付け加えてしまうのは、とりもなおさずライターに読解力、理解力が欠如しているんだよ。他人の文章を読んでも、何気ない描写や、登場人物の行動や、行間から情報が読み取れないんだろう。だから自分が書くときに、余計なものをガチャガチャ付け加えちゃうんだよ。
>本当は相手のことを心底思いやることが出来るやさしさを持っている
 まるで設定ノートからコピペしてきたような、おっそろしく生硬な文だな。キャラクターの性格なんてのは、劇中の行動やさりげない言動で表現するものであって、こんなふうに直截的に書いてしまうのは下の下だよ。とても業界で何年もメシを食ってる人間が書いた文章とは思えない。
>「お前、案外いいヤツだな」
>「瑚太郎以外にはいいヤツです」
>もうちょい素直になれば可愛いヤツなのにな。惜しいヤツ。

「ヤツ」がゲシュタルト崩壊してきた。
>相手のことを心底思いやることが出来るやさしさを持っている
>相手のことを思いやるやさしさを持っている

 仮にもライターなら「思いやりがある」「やさしい」の類似表現くらいぱっと思いつかないのか?

私は、私でなくてはならない理由で、私を誰かに必要と、して欲しかった

 私は、誰かに必要とされたかった。
 生きているだけで、誰かの命を奪ってしまう。存在することさえ許されない私に、存在する理由を、与えて欲しかった。
 プロジェクトが解散し、存在の意味を失った私にとって、……その後の日々は全てが惰性だった。
 西九条さんの元で“鍵”探索の任務に就いた。
 だが、……それは大切な任務であっても、私でなくてはならない任務ではなかった。
 私は、私でなくてはならない理由で、私を誰かに必要と、して欲しかった。


「私の気持ち発表会」の例その2。高周波の電波すぎて何を言ってるのかよくわからない。というのもこの子、カルト宗教とテロ組織のあいのこみたいな組織に洗脳教育されちゃった、あわれなマジキティボダ子ちゃんなのよ。日本語が不自由なのもその洗脳教育の影響かもしれない。かわいそうに。

それが、私の弱さであり、罪……

 欲しかったのは、この身を同情してもらうことじゃない。
 許されざる自分を許し、必要としてくれる誰かを、ずっと求めていたのだ。
 それが例え、恐ろしい悪魔であっても。
 それが、私の弱さであり、罪……。
 私は、この作戦を引き受けたときから、ここを墓標に決めていた。
 核攻撃の数百万度の火球は瞬時に全てを蒸発させるだろう。
 私の呪われた人生の中で唯一の、……一番楽しかった日の思い出と共に、私を焼き払ってもらおう。…そう、決めていた。


 電波、届いた? 「私の呪われた人生の中で唯一の」ねぇ。低年齢層向けの主人公TUEEEEE漫画やセカイ系作品でこういう表現を目にするね。そんなに主人公を「特別な存在!」「唯一無二の存在!」とアピールしたいのか。こういうの、変な選民意識に目覚めた思春期のガキとかには受けるのかね? 私には理解できないよ。年取ったのかな。私はこの手の表現って、キャラクターの薄っぺらさ、薄情さ、作り物っぽさと、周りの連中の無能さを際立たせるだけだと思うんだけどね。お前、親友の静流と遊んでいて全く楽しくなかったの? 何か感じ入るものはなかったの?

自分で自分に、生きることが許せない……。

「私にはこの世界に、……留まる意味が見い出せない!」
「さよならッ!!」
『おいッ待てよ、ルチアッ!!!』
 私の存在する意味って、何だろう。
 じゃあ逆。どんな世界なら、私に存在する意味って、あるんだろう。
 私でなくてはやり遂げられない、何か。
 私にだけ与えられた、何か。
 その何かが見つからなきゃ。
 自分で自分に、生きることが許せない……。


 こういうポエム、自意識が芽生えはじめて自分が特別な存在だと思いはじめる思春期のガキがノートに書き殴ってそうだ。この電波女は「私の存在する意味って、何だろう」で何千だか何万もの人の命を奪っちゃうんだぜ? エンディングの後、私はてっきり、この女は主人公と一緒に罪滅ぼしの活動を粛々と始めるのかと思っていた。しかし、こいつらは犠牲者に黙祷を捧げて(笑)、あとはシェルターの中でいちゃいちゃしてやがった。呆れてものが言えなかった。このどっちらけぶりは、あれだ、2005年三大地雷の一つ『Fate/hollow ataraxia』に近いものがある。無差別大量殺人鬼の桜と、やつを庇った士郎さんは、贖罪そっちのけでのんきにスイーツを食っていた。あの時と同じような脱力感があったね。

『Fate/hollow ataraxia』『ひぐらしのなく頃に解 罪滅し編』『智代アフター ~it's a wonderful life~』のこと。2005年は期待されていた大作の続編がことごとくズッコケだった。悲しい年だったね。

人間という今期の支配生物に、果たしてこれ以上、地球に留まる資格はあるのだろうか?

 旧世界で許されない存在である私と、新世界で許されない存在である彼らが、互いの存在をかけて、問い合う。
………………。
 いずれにせよ、もうじきその答えは出る。
 滅べば、無意味。
 違う。無意味ならば、滅ぶ。
 意味ある存在ならば、残る。
 人間という今期の支配生物に、果たしてこれ以上、地球に留まる資格はあるのだろうか?
 それを問うことが、今の私の、最後の意味。


 Keyゲーをプレイしていて、人類の存在意義について語られる日が来るとは夢にも思わなかった。この此花ルチアのイカレ自己陶酔ぶりは『ひぐらし』の蒼々たるアッパラパー池沼ヒロインを遙かに凌駕している。竜騎士さんはまだまだ発展途上ということだ、本当に底が知れないな。
 稚拙なセカイ系作品ほど読んでいて辛いものはない。

武器は実用性より浪漫だぜッ!

「俺も昔は欧米最新の銃が好きだったぜ」
「だが、最新の銃は洗練されすぎていてフォルムに面白みがないっ」
「その末に至ったのが旧式銃だっ。見ろよ、これ! 99式軽機関銃!」
「マガジンが上だな。照準時に邪魔そうだ」
「わかってる、だがそれがいいっ」
「ステンのマガジンも初めて見たときは衝撃的だったが、やはり究極は99式だったッ」
「非機能的であっても、上マガジンというのがカッコイイんだっ! ついでに機関銃のくせに銃剣装備というのがまたそそるッ!」
「武器は実用性より浪漫だぜッ! そんなわけで最近、ドラムマガジンの魅力にようやく気づいてきたりするっ」
「銃はあまりシャープじゃ駄目なんだ、少し変な形をしてる方が燃えるんだっ!!」


 オナニーはてめーの家でやれクソが。補足するまでもないが、この気色悪いうんちくは伏線にもなっていないし、くすりともとも笑えやしないし、世界観の構築にも貢献していないし、誰かのパーソナリティーにも関わっていない。ブログにでも書いてろよ。

ヤマアラシのジレンマってのは……

「……じゃあ、誰が悪いんだ? 二人とも仲直りしたいと思ってるのに仲直りできない」
「ヤマアラシのジレンマだ。近付きすぎるばかりが愛情じゃない」
 ヤマアラシのジレンマってのは、ショーペンハウエルの寓話で有名だ。
 仲良しになりたいヤマアラシ同士が距離を詰め合うが、互いのトゲで傷つけ合ってしまう。
 親しくなるには、密着しなくてはならないということはない。
……人には互いにやさしい、適度な距離があってもいいのだ。


 ヤマアラシのジレンマについて脂下がった顔で語りはじめる竜騎士さん(^^;)。
>密着しなくてはならないということはない
 ATOK先生が発狂しそうだ。

俺は宇宙にまで飛び出せるような男じゃねぇ

「…ちっ。余計なお世話は大概にしとけ」
「確かに俺は宇宙にまで飛び出せるような男じゃねぇ」
「クラスメイトの仲違いを見過ごせねぇ程度の、規模の小せぇ男さ」
「みてぇだな。つくづく小せぇことを気にする野郎だぜ」
「……委員長の潔癖症には、何かわけがある気がするんだ」
“わ…、私だって…、……ぅ、……こんな生き方、……好きでやっていると思うかっ…!!”
「…………。委員長はそう言ったぜ。理由がきっとあるんだ。それがわかれば、俺も何か力になれるかもしれない」
「へっ、お節介焼きめ。テメェは一生この狭い町で、ご町内のご機嫌取りをしてやがれ」
「悪いか」
「テメェらしいや。俺には付き合いきれねぇぜ」


(キリッ)

物好きな人です

「俺も同感だ。委員長とお前に、これ以上ギスギスされたら、俺は窒息しちまうからな」
「……あなた、その程度の理由で、私と此花さんにお節介焼いて回ってるんですか? 物好きな人です」
「あぁ。ご町内のことは何でもお任せが俺のスタンスだ」


(キリリッ)

ちょいとイケた、ご近所のお節介焼きさ…

「大勢の人々が、転ぶように死んでいったってのに。あなたは頭痛と目眩程度なんて」
「……あなた、実は何者なんです?」
「天王寺瑚太郎。ちょいとイケた、ご近所のお節介焼きさ…」


 かんべんかんべーん! 何者って言うのマジ勘弁してよー、もー、ご近所のお節介焼きって言ってよー、マジ何者はかーんーべーんー!
 竜騎士っていい年こいたおっさんなんだよね? こういうテキストを書いていて恥ずかしくならないの? それはそれで感心するわ。「お節介」とか「物好き」とか「勘違いするな」とか「ただの」とか「自分の好きなようにやっただけ」とか「放っておけなかっただけ」ってのは、オナニー好きの厨ライターが主人公をマンセーさせたいときに使うクリシェだ。もうこういうのはお腹いっぱいだよ。この掛け合いを書いているときの竜騎士さんは、さぞやヘブン状態だったに違いない。「シコシコシコ……。ウッ、瑚太郎くんカコイイ……うっふう、読者が共感の持てる等身大のヒーロー……うっ、出るッ! ドピュピュピュッ! ンほっふぅ! 本当は規格外の男なのにぃ、謙遜してッ! まだ出ピュピュ!」って。こういうオナニーは自分の作品で好きなだけやってくれよ。気持ち悪い。
>わ…、私だって…、……ぅ、……こんな生き方、……好きでやっていると思うかっ…!!
 三点リーダの使い方くらい統一してくれ。Key側もちゃんとチェックしろよ。

私は彼女を憎まない!

「私は彼女を憎まない。彼女を生み出した、本当に邪悪な人々とその環境を憎みます!」


 英語のテキストに載っている日本語訳みたいだ。

その毒は、この世のどんなものよりも透き通って見えた……

 彼らは慌てて右往左往している。それを見て、ルチアは静かに涙していた。
 彼女のこぼす涙の一粒が、もはや恐ろしい致死量を持つ毒物…。
 しかしその毒は、この世のどんなものよりも透き通って見えた……。


……竜騎士さんは、シナリオライターよりポエマーの方が向いているんじゃないかな!? 自分のキャラクターに酔っているのがよくわかるクソ文だね。「ルチアちゃんは悲劇の聖女なんだお……グッスングッスン。心の清いルチアたんの流す涙は美しいんだお……」ってか。
>彼女のこぼす涙の一粒が、もはや恐ろしい致死量を持つ毒物…。
 言わんとしていることはかろうじてわかるけど、ちゃんと推敲しようよ竜騎士さん。

刺突刺突刺突、弾く弾く弾く

 それまでのストップモーションの戦いは、瞬きの間さえ許さずに機関銃のような閃きの戦いに変貌する。
 刺突刺突刺突、弾く弾く弾く。臑蹴り、下腹掌打、手刀からナイフ、突く突く蹴る弾く、詰める打つ叩く斬る斬る突く突く。
 それが全て3秒間で行われる。
 蹴る蹴る打つ打つ突く蹴る、弾く詰める叩く突く、逃がさない刺突刺突刺突。
 静流のゼロ距離戦闘術は、理屈ではなく反射神経だけで行なう。
 型や駆け引きなどを全て無視した高速戦闘を支配する静流は、そのまま戦いの流れの支配者となる。
 ルチアはその中から、もっとも攻撃力の高いナイフの攻撃だけに専念して弾くのがやっとだ。
 ランダムかつ圧倒的な打撃乱打をも防ぐ術は存在しない。
 それら全て捌くことを語るのは、傘を持たずに雨の中に飛び出し、全ての雨粒を手で払おうと言い出す無謀に等しい。


 これは ひどい。突っ込みどころだけでできている。『Rewrite』の殺陣は、わかってはいたが凄惨な出来だった。業界底辺の“厨坊”竜騎士と“異次元”いたるが手を組んだだけのことはある。
>刺突刺突刺突、弾く弾く弾く。臑蹴り、下腹掌打、手刀からナイフ、突く突く蹴る弾く、詰める打つ叩く斬る斬る突く突く。
 !?
>それが全て3秒間で行われる。
 ストップウォッチか何かで計ってるんスか?(笑)
>蹴る蹴る打つ打つ突く蹴る、弾く詰める叩く突く、逃がさない刺突刺突刺突。
 (^^;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;)
>もっとも攻撃力の高いナイフの攻撃だけに専念して弾くのがやっとだ
 攻撃力(笑)の高い(爆笑)。竜騎士さんは相変わらずのゲーム脳だね。殺傷力のある、とか脅威である、とかいくらでも別の表現があるだろう。
>それら全て捌くことを語るのは、傘を持たずに雨の中に飛び出し、全ての雨粒を手で払おうと言い出す無謀に等しい。
「それらを捌ききるのは、雨の中、振りかかる雨粒を全て手で払うことに等しい」と言いたいんだろうか。よくここまでゴテゴテ余計なものを付け加えて悪文を作れるね。逆に感心するわ。

転落という名の羽根布団

 最上層のシャンデリア上での最後の一撃が爆ぜ、二人はその勢いのまま、そこから転落していく。
 眼下へ、20階の高みから。翼を失ったイカロスが転落するように。
 二人は静かに目を閉じ、……転落という名の羽根布団に身を任せた。


 羽wwwwwwww根wwwwwww布wwwwww団wwwwwwwwwあーはっはっはっは腹がよじれるwwwwwwwwwwwwwwwwこんな文章、凡人には書けないよぉwwwwwwww

 竜騎士さんはまるで成長していないどころか、中二病をさらにこじらせていた。彼が罪滅し編のしょぼい決闘シーンで失笑を買ったのって、もう5年くらい前なんだよなぁ。5年もの間、周りに「あんたにバトルものは無理だよ。悲しいくらいセンスがないから。もう恥の上塗りはやめた方がいいよ」という耳に逆らう諫言をする人はいなかったんだろうか。いなかったんだろうなぁ。ノリノリで『うみねこ』を書いていたんだから。

畜生、畜生ぉおおおおおおおおおおおお!!

「……生きろよ」
「死ねばお前を玩具にした連中は、全て計画通りとほくそ笑むだけなんだぞッ!」
「俺はそんなの悔しいッ! 許せねえ!! 本当の反抗ってのは、生きて生きて生き抜くことだ!!」
「連中が何を強いたか、どれだけ辛い人生だったか、ルチアには訴える権利がある!」
「味も匂いもわからず、花に触れることも動物を抱くことも、みんなと混じって遊ぶことさえ奪われた人生がどんなものだったか…」
「ルチアには訴える権利があるんだよッ!! 泣き寝入りなんかするな!! 畜生、畜生ぉおおおおおおおおおおおお!!」
 携帯を取り出し、ルチアの番号に掛ける。
 相変わらず電源が切れている。……畜生、出ろ出ろ、出ろ出ろ出ろ!!


 うっぜぇ……。心底うざい。このライターはエクスクラメーションを乱れ打ちして、畜生畜生と叫ばせとけば悲壮感が出ると勘違いしてそうだ。

友情を育むコミュニケーション

 まぁ、ちはやの気持ちを考えれば、あの日のショックもわからなくはないさ。
 可愛らしい猫を、一緒に抱いてもらうことで、同じ気持ちと価値観を共有したかっただけなんだ。
 それは友情を育むコミュニケーションの、最初の一歩のつもりだったろう。
 それをあんなにも激しく拒絶されるなんて、思わなかっただろうからな。ちはやが深く傷ついただろうことは想像に難くない。
 でもなぁ、委員長にだって委員長の生き方があるんだよ。
 その生き方はちょっと一般のそれとは離れてる。拒絶に感じたりして、感じ悪く思ってしまう人がいるのも当然だろうよ。
 だが、それでも委員長には委員長の生き方があるんだ。
 そして、その生き方で周りに迷惑を掛けないよう、彼女なりの努力をしている。それを少しは汲み取ってやらなきゃ…!


 偶然にも、竜騎士さんにふさわしい言葉を、常駐している「駄目主人公スレ」で見つけてしまった。何かの縁なので引用させてもらおう。誓って言うが、どちらも私のレスではない。

802 :名無しさん@初回限定:2011/07/02(土) 10:45:14.80 ID:rNtSqF5m0
個人的には、ダメ主というより>>608や>>753みたいな、
ライターが酔ってそうな主人公の独白が濃いゲームが増えたのがきつい。

~けど、でも~、だけど~、~だろう、~でも~、~する、~する、~ように、~ように、~こめて、~した。

もううるせぇよ、お前はグダグダと誰に何を言い訳や説明しながら生きてんだよ、と思ってしまう。
だからってダメ主ということはないのだが、たまにはもう少しカラっとした文章や主人公のゲームしたいよ……。

803 :名無しさん@初回限定:2011/07/02(土) 11:42:59.27 ID:SjFEY93M0
そうしないと文字数稼げないだろうが
ライターも必死なんだよ


 私は竜騎士や吉宗鋼紀のテキストが大嫌いだ。

 十時間弱はプレイしたはずなんだが、今まで面白いと思えたところが、ところどころのロミオ担当とおぼしきテキストくらいしかない。竜騎士のテキストでささくれ立った心をいやしてくれる。

「ふん…断ったらどうとする」
「…その場合」
「中年以上の女性にだけモテモテになる恋のおまじないをかけてくれる」
「それ呪い…」
「私の魔力と知識、いにしえより伝わりし霊薬エリクシル一滴、そして年下好きのおばさま方との人脈が揃うことで、この玄妙なる魔術は成立するであろう」
「最後の一個だけで構成されてるじゃないすか…」


「暴力は最低だ。どんな理由があろうとも…人はわかりあえるはずなんだ」
「話し合うべきなんだ、お互いが納得するまで」
「瑚太郎君…それは良き言葉」
「俺、きれいな俺になれたかな?」
「うん、きれいだと思う」
「会長もそう思いますよね?」
「ええ」
「とても綺麗事だと思うわ」
「…褒め言葉、か?」
「というわけで、冷静に話し合いをしてみようかなと思うんだ」
「…そう。でも心配」
「瑚太郎君、たまに理性を手放すことがあるから」


 やっぱりギャグシーンには、これくらいのユーモアのセンスがほしいよね。理性を手放すという表現が『CROSS†CHANNEL』っぽい。
 竜騎士シナリオで唯一笑えたところは、あれだ、窓ガラスや電球が次々割れる怪奇現象の正体が、ヒロインが手から超振動(!)を出して割っていたと判明するところだ。あれには腹を抱えて笑った。

 竜騎士07のアホは金輪際Keyに関わらないでくれ。頼むから。

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Key・麻枝准の奇跡話に戻る

2010年05月15日

CLANNAD クラナド 朋也と渚はいつエロスに及んだのか

 有名な話だが、『ドラゴンクエストⅤ』で、ビアンカと結婚後にアルカパの宿屋に泊まると「ねえ 主人公……。そっちに いってもいい?」という、含みのあるイベントが起こる。あそこで行間を読むことを学んだ少年はけっこういるんではないだろうか。全年齢対象のゲームといえど、親子何代を渡るサーガや、主人公の一生、人生をクローズアップしたストーリーだと、コウノトリが子供を運んでくるような世界観でもない限り、生殖は切っても切り離せないものだ。特に必然性を感じないほのめかしを入れつづけてCEROを挑発する『パワプロクンポケット』のようなゲームもあるけど。
 さて、人生といったら『CLANNAD -クラナド-』、CLANNADといったら人生である。Keyのゲームでも『Kanon』なんかは、エロシーンが無くてもこれっぽっちも問題がない、むしろ無くていい削っちまえとまで言われている。しかし、このCLANNADと『AIR』は、子供を作るという行為なくしては話自体が成立しない。しかし、うちのブログを読んでいるような人には今更すぎてあくびが出るが、CLANNADはエロゲーではないので、直接的な描写は存在しない。いい加減クラナドをエロゲと勘違いしている奴うぜぇ、エロゲじゃないし。蔵は麻枝准製作のゲームの中では唯一、全年齢対象版しか出ていないはずだ。何か忘れていたらゴメン。だから、朋也と渚がいついたしてしていたのか正確に確かめる術はない……と大方の人が思っているんじゃあないだろうか。実は、渚と朋也がいつセクロスしたか(その時に汐を身籠もったのかは不明だが)は公式の資料があったりするのだ。あれこれ想像するまでもなく答えが出ている。月刊コミックラッシュ連載していた、みさき樹里作のCLANNADオフィシャルコミックに、直接的な性描写がばっちり描かれているのだ。オフィシャルなんだから十中八九Keyの公認だろう。
 ちなみに自分がなぜそんなマイナー雑誌を買っていたのかというと、当時『アオイシロ』のコミックが連載されていたからだ。ネタバレしたくなかったのでお布施で買うだけでアオは読んでなかったんだけどね。

CLANNAD 渚のエロ(∵)

 繰り返すけれど、どこぞの同人誌ではなく、オフィシャルコミックの一幕です。渚の喘ぎ声までばっちり描かれている。ページをめくるまで予想だにしなかった。青天の霹靂だった。「朋也くんより、開かれましたっ」みたいなギャグ表現は原作にもあったんだけどさ、実際にその場面を見るとまたへんちくりんな気分になるのね。Keyゲーのエロシーンって、何だか凄く悪いことをしている気になる。


「…どうして怒ったか、教えてほしいです」
「いや、怒ったんじゃない…」
「動揺したんだ…」
「何にですか」
「旧校舎はさ…演劇部の部室があってさ…」
「一緒に頑張って…おまえのことを好きになった思い出の場所なんだ…」
  違う、そんなの象徴のひとつでしかないんだ。
 でも、今の俺にはそんなふうにしか説明できなかった。
「はい、そうです。わたしも同じです。朋也くんのことを好きになった大切な場所です」
「だったらさ…羨ましいみたいなこと言うなよ」
「はい…?」
「学校が新しくなってさ、変わっていくのにさ…」
「あ…はい、わかりました、朋也くんの気持ち」
「わたし、浅はかだったです。そうです…とっても悲しいことでした…」
「………」
「本当に、ごめんなさいでした」
「いや、そんな…真っ正直に謝られても…」
「いえ…」
「………」
…気まずくなってしまった。


 原作にもあった、旧校舎が取り壊されて新校舎が建つことを嬉しげに話す渚に朋也がいらつくシークエンスの後になる。もしエロゲーとして企画を進めていたら、ここでエロシーンに入っていたんだろう。原作の該当シーンがどうなっていたかも調べてみたが……。

「渚…」
「はい…」
 こっちを向いた渚…その口に唇を重ねた。
 渚を繋ぎ止めるために。
 指で渚の顎を引いて、口を開かせた。
 奥深くまで、繋がりを求めた。
「ん…」
 初めてお互いの粘膜を擦り合わせる。
 夢のように虚ろで、泣けるほどにせつなかった。
 2年前、俺は坂の下に立ちつくしてた。
 どこにもいけない自分に、苛立ちを覚えていた。
 抜け出すことのできない町が嫌いだった。
 何もかもが嫌で…すべてが、変わることを望んでいた。
 時間は流れて、俺は大切なものを見つけた。
 そして、俺はそれを失うことを恐れている。
 俺は、あんなにも変わることを望んでいたのに…
 いつからか、変わらないことを望むようになっていた。
 変わらないでほしい…何もかも。
 変わってしまったら、俺は笑えないから。
 もう、この場所が好きでいられないから…。

「朋也くん…朝です」


……めちゃめちゃ狙っとるやんか! ほうほう、奥深くまで繋がりを求めたんですか。粘膜、粘膜ねぇ、たしかに粘膜っちゃあ粘膜だな。暗喩以外の何物でもないね。
 まぁ、CLANNADエクスタシーは、keyのライター陣が完全にネタに詰まったり、どこぞに権利が売られたりしないかぎり出ないだろうね。今考えれば『リトルバスターズ!』は最初っから分割商法を考えていていたんだな。エロシーン用の間が確保してあったり、声優さんを裏の仕事もOKな人で固めていたり、あからさまやがな。

CLANNADオフィシャルコミック (1) (CR comics)CLANNADオフィシャルコミック (1) (CR comics)
(2005/11/07)
Keyみさき 樹里

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 雑誌で読んだので、どの巻に収録されているかはわからん。今度ブックオフかどこかで立ち読みして確認してみるかな。

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2009年12月03日

智代アフター レビュー・感想 越えてはならない一線を踏みにじったいんちきファンタジー

 私は『智代アフター ~It's a Wonderful Life~』が大嫌いだ。2005年に発表された大作の続編はどれも酸鼻を極める出来だったと思うが(『智アフ』『ひぐらしのなく頃に解』『Fate/hollow ataraxia』)、この子は関連作品に過剰な思い入れがある分むかっ腹が立った。頭に血が上って目が眩みそうになった。魁の陳腐なシナリオを読んだときもここまで失望はしなかったし、城桐央の電波シナリオを読んだときもここまで落胆しなかった。
 『智代アフター』の何が嫌いかって、中途半端な現実感と、中途半端に開けた世界と、メッセージの押しつけが嫌いだ。確かにKey作品は『ONE』から『リトルバスターズ!』に至るまで、読者の視点を意識した大仰な演出・展開が少なからずあった。だが、『智代アフター』の物語の構造――智代が妙な使命感を持って不特定多数の人間(われわれ読者)にメッセージを配信している――はいくらなんでもやりすぎだ。この構造が半端なリアリティと感動の押しつけがましさに拍車を掛けている。
 シナリオに話を移そう。私が何より許せなかったのが、終盤のともシナリオで、河南子が心を病んでいる人たちを一週間かそこいらの付き合いで癒してしまったことだ。

「かなちゃん、という存在が作用したのよ」
「…?」
「きっかけはちょっとしたことだった」(略)
「次の日も、かなちゃんは同じことをした」
「また別の人が、彼女に気を許した」
「そうして、かなちゃんは、ここの住人と仲良くなっていったの」
「いつしか、いろんな人たちが厨房に集まって、お菓子を作ってた」
「みんな笑いながら」
「まさか、と思う人までね」
「みんな、生き甲斐を持ったように、はつらつとして」
「どうしてだと思う?」
 俺は首を振った。
「生き甲斐ってのはね、変化への欲求でもあるのよ」
「人は生活に変化がなくなると、退屈を感じるものなのね。それはその人が健康な証拠」
「退屈を感じなければ、その人の心は病んじゃってるのよ」
「ここにいる人たちはここに来る前からそうだし、ここにきて変化のない生活を続けるうちに、みんな、退屈を苦ともしなくなっちゃってたの」
「でも、そんな村に初めて、変化していく存在が現れたわけ」
「それが、かなちゃん」
「育児に追われる母親は、子供の日々成長する変化に生き甲斐を感じていく」
「老い先短いお年寄りも、孫の成長を喜ぶものでしょ?」
「こう言っちゃかなちゃんに悪いけど、それと同じね」
「かなちゃんは、子供のように笑って、喜んで、お菓子作りを覚えていった」
「それが彼らにとっての、生き甲斐になったんだと思うの」
「でも、それを目の前でこんな短期間のうちによ…?」
「奇跡を目の当たりにした気分だわ」
 あいつが、そんなことをやってのけたなんて。
 俺も信じられない。

(8月17日)


 私も思わずわが目を疑ったよ。なーにが「かなちゃん、という存在が作用したのよ」だこの野郎。
 Keyゲー、それも麻枝准のシナリオを読んでいて、こんな陳腐な奇跡を見せられる日が来るとは思いもしなかった。確かに折原浩平や沢渡真琴や神尾観鈴は病める人の象徴としての一面もあったかもしれない。Keyゲーのお約束である不思議病は重篤な精神の病のメタファーだったかもしれない。だが、それと実際に精神病を患っている人をほいさっさと片手間に治してしまうのは話が全く違うだろう。あの施設にいた人たちは、人生を捨てざるをえないほどの深い傷を心に負っていたんじゃあなかったのか? それが河南子との袖触れあう程度の付き合いで治ってしまいましたって? 馬鹿を言っちゃあいけない。こんなもので人が癒せるのなら、世の中から療養施設は消えてなくなるよ。
 これまでKeyの主人公たちが起こしてきた奇跡と癒しは、一見突拍子もないようでいて、厳格な発動条件があったはずだ。そして個人と個人の間で、確固たる意思をもって発動されたはずだ。そこに血が流れないことは一回もなかったはずだ。そうして真実味を持たせてきた奇跡を、智代アフターは薄うく薄く引き延ばしてモブキャラに大安売りしてしまった。あほらしくてやってらんないよ。エゴのない万人の為の奇跡なんざあ、薄ら寒いだけだよ。
 もう一つ首をひねりっぱなしだったのは、登場人物が血縁関係に対して盲目的に、妄信的に価値を見出すところだ。私はKeyのシナリオというのは、名前だけの関係と決別して自我を確立し、真に価値のある関係を獲得するものと捉えていたのだが、別にそんなことはなかったぜ!

「だから、朋也…」
「私たちも、このまま…」
「この場所を去ろう」
 それが、智代が導き出した答え。
 けど、俺は…違う。
「俺は…」
「それでも、ふたりは一緒にいるべきだと思う」
「どうして…」
「親子だから」
「そうとしか言えない」
「そうか…」

(8月13日)


「学校を作る」
「どうして」
「ともが通うために」
「ちょっと待て…ともはまだ幼稚園児だぞ」
「作るなら…幼稚園じゃないのか…」
「俺がここに作りたいのは、未来とか希望とか…そんなのなんだよ」
「学校はその象徴だ」
「だから学校でいい」
「そうか…」

(8月13日)


 そうか……。
 家族だから云々、血の繋がりがあるから云々ではなく、家族とは? 家族の真の価値が問われるのはどんな時か? と問うのがKeyのスタイルだと思っていたんだけどなぁ。私の見込み違いだったらしい。朋也がともに、父親と断絶されていた自分を重ねているのはわかる。そして有子が余命の残りをともと過ごすのは、両者にとってよいことかもしれない。だがその根拠が「実の親子だから」「血が繋がっているから」ではあまりにも弱すぎる。何の理屈にもなっていない。逆説的ではあるが、無条件で肯定されるような関係に価値なんてありゃあしないのだ。あそこは朋也の勝手な推測ではなく、当事者であるともと有子のはっきりとした意思と行動がほしかった。やたらにしゃかりき張り切って悦に入っているのが第三者の朋也で、当事者であるはずの親子がわりと蚊帳の外なのも、このシナリオの押し売り感を助長していると思う。本当に最後の最後で有子とともの意思があったのが救いだ。第三者の協力というのは『Kanon』以降のKeyに欠かせない要素だが、このシナリオは根本的に間違っている。
 最後に、あまりにも唐突な頭部強打と、例のご都合主義的な記憶喪失について。ざっと観測範囲の感想を検索してみたところ、悲劇のための悲劇、下衆な作為を感じると非難囂々だったが、私は逆にあそこからの展開だけは買っている。導入部は下品で説得力に欠けるが、かろうじてKeyらしさを取り戻していたと思う。あの症状こそまさしく死に至る病、不思議病だ。歴代の病気の中でもわかりやすい。そして最終的に、智代と朋也が輝く季節へ到達していることは素直に評価できると思う。一服の清涼剤だ。それと『CLANNAD』とはまた違った形での、朋也と父親の和解を見られたのも嬉しかった。それくらいだ、よかったところは。
 あらすじだけ見ればKeyの物語として成立しているが、作品全体に漂う俗っぽさ、軽薄さ、押しつけがましさがただひたすらに悲しい。半端に現実へ踏み込んだことで、却って説得力を失ってしまった。越えてはならない一線を踏みにじったいんちきファンタジーというのが私の偽らざる感想だ。

智代アフター ~It's a Wonderful Life~ 初回特典版
智代アフター ~It's a Wonderful Life~  初回特典版

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2009年05月24日

リトルバスターズ! 自我致敬集 リトバスで学ぶ中国語

【转道魔幽影】【資料翻譯】Little Busters!自我致敬集

 ウチのそこそこ人気記事「リトルバスターズ! セルフパロディ集」を、中国のKeyファンサイト「KeyFansClub」さんが中訳してくれたみたいです。どうもありがとうございます、嬉しいっす。だーまえの独特な言語センスを訳すのはさぞかし骨が折れただろうて。
 リンク先の訳文を使って、チャイ語による鍵の名言クイズを作ってみた。よく訓練された鍵っ子なら字面から連想できるはず。目標80点以上。

4点×5
①真琴星球的語言
②黏稠濃厚的桃子味
③「不要不要不要…」
④「呀呼! 國崎最棒了!」
⑤「我當齊藤」「你當齊藤」
10点×8
⑥一群人被三個啦啦隊女孩給轟殺了!
⑦「有另外一個我,正待在那裡。我總有這種感覺」
⑧「等到春天來臨之後…一直都是春天就好了」
⑨高呼三聲萬歲之後,結束了這場宴會
⑩「我討厭這麼說的人」
⑪「明天的課?哈,那種東西不重要啦!」「沒人在問喲」
⑫「侵…」
⑬快樂的星期六晚上的週六晚上發燒

 100点満点を取れたあなたは栄えあるバ鍵っ子だ。




◇ヒント
①真琴で語言と言えば。*Kanon
②こりゃあぱっと見でわかるだろうw。*AIR
③真人がお前それ好きだなと言っていた。*リトバス
④蔵でもリトバスでもセルフパロされている。*AIR
⑤齊藤……ってこれ外人さんにはわからんだろうな。*リトバス
⑥轟殺了!*ONE
⑦OPに使われている。*AIR
⑧これもOPに引用されているね。*Kanon
⑨「宴」「了」でわかれ。*ONE
⑩~~~人、厭~~~。*kanon
⑪後ろは理樹の突っ込み「誰も訊いてないよ」。*リトバス
⑫わかった人はいいセンスしている。大ヒント、美魚のセリフ*リトバス
⑬よく訳したなぁw。"六晚上"がわかればひらめくかも。*CLANNAD

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2009年05月19日

てごってなんですかーっ!?

【クド】「ば、ばつゲームですか?」
【理樹】「多分そういうの考えてあると思うよ、恭介は」
【クド】「ど、どんな内容なんでしょう?」
【西園】「それはきっと…」
【西園】「………」
【西園】「てご…」
【西園】「…頑張りましょう」
【クド】「て、てご!? てごってなんですかっ!?」
【西園】「……ぽ」
【クド】「どどどどどんなばつゲームなんですかぁっ」
【西園】「…頑張りましょう」
【クド】「わふーっ!! なんだか見事にするーされてしまいましたっ!?」
【理樹】「いや、多分西園さんの想像してるみたいなもんじゃないと思うけどさ…」
【西園】「…もっとすごいですか」
【理樹】「いや、なにがどこまですごいかもわからないけどさ」
【クド】「てごってなんですかーっ!?」
【西園】「…頑張りましょう」
 思ってたのより、数倍は騒がしいパーティみたいだ…。

(『リトルバスターズ!』共通ルート 5/24)


 無印発売からそろそろ2年経とうというのに、今だに月に50人くらい検索している人がいるんで、専用ページを作ってみた。美魚は「てごめにされる」と言おうとしたんだな。
 てごめ【手込め/手▼籠め】(1)女性を暴力で犯すこと。強姦。 「―にする」(2)人を力ずくで押さえ付けたりして自由を奪うこと。手込み。(goo辞書
 ちなみにこの美魚とクドの会話は『AIR』のセルフパロディになっている。

 …暇だった。
→それでも辞書
 そろそろご飯

 なおも負けじと、ぱらぱらとページをめくってみる。
 だが、やはり予想したとおり、面白いもんじゃない。
 難解な漢字が並んだ紙面にはほとんど目を通さず、ページがめくれる感触だけを味わう。
 ぱらぱらぱら。
 ぱらぱらぱら。
 ぴたっ。
 適当なページで止める。
【往人】「ふむふむ…」
 目を通してみる。
 てごめ:①暴力でひとの自由をうばい、害を与えること。②暴力で女性を…
 ぱたっと、辞書を閉じる。
【往人】「………」
【往人】「…許せんな」
 そろそろ米が炊きあがる時間だった。

(AIR Dream編 美凪ルート)


【みちる】「ぜったいにいったらダメだからねっ!」
 少女の意志は固かった。
【みちる】「いったらっ、ずぇったいテゴメにされちゃうよっ!」
【美凪】「…テゴメ?」
【みちる】「うんっ!テゴメっ!」
【美凪】「………」
【美凪】「…されちゃいますか…私」
【往人】「するかっ!」
 たまらず大声をあげる。
【往人】「ったく…」
 ぼりぼりと頭を掻きながら、テゴメの意味を考えてみる。
 この間読んだ辞書に、書いてあったような気がする。
 確か、それによると…。
 てごめ:①暴力でひとの自由をうばい、害を与えること。②暴力で女性を…
【往人】「………」
【往人】「…ぽ」
【みちる】「にょあーーーっ!こいつ、なにかそうぞうしたーーーっ!」
 速攻でバレた。(略)
【往人】「だいたい、おまえ、テゴメの意味がわかって言ってるのか」
【みちる】「んに?」
【みちる】「もちろん、わかってないよ」
【往人】「そらまた、衝撃の事実だな」
【みちる】「にゃはは、そっかな」
【往人】「ああ。どきっとしてしまったぞ」
【みちる】「にゃはは、てれますなぁ~」
 …褒めてるわけじゃない。
【みちる】「で、なに?」
【往人】「なにがだ」
【みちる】「テゴメって、どういう意味?」
【往人】「うむ。テゴメというのはな…」
【みちる】「ふんふん」
【美凪】「…教えちゃだめ」
【往人】「…だ、そうだ」
【みちる】「むぅ…残念だ」

(AIR Dream編 美凪ルート)


 おそらくここを書いたのは、バ鍵っ子の鑑である樫田レオだろう。美魚が関わっているし。
 このイベントは、ひまつぶしに辞書を読んでてごめフラグを立てておくと見られる。美凪のえっちな一枚絵(国崎の夢想)を回収できるぞ。『AIR』にはもう一つ、変なおしおきフラグを立てておくと見られる、観鈴と晴子の絡みのエロCGがある。『Kanon』にも同様の、いたずらで入れられたエロ小説を堂々と読んでフラグを立てると、佐由理さん×舞の絡みのCGが見られる妄想イベントがある。想像力が逞しいのはKey主人公のデフォルトらしい。そういえば、直枝さんちの理樹くんも鈴と小毬の入浴シーンをしっかりと妄想していたなw。
『リトルバスターズ!』はKey/Tacticsの過去作品を読み込んでいるとニヤリと出来るシーンが多々あるんで、未プレイのふとどき者は今すぐエロゲーショップにレッツらゴーだ。
関連記事:リトルバスターズ! セルフパロディ集

tags: Key リトバス 
2008年10月08日

「ことみの両親ワロスw住所書けば早かったじゃんw」





 ……そうなふうに考えていた時期が俺にもありました。ほんのちょっとだけ。今は心の底から、海よりも深く反省しております。ごめんね涼元、ごめんねことみのパパとママ。プレゼントが見知らぬ他人の手を渡ってことみの元に届いた、その事実こそがプレゼントであり、“世界は美しい”ことの証明なんですな。

ことみへ
世界は美しい
悲しみと涙に満ちてさえ
瞳を開きなさい
やりたいことをしなさい
なりたい者になりなさい
友達を見つけなさい
焦らずじっくりと大人になりなさい

(CLANNAD -クラナド- 一ノ瀬ことみED)


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2008年08月02日

図説 Key病のメカニズム

 検索ワードが『リトルバスターズ!』一色に染まってしまった。エクスタシー祭りに便乗して鍵関連の記事を更新しよう。不思議病のメカニズムを視覚的にわかりやすく説明してみようという試み。絵心ゼロ+ペイント+マウスの結果がこれだよ!v(^o^)v。余計に意味不明になったかもしらん。
 以前書いた記事の補足的な話なのでまずこっちを読んでくれぃ。
死に至る病、不思議病
Keyゲー考察・解説 約束と絆と思い出と


 これが私の中でのKey世界のイメージである。空気もオゾン層も植物も建物の屋根もない、剥き出しの地表に人が立っているようなイメージだ。薄っぺらい世界観、情報のあまりの少なさが大気の薄さに例えられるかもしれない。

 一方われわれの世界にはさまざまな情報が溢れている。「私は今△△という高校の何年生である」とか、「私は今○○県××市$$町の□□というアパートの何号室に住んでいる」とか、「私の実家はどこで、両親の名前は何々で稼業は何をしている」とかそういったもの。


 この絶えず降り注いでいる紫色の光線は……自我の劣化? 年月の経過? モダン化? 都市化? 現代病? 人を精神的な死に至らしめるもの。Keyの箱庭世界では特に顕著なもの。多分に観念的なものだけど、ここでは単純に超強力な紫外線みたいなものとして扱う。

 こちらの世界では、上述した種々雑多な情報がわれわれの自我を守ってくれている。精神的な死の脅威を感じることはほとんどない。よっぽど感受性が強かったり、ロビンソンクルーソー状態だったらまた話は別だけど。

 自我を守ってくれるものなど何もない薄っぺらなKeyの世界は、オゾン層も大気も無く、紫外線が直に降り注いでいるようなものだ。死人がコロコロでるのもむべなるかな。

 鍵の過酷な箱庭世界で生き残る術はただ一つ、他者と絆を結び、自我を確立させることである。「私は○○の恋人である」「私は△△の友達である」「私は□□の娘である」といったアイデンティティを死にもの狂いで獲得しなければならない。形骸化した関係には自我の劣化を食い止める力はない。

 この青いバリアーのようなものが「自我」。他者を知覚し、他者に知覚され、他者との繋がりを求めることによって生まれるATフィールドみたいな力場。Keyの世界で彼ら彼女らを精神死から守ってくれる唯一のもの。「繰り返す日常の中にある変わらないもの」「いつまでもそこにある見慣れた風景」なんてのはへのつっぱりにもならないので注意されたし。誰とも繋がっていない人間、誰からも知覚されず、あるいは誰も知覚できない人間――例えば物語後半の折原浩平や沢渡真琴――は、かの狂気的な箱庭世界では生きていけないのだ。

 たとえわれわれの世界でも、完全に誰からも知覚されず、誰も知覚できない人間は、死んでいるのと同じことではないだろうか?

 さてようやく本題に入れる。鍵の歴代不思議病がなぜ死に直結するのかといえば、そのどれもが「他者との繋がり」を破壊するものだからである。自我とは「約束(未来における人との繋がり)」と「絆(現在の人との繋がり)」と「思い出(過去における人との繋がり)」であることは以前述べた。不思議病に記憶喪失は付きものだが、それは単なる病気の一症状ではなく、それが故に自我が弱まり精神的な死の脅威にさらされたのである。




 Keyの様式美の一つである「追体験」(EX神尾親子のプレゼント、理樹と鈴の対決)が不思議病治療に多少なりとも効果を上げるのは、過去における人との繋がりである「思い出」に訴えかけ、自我(このバリアーみたいなの)を回復させるからである。



*リトルバスターズ!考察・解説・レビュー等まとめ
*ONE~輝く季節へ~ *Kanon *AIR *CLANNAD

tags: 考察 Kanon 
2008年05月01日

リトルバスターズ!は恋愛ゲームなのか?

 「リトルバスターズは友情!」とか各々の印象はさておき、だーまえ達は恋愛ゲームとして作ったのか?という話。
 今手元にないんで確認できないけど、いたるがKanonのファンブックのどれかで「名雪たちの制服は元々黒をイメージしていたけれど、『恋愛ゲームで黒の制服は無い!』と(久弥だかだーまえだか社長だかに)叱られて、現在の赤のものに替えた」と言っていたのを覚えている。喪服を連想させる、とかそんな理由じゃないかと思う。じっさい黒い制服を採用しているAIRは極めて恋愛色が薄い。そのことから、Keyの黒制服ゲーは恋愛ゲーム(エロゲーム?)を想定して作っていない、という勝手な説を立ててみる。
棗鈴(∵)
 ……AIRに劣らず真っ黒だよなぁ…。
not黒「ONE」「Kanon」「CLANNAD」 / 黒 「AIR」「リトルバスターズ!」
ONE 制服  Kanon 制服  AIR 制服  CLANNAD 制服
リトルバスターズ! 制服

 …んで、結局何が言いたいのかというと。リトバスは制作に入っても18禁と全年齢どちらにするか決められていなくて、どちらにも対応できるよう作られていたと聞いている。個別シナリオには明らかに「ここエロシーン入れるとこだけど削りましたよ~」なところがあるし、声優もエロOKな人で揃えてある。結局はエロ無しの方向で行くことに決まったわけだが。ひょっとするとその時にAIR以来の黒い制服にすることに決まったのかもしれない。それでだ、だーまえたちは最終的に「全年齢対象のエロ無しで発売するほうがしっくりくる、シナリオ・構成・主題的にふさわしい」と判断したからこそ、全年齢に決めたんじゃないのかよ?ということ。エクスタシーはなんだかな~、自分らの判断ねじ曲げてまでやることかな~っつうこと。だーまえライター引退で先行き不安なのはわかるけど。

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