2018年02月17日

エロゲーのグランドエンドでオープニング曲のフルを流す演出!

 エロゲー・ギャルゲーにおける最終エンドの曲というと、完全新規曲(多数)やBGM・メインテーマのボーカルアレンジ(『CLANNAD』『Rewrite』『クロスチャンネル』ほか)などいろんなパターンがありますが、私は掲題の通りオープニング曲・デモムービー曲のフル版が流れる演出が大好きなんですよ。ベタだとわかっていても、ついつい泣いてしまいます。とりわけ歌詞が、1番は比較的無難だったものが、2番では世界観の核心やドラマツルギーのエッセンスに踏み込む内容だったりすると倍率ドン! 涙の蛇口をぶっ壊してきますね。
 さて、ここまでの話を聞いていて、あなたの頭に思い浮かんでいた作品は何でしょうか? 恋愛原子核というコスモゾーンを舞台にしたワイドスクリーン・バロックですか? 櫻の芸術家が紡いだ言葉と旋律の物語ですか? マリオの偉大な業績を肯定する教育実習生が巻き起こすはちゃめちゃ学園ドラマですか? あるいは、オートマトンが新しいヒトに進化してジェネシスを迎えるメタ・ギャルゲーでしょうか? もし当たっていたら何かくださいな。


(この作品は厳密に言うと違う)

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2018年01月08日

東方Project ノーマル難易度比較(紅魔郷から天空璋まで)

 「東方 難易度」の検索でいい順位に来ているようなので更新した。継続は力なり、何事も慣れとはよく言ったもので、ずぶの素人だった私も、純正シューティングの作品に限ればノーマルモードは全てノーコンテニューでクリアできるようになった。エクストラも全作品で突破している。
 さて、この記事では『東方Projec』の整数ナンバリングタイトル(=弾幕アクションや文化帖系統を除く)のノーマルモードでの難易度について、ゲームがあんまりうまくない人の目線で語っていこうと思う。ひとくちに難易度と言っても何をもってゲームクリアと考えるかでニュアンスが変わってくるが※1、難易度ノーマルの初期設定かつ、いわゆる強機体での突破を想定している。

◇いいかげんなノーマル難易度ランキング
【難しい】
紺珠伝(完全無欠)
【けっこう難しい】
紅魔郷 地霊殿 星蓮船 輝針城 紺珠伝(レガシー)
【比較的やさしい】
妖々夢 永夜抄 風神録 天空璋
【やさしい】
神霊廟

◇いいかげんなエクストラボス難易度ランキング(おまけ)
【強い】
ヘカーティア&純狐
【かなり強い】
フランドール こいし 雷鼓
【比較的やさしい】
藍・紫 妹紅 諏訪子 ぬえ マミゾウ
【やさしい】
隠岐奈

『東方紅魔郷 〜 the Embodiment of Scarlet Devil.』
 一番難しいと言う人もいるが、私は真ん中くらいだと思う。以降のシリーズに比べて弾幕の密度が明らかに薄い(当たり判定の仕様を考慮しても)のがもっともたる理由だ。
 以降の作品にあるような救済システムは存在せず、ボスのHPリングや画面下のエネミーマーカー、低速移動における自機の当たり判定といった視認性を補助する表示もない。しかし、スペルカードの画面に占める弾の密度や圧迫感は永夜抄や地霊殿に比べれば断然薄いので、大きなハンデかというとそこまででもない。魔理沙は妖々夢と同じデザインなのでなんとなく判定もわかるしね。どちらかというと問題なのは、敵弾の当たり判定が割に大きいことだろう。特に中弾、大弾が後の作品に比べてめり込めないので、同じ感覚で回避しようとするとぽこぽこ被弾する。紅魔郷は殊に弾幕の薄い(薄くなる)部分を見定めて立ち回る技術が問われる。
 ボスの特徴としては、以後の作品に比べると格段に耐久力が低い。特に5ボスの咲夜なんかは、弾幕展開前の予備動作中に極力近づいて撃ち込むことを心がけるとぐっと楽になるはずだ(「操りドール」は返り討ちにされるけれど)。4ボスのパチュリーは上述した当たり判定の影響で一部のスペカが鬼畜になっている。水符「プリンセスウンディネ」の恐怖はじっさいに体験してもらいたい。パッチェさん相手に抱え落ちを繰り返すとクリアがぐんぐんと遠のいていく。レミリアは6ボスの中では御しやすいほうなのかな? 体力が少ないのは他のボスと同様なので、押し流されずに正面に陣取ることができれば案外あっさりとスペルカードゲットできる。しかし、最終スペカの「レッドマジック」はハードの「紅色の幻想郷」より難しいと言われている。確かにあのうねりつつ徐々に徐々に狭まってくる包囲網のような弾幕は、初心者には脅威の一言。なるべく慌てず騒がずで、レミリアの下をキープしつづけるのがクリアの鍵だ。
東方紅魔郷
オイオイオイ、死ぬわアイツ。

『東方妖々夢 〜 Perfect Cherry Blossom.』
 紅魔郷に比べてボスの耐久力が上がり、弾幕のバリエーションも格段に増えているが、プレイヤーに有利な要素がそれ以上に実装されているのでなんとかなる。
 妖々夢の救済システムである森羅結界は、クリア重視プレイならボムの補助としてガンガン使えてシンプルに強い。システムを完全に把握していなくても(私はいまいちわかっていない)、順当に桜アイテムを回収しつつ弾幕を避けていれば勝手に発動してくれる。ボム数が4の咲夜は併用していればそうそう倒れない。結界は強力な弾幕ほど発動しやすいのがまた心憎いね。
 4ボスのプリズムリバー三姉妹は、通常弾でのへにょりレーザーが鬼門な上に固いのがいやらしい。5ボスの妖夢は鬼としか言いようがない。抱え落ちしたい人にお薦めの危険な庭師魂魄妖夢。イントロから1秒の通常弾1で博霊の巫女が頭から血を流して倒れていた。「そんな危険なわけがない」といって出て行った普通の魔法使いが5分後「二百由旬の一閃」にハメられて戻ってきた。妖々夢が難しいというイメージは四割がた妖夢に作られていると思う。あの通常弾とは都合三回鉢合わせるので、視界が狭く交差弾に慣れないうちはトラウマになる。幽々子は森羅結界がガンガン発動するのと、最終スペカ相当の完全なる墨染の桜にボムが通じるのがありがたい。ほとんどのスペルが危ないと思ってからボムが入るのも助かる。
 クリア重視プレイなら4ボムの咲夜安定。特殊タイプはショットが異様に強いが、どうしても使いこなせないなら広範囲タイプで。
東方妖々夢
演出がクソかっこいいのは認める。しかし事故る。

『東方永夜抄 〜 Imperishable Night.』
 評判通り簡単な部類だろう。ただしそれは決死結界の恩恵あってのもので、スペルカードそのものはやさしくもなんともない。
 永夜抄全体の傾向として、弾幕の密度が高くて非常に圧迫感があり、画面下で精密動作を強いられるシーンが多い。3ボスの慧音からして既に神経に障ってくる。指先の調子が悪いとぽこぽこ被弾してしまう。しかし、今作には喰らいボムを発展させた決死結界というシステムが実装されていて、二ボム以上のストックがある場合はほぼ確実に喰らいボム=ラストスペルが発動できるようになっている。なのでボムを2個拾ったら1機アップみたいな感覚がある。今作をプレイすると、東方のノーマルがクリアできない、イコール抱え落ちをしているというのがよくわかる。ステージ後半の弾幕は全然見切れなかったのに、決死結界とラストスペルを順当に使っていたらクリアしちゃっていたことは多々ある。
 4ボスの霊夢と魔理沙は主人公であることを反映してか、他作品の同ステージと比較してかなり強めに設定されている。魔理沙はパワーキャラの触れ込みに反して、けっこう人の神経を逆なでするちまちました弾ぁ撃ってくるんだよな。星形弾は見た目の派手派手しさの割りに判定は小さいがそれでもきっつい。逆に鈴仙は変則的なスペカに慣れればどうとでもなる。銃弾(座薬とネタにされているあれ)も同様に見た目より小さい。輝夜の「蓬莱の玉の枝」は永夜抄を象徴するようなスペルだな。
 ゆかれいむ安定。チームの特性で決死結界の猶予時間が非常に長く、抱え落ちが実質なくなる。
東方永夜抄
見た目よりは判定が小さい。見た目よりは。

『東方風神録 〜 Mountain of Faith.』
 他のノーマルはクリアできるのに風神録のノーマルがクリアできない、イコール「霊撃を使い切っていない」だ。断言できる。
 風神録ではボムのシステムとして、パワーを消費して発動する霊撃が採用されているが、これがありえないくらい強い。あまりにも強すぎるでしょう……。1ボムで1スペルを飛ばせる威力なのに使用回数があれだけあり、リカバリーは容易で、道中で使うペナルティはほぼなしときたもんだ。例えるなら、紅魔郷でザコ敵の一群を倒したり、ボスの通常弾・スペカの一セットを突破したりするたびに緑色のボムアイテムが支給される、そんな感覚だ。パワーがフルになった端からボンボンぶっ放していい。逆に霊撃を出し惜しみして抱え落ちが重なると、残機数に余裕がないので苦しくなる。
 文も早苗も平均以上の強さはあるはずだが、霊撃のせいでどうにも印象が薄い。神奈子はさすがに今まで通りの霊撃ぶっぱでは残機によほどの余裕がないと無理なので、研究と対策を重ねてしっかりと安定スペカを作っておくこと。ラストの「マウンテン・オブ・フェイス」には当然ボム耐性がある。
 道中が非常に楽な上、破壊力もそんなに悪くない霊夢のTYPEA装備(ホーミングアミュレット)がよいと思う。「マウンテン・オブ・フェイス」があまりにもしんどいなら、パターンの完成度を高めつつTYPEB装備(封魔針)で。
東方風神録
せわしさは歴代最終スペカでも群を抜く。

『東方地霊殿 〜 Subterranean Animism.』
 歴代史上最凶との呼び声も高いが、ぶっち切りで難しいかといえばそうでもないんじゃないか。私は初クリアの時にかなり残機が余った。ただし、プレイしていて最も疲れるのは間違いなくこれだ。ボスが尋常じゃなく固い。カッチカチやで。
 地霊殿の特徴は、針に糸を通すような精密動作やだるい反復動作、長ったらしいチョン避けを強いられる箇所が多いことだ。私は魔理沙で挑戦するモチベーションがない。道中は自機狙い弾が大半だとわかっていても長ったるくてへばってしまう。いつもは箸休めの6面ですらしんどい。しかし、風神録より弱体化したとはいえ霊撃はそれなりに優秀で(推奨機体なら……)、気を張っていれば残機を減らさずリカバリーできる。ボムを使い切った後に粘ってまたリカバリーできる可能性があるのはなかなかうれしい。ただし、文以外の霊撃はスペルカードをすっ飛ばすほどの威力がないので、最後は気合いが必要になる。
 今作はエクステンドの仕様が特殊で、ボスとの勝負でミスをしなかった場合にのみ(ボム使用はOK)残機のかけらが取得できる。被弾してしまうともらえない。よって好調にプレイしているときとミスが続いているときで残機の差が大きく開くようになっている。序盤からちょくちょく被弾しているうちは「この残機であと何ステージ乗り切るとか不可能もいいところだろ……」と絶望してしまいがちだ。しかし、序盤をパーフェクトで進めるようになると途端に残機に余裕が出てくる。なので腐らずがんばろう。
 地霊殿が難しいというイメージは、三割がたはパルスィとお燐のファーストインプレッションに作られていると思う。私のノーマル初回プレイは妬符「グリーンアイドモンスター」になすすべもなく撃沈し、「こんなん無理やろ」と思ったのを記憶している。しかし、タネに気付けばあの二人はそこまでの難ボスでもない。パルシィにしろお燐にしろ、弾幕を安全に避けるためにはいったんショットを切ったり敵の背後に回ったりする必要がある。地霊殿以前の東方ノーマルでは敵に背中を向ける必要がほぼなかったので、その固定観念で行くと延々ハマりつづけることになる。それさえ捨てられれば難易度は段違いに下がるはずだ。お空は焔星「フィクストスター」だけは魔理沙でもド安定だが、残りのスペルがありえない。見えない。避けられないんじゃなくて、見えない。どういうことかは6面まで行ってごろうじろ。
 ゆかれいむ推奨。ショットにくせがなく(というか、他がくせものだらけ)、ボムのダメージもそれなりに通る。あやれいむもショットが恐ろしく強いのはわかるんだが、私には低速がどうしても操れない。
東方地霊殿
初見はだいたい画面中央下で小弾に飲み込まれる。

『東方星蓮船 〜 Undefined Fantastic Object.』
 ベントラーというシリーズ中最も特殊なシステムを搭載していて、残機・ボム・パワーを稼ぐ習熟の難易度は歴代でも傑出している。私はノーマルノーコン初クリアまでのリトライ回数なら星蓮船が断トツで多い。たとえば永夜抄や風神録のノーマルは、他作品のそれをやり込んでいる人がプレイしたらあっさり初回クリアすることもありえると思うが、星蓮船はかなり厳しいんじゃないだろうか。慣れてしまえばベントラーを効率よく回し、物量にものを言わせて楽にクリアできるが、その慣れるまでにかなり骨が折れる。
 星蓮船の道中で残機やボムを稼ぐには、ベントラーアイテムを色を揃えて回収し、出現したUFOにアイテムを吸わせてから破壊するという手順をこなす必要がある。ベントラーのシステムを死に覚えで把握し、パターンをきっかり構築しつつ、不測の事態(青UFO)にも対応できる応用力を身につけないことにはにっちもさっちもいかない。東方のクリア重視プレイでは、主に中ボスが出す残機とボム(パワー)だけをさくっと拾って、後のアイテムは無理して取らずに画面下で粘るというプレイスタイルが基本になる。しかし、星の道中は継続的に危険を冒してベントラーを回収しにいく必要がある。そうしないとボムの補充もエクステンドもままならない。しかし、ベントラーの軌道や色の変化に神経を使わざるをえない分、敵弾に対する注意がおろそかになる。道中での事故死率はシリーズ随一だ。かてて加えて、パワーアイテムの効果が低い上に被弾時のパワーの減衰が著しく、一つのミスがずっしりと響いてくる。
 今作の弾幕はやたらぴかぴか光っていたり、レーザーや自機のオプションに弾が被さったりで、視認性が史上最悪である。加えて村紗も星もスペルカードが粒ぞろいだ。高速レーザーをびゅんびゅん飛ばしてくる星くんを5ボス最強格に挙げる人も多い。しかし、上述した通りに道中での立ち回りが完璧ならば、残機数とボムに飽かせて何もかもすっ飛ばしてしまえる。たしか村紗登場までパターンが完璧でノーミスならば、あの時点で9機9ボムになっていたはずだ。ただし、ラストの聖は通常弾の半分ほどと魔法「魔界蝶の妖香」ぐらいしか安牌がなく、最終スペルの飛鉢「フライングファンタスティカ」以外に「聖尼公のエア巻物」にもボム耐性があるので、対策をしっかりとすること。
 すわさなで間違いなし。ショットもボムも性能が頭二つぐらい抜けている。
東方星蓮船
ここまで組み上げるのが大変なんだ。

『東方神霊廟 〜 Ten Desires.』
 エクステンドの理論値が低いこと、道中での稼ぎ場所を把握する必要があることを除いて、全体的に難易度はやさしい。何でもZUNその人が意図的に難易度を抑えて作ったと語っていたらしい。4面以降のボスが使用するスペルカードの難易度は確実に下から数えた方が早い。
 神霊廟の特殊システムは霊界トランスというもので、敵を早回しで倒したり張り付いて攻撃したりしたときに吐き出される神霊アイテムを集めるとゲージがたまり、マックスになると任意のタイミングで解放できるようになる。解放すると一定時間、無敵+ショットの威力増加+アイテムの効果倍増のトランス状態になれる。被弾時にも自動で発動されて、効果が切れた後にミスになる。そして、残機とボムの稼ぎは、特定の敵が所持する紫と緑の神霊アイテムを回収することで行われる。神霊は出現位置から移動しない上に時間で消滅するので、道中で敵の体当たりと弾幕が飛び交う中で回収しに行くのはハラハラする。霊界トランスの効果は紫と緑にも適用されるので、ここぞとばかりに発動させよう。トランス中でもボスにダメージは通るのでサブのボムとしても使いたくなるが、上述した通り今作はエクステンドが少ないので、なるべくそちらにゲージを回したい。
 ボスは全般的にやさしく、特に布都の与しやすさが印象に残っている。君は本当に妖夢や星と同じ5ボスなんねんかと。通常弾を含めてノーボムノーミスで撃破できてしまう。5ボスは基本的にガンボム上等で切り抜ける腕前の私でもこうなのでお察しくだされ。いやほんと、スペルカード全般で面食らうのは芳香の神霊吸収系くらいのものだ。神子の最終スペカ「星降る神霊廟」は歴代最弱ともっぱらの噂だが、異論はない。記憶が正しければトランス状態でのダメージも入る。もひとつおまけに、システムとしてスペルプラクティスが久々に実装されていて、対策も実にやりやすい。
 クリアの難易度が跳ね上がるような地雷機体もなく、事前情報なしに誰を選んでもどうにかなるのではないだろうか。あえて言うなら霊夢安定で、妖夢はチャージショットがべらぼうに強いものの操作体系が複雑になるのでやめておくべき。
東方神霊廟
私がノーボムで遊べる5ボスは布都ちゃんくらい。

『東方輝針城 〜 Double Dealing Character.』
 システムはシンプルだが、スペルカードがなかなか嫌らしい。シリーズ初プレイにはお薦めしない。
 輝針城の残機とボムのシステムは、画面上部でのアイテム自動収集で一度に多くのアイテムを集めるとかけらが出現するというものだ。もはや恒例になりつつあるが、残機を稼ぐためには道中危険を冒してアイテム収集ラインを越えていく必要がある。ボムのかけらは8つ集めてようやく1ボム分になるので、無理にボムって上部回収してもかけら1つがリターンでは全く割に合わない。効率よく稼ぐためには、移動しながら敵弾を避けるスキルを磨くか、残機のかけら分のアイテムが出現する箇所がどこなのかを把握してパターンを作り込んでいく必要がある。
 弾幕の傾向としては、うねうねブルブルと読みづらい軌道を描く弾がいくつかあり、また自機の挙動や当たり判定、果ては画面構成(!)まで変えてくる妨害系のスペカが取りそろえられている。力が弱く蔑まされていた者がヒエラルキーを逆転させて革命を企てる、というストーリー背景を反映させているのだろうか。挑戦するなら、前作に引き続きスペルプラクティスが実装されているので、何度も動かして挙動の変化に慣れれば道は開ける。正邪は弾幕の密度に限れば5ボスでもかなりぬるい。
 神霊廟とは打って変わって機体ごとの難易度の変化が激しい。ガチャプレイでも安定して強いのは咲夜A。特殊な強さなのが魔理沙Bで、実質的にエクステンドの回数を上げられるというシリーズの全機体の中でも珍しい特性を持っている。逆に咲夜Bのクリア重視プレイにおける残念っぷりはもはや語り草になっている。高速移動時にあれだけばらまかれるナイフを一点集中してなんであんな威力にしかならないのよ……。
東方輝針城
5ボスのスペルカードにしては大したことない弾幕に見えるが……?

『東方紺珠伝 〜 Legacy of Lunatic Kingdom.』
 弾幕の難易度に限れば、歴代でも断トツぶっちぎりではないだろうか。
 紺珠伝は今まで通りの残機システムであるレガシーモードに加えて、完全無欠モードというほぼ無限にトライ&エラーができるシステムを選択できる。ボスは後者を前提としている(としか思えない)高速・高密度・要精密動作の弾幕をぶっ放してくるので、レガシーモードでプレイすると同じノーマルでも他作品のそれとは段違いの難易度になっている。個人的には清蘭とサグメはともかく、それ以外のボスがイカれていると思う。鈴瑚! お前のような事故死率の高い通常弾を撃つ2ボスがいるか! ドレミー! スペルカードの1、2枚目がパターン化できるからまだいいものの、3ボスがあんなに高密度で積ませる通常弾を撃ってくんなや! クラウンピース……! やめて……やめて下さい……っブルブルッ。「星条旗のピエロ」はもう聞きたくない……! 5ボスが高速直線レーザーつるべ打ちとか耐久スペル2枚とか、あんた何考えてるんすか! 純狐さん、私の精密動作性ではあなたの通常弾と震え凍える星は避けられません! あと、あなたのスペルカード表示はバグか何かですか。
 勘違いされがちだが、クリア重視プレイだとレガシーモードより完全無欠モードの方がずっと難しい。完全無欠モードではボムを最大8個しかストックできないため、クラウンピースと純弧の連戦で詰みになる可能性がかなり高い。最終スペルのピュアリーバレットヘルまでにボムを最低1発、なるべく2発残していないとノーマルシューターにはしんどい。それがいかにかつかつかは一回プレイしてもらえばわかると思う。また、リトライ一回のペナルティであるパワー-0.01(最大は4.00)がほぼノーリスクのように見えて意外にバカにできない。クラウンピース以降、大げさではなく、ノーマルシューターでは100回以上リトライしても突破できない可能性のあるスペルもざらにあるので(いわゆる00/99+である)、パワーの減衰分をアイテムで回復できずにジリ貧に陥る可能性がある。
 今回のエクステンドは、ステージがいくつかのチャプターで区切られていて、その中でグレイズ数と敵の撃破率を一定数以上稼ぐことで残機のかけらが得られる形式だ。グレイズ数を稼ぐ、イコールある程度敵を残存させるということなので、それと撃破率を両立させるのはなかなか頭を使う。道中でのパターン作りが必須なのは星蓮船以降のデフォルトらしい。完全無欠モードの通しプレイによる死に覚えでそれを作りこんだのち、レガシーモードでのクリア重視プレイで突破するというのが定石だ。あと、積極的に弾にかすりに行く関係で事故死率もかなり高い。幸いにしてエクステンドの回数は(パターン化できていれば)多くて、4面クリア時点でカンストするくらいはある。あとはその貯金で地獄の5、6面を凌いでくれぃ。
 自機は早苗か鈴仙を推奨。早苗は低速ショットが追尾性能有りなので、道中ではグレイズを稼ぎつつ撃破率も上げられる。ボムも癖がない(星蓮船に比べると威力も効果時間も弱体化しているが)。鈴仙はボムが規格外だ。地霊殿のにとまりや輝針城の咲夜と同様の性質だが、それらと比べても弾幕回避性能・抱え墜ち回避性能がバカ高い。おまけにグレイズのシステムともシナジーがあるという。記事の趣旨とは離れるが、かてて加えてエクストラのボスであるヘカーティアのスペカとも相性がすこぶるよい。私は鈴仙以外ではまだ変なTシャツヤローを倒せていない……。
東方紺珠伝
(例のBGM)

『東方天空璋 ~ Hidden Star in Four Seasons.』
 自機の武装が強力な上、稼ぎが回せればエクステンドの回数がかなり多いのでやさしい方。だが後ろからの攻撃には慣れろとしか言えない。
 今作独自のシステムは季節装備と季節解放で、詳しくはマニュアルを読んでほしいが、メインショットのオプションと霊撃を兼ねたようなゲージシステムだ。季節解放で消した弾は、得点アイテムによる加点の上限を上げるアイテムに変わる。今作の残機は紅魔郷や風神録のように総得点で払い出されるので、パターンを組んで季節解放が効率よく回せればエクステンドの回数も上がっていく仕組み。
 ボスの弾幕の傾向としては、画面下部、自機の背後から弾が飛んでくるスペルがかなり多い。4ボスの成美からして魔符「バレットゴーレム」と地蔵「クリミナルサルヴェイション」の二枚が下から噴き上げる系統の弾幕なので、明確にコンセプトとして打ち出されている。作品の背景とモチーフの取り込みとしては秀逸な演出だが、それはそれとして目視しづらい、避けづらい、挟み撃ちはやめてほしい! 数をこなすまでは不慣れな操作感覚で導線がぐちゃぐちゃになり、ポコポコ被弾すること必至。背後からの攻撃は全般的に弾速が抑え目で、追い詰められからてのボムOR季節解放がだいたい間に合うのが有情か。ストックにかなりの余裕があるので最悪決め打ちでもどうにかなる。5ボスで初の二人組であるバックダンサーズは、背後からの攻撃に加えて交差弾、緩急が不規則な星型弾、へにょりレーザーとプレイヤーが嫌がる攻撃のアソートが充実しておる。6ボスの隠岐奈は通常弾こそ歴代と比較するとぬるいが(エクストラの経験者なら慣れっこもいいところ)、上述した通りスペルカードは上下からレーザーやら高速炎弾をつるべ打ちしてくるし、最後の「アナーキーバレットヘル」の相対的な耐久力が凄まじいぞ。
 今作は自機に加えて四季の季節装備を選択できるが、装備ごとに解放の使いやすさが全く異なる。上に書いた通り、季節解放を組み込んだパターンの完成度でエクステンドの回数が変わってくるので、自機以上に難易度を左右すると言っても過言ではない。個人的なお勧めは解放が弾消し(=得点効率)に特化した春装備かな、サブショットの誘導弾も無難な性能だ。自機は避けに集中するなら霊夢、位置取りに自信があって攻撃性能や早回しに重きを置くなら魔理沙。人外組はようわからん。
東方天空璋
あっ! これやったことがある弾幕と曲だ!(進研ゼミ風)


※1
 まずは手段を問わず、どんな手を使ってでも本編のグッドエンドを一つ見ることがクリアだとしよう。そうすると、イージーモードでもエンディングを見ることができる妖々夢、永夜抄、地霊殿、星蓮船が楽になる。紅魔郷と風神録はイージーではエンディングを見られない。紅魔郷は5面終了時点で咲夜に追い返されてしまうので、6ボスのレミリアに会うことすらできない。また、Windows三部作(紅~永)まではオプションで初期残機を増やすことができた。特にエクステンドが少ない紅魔郷は、これでクリアにぐっと近づける。逆に妖々夢は、残機にてこ入れしなくてもプリズムリバー三姉妹の時点でカンストが可能なんだが、それでも落ちるときはずるずる落ちて満身創痍になるので、うま味は薄いかもしれない。もし初期残機7の永夜抄イージーがクリアできないようなら、マリオやカービィなどの難易度の低いアクションゲームを触って、ゲームというものに慣れることから始めたほうがいい。
 次に、エクストラモードの開放でクリア認定とする。するとイージーモードをクリアすればいい妖々夢、永夜抄は難易度が低くなる。ちなみに地霊殿、星蓮船はエンディングだけは見られるが、エクストラへの挑戦権は得られない。まぁ、ノーマルをクリアできないのにエクストラにいどんでも詮無いことだ。精進するこったね。
 エクストラモードの開放と関連して、全てのキャラに出会うまでを条件にする。EXボスに会うまでだが、エクストラの道中と中ボスはノーマルをクリアできる腕っぷしがあれば、それなりの練習とボムの決め打ちで打破できるはずだ。星蓮船道中や地霊殿の早苗がちょっぴり厳しいかもしれない。大半の作品はエクストラ開放の難易度=EXボスに会うまでの難易度=全キャラに会う難易度なんだが、一つだけ例外が存在する。妖々夢のファンタズムボスである紫に会うためには、その前にエクストラボスの藍を倒さなくてはならない。かてて加えて、藍はExボスの中でも強敵である(逆に紫は与しやすい部類に入る)。ゆえに妖々夢の難易度が頭二つくらい飛び抜けている。
 あるいは、全キャラクターの全装備でクリアすること、言いかえればEDとかけあいの回収を目標にしてみる。紅魔郷なんかは、どの武装も一定以上の攻撃力があり(というより、共通のメインショットに攻撃力の比重が高い)、ボムも極端なハズレがないので、この条件はそこまで苦にならない。風神録も、霊夢と魔理沙の全武装で共通のボムである霊撃がぶっ飛んだ性能なのでどうにでもなる。最新作の神霊廟も、どのキャラも一長一短であまり格差がなさそうだったな。早苗がボス戦で若干厳しくて反歩後ろかなってなくらいだ。逆に、機体の強弱差が顕著である地霊殿や星蓮船はこの条件が非常に苦しくなる。この二作品にはショットは何ともはや、ボムもお察しくださいという機体があるからなぁ。私は、魔理沙が何回目かの人気投票で大きく順位を落としたのは、星蓮船におけるウェブマリの如何ともしがたさが影響しているんじゃあないかと踏んでいる。

2011/05/02 投稿
2013/11/24 さらに加筆
2016/08/20 紺珠伝をクリアしたので項を追加
2018/01/08 天空璋を追加、せっかくなので全作品分のスナップショットを掲載

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tags: 東方 
2017年01月04日

『君の名は。』から始めるギャルゲー・エロゲー

 2016年最大の話題作である『君の名は。』を元旦になってようやく観てきました。監督の新海誠が業界の仕事をしていたこともあり「ギャルゲーっぽい話」「ギャルゲーを劇場アニメ仕様に仕立てたような作品」という評を耳にしていましたが、あながち間違っていないと思いました。既に類似記事がごまんとありそうですが、自分でも書いておきます。
※紹介している作品が『君の名は。』のネタバレになりかねない(その逆も然り)ので注意のこと

『Kanon』
『AIR』
 『君の名は』のプロット、不可思議な状況に放り込まれた主人公、戸惑いながらも始まる人との交流、奇妙で平穏な日々の中で深まっていく親愛と慕情、やがて明かされる衝撃の真実と風雲急を告げる展開、別れと喪失、奇跡と癒しという構成は、「泣きゲー」の文法とかなりの共通項があります。
 数ある泣きゲーの中でもKeyの『Kanon』『AIR』を紹介したいのは、この映画が表現している、胸をえぐる喪失感がそれを思い起こさせたからです。決して信者だからお薦めしているわけではありません。

『STEINS;GATE』
 観測された悲劇の未来を回避するために主人公が奮闘するという、いわゆるタイムリープ・タイムパラドックスを扱った映画はこの作品以前にも相当数あり、映画史に燦然と輝く名作も少なからず残されています。私は天体現象が関わっているのとタイムラグが重大な要素になっている点で『オーロラの彼方へ』をぱっと思い浮かべました。ギャルゲー業界においてもワイドスクリーン・バロックは大人気のジャンルで、媒体との親和性もあってか数多くの名作が生み出されています。
 その中でも『STEINS;GATE』は、サイエンスフィクションとしての妥当性や歴史改変の整合性はある程度確保しつつ、絶望を切り開いていく人間ドラマを中心に書いている点、根っからの悪人は(ネームドキャラには)おらず、想いを強く持つ者は最後に救われる世界観という点で、作風が似ていると思いました。『シュタゲ』はこの映画と同等かそれ以上に過酷なシナリオが展開されますが、同様に安心して最後まで読める(最後まで読めば安心できる)作品であることは請け合っておきます。

『Ever17 -the out of infinity-』
『Remember11 -the age of infinity -』
 何を書いてもネタバレになるので、何も書きません。
 グーグルのサジェスチョンで『君の名は』が思いっきり出てきたので、同じ事を考えた人はいたみたいです。

『アカイイト』
 この映画には伝奇作品としての側面も少しだけあります。あくまで話の主軸は青春劇であり、登場する専門用語がわからずとも楽しめる作品ですが、わかったらわかったでさらに面白くなること請け合いです。
 今回ご紹介する作品は、PS2の本格和風伝奇百合ゲー『アカイイト』。劇中で「黄昏(誰彼)」「幽界」「彼岸」「分霊」についての解説があり、タイトルに至ってはまんま「赤い糸(縁の糸)」です。かてて加えて、物語の過去編で【ネタバレ】神代の時代に天津甕星が武葉槌命に服された話まで出てくる【ネタバレここまで】始末。これ以上に『君の名は』の副読本に向いている作品はありません。天地神明に誓って信者だからお薦めしているわけではありません。

『サナララ』
 (お話・キャラクター・エロ共に)くどくなくてさわやか、ボーイミーツガール、へんてこなシチュエーション・妙ちきりんな出会いからの泣かせる展開といった要素から思い浮かべたのがこの作品でした。あと、『君の名は』と同様に強い夏のイメージがあるのですが、『みずいろ』と混同していますかね。

『はるのあしおと』
『ef』
 関連度で言えばここで紹介している作品の中でもっとも高く……というのも、新海誠その人がデモムービーを作成しているからです。公式で公開されていたので一緒に貼っておきます。『ef - the first tale.』のデモを観た当時は「変態だー!」という叫びがこみ上げてきましたが、今観ても狂っています。全編アニメのOPデモというのは以前にもありましたが、明らかに図抜けていやあしませんか。私は後にも先にも、エロゲーでこんな映像を見たことがありません。映像表現に対する賛辞の語彙が乏しくて申し訳ありません。



 なお、二作品はシナリオの評価もかなり高いです(私の観測範囲では)。私は恥ずかしながら『はるのあしおと』が未プレイなので、そう遠くないうちに抑えておきます。

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2016年09月11日

エロゲーの日常曲が好きだ

エロゲーの日常曲が好きだ。

『雫』の「精神世界」が好きだ。
『痕』の「ためいき」が好きだ。原点にして頂点である。
『To Heart』の「あなたの横顔」が大好きだ。

『ONE ~輝く季節へ~』の「8匹のネコ」が好きだ。
『Kanon』の「雪の少女」が好きだ。
『いつか、届く、あの空に。』の「唯井ふたみ」が大好きだ。
 学園恋愛ものにおいて幼なじみORメインヒロインのテーマ曲は日常曲として刷り込まれる。

『AIR』の「野道 -field path-」「跳ね水 -splash-」が好きだ。
「夏影」は日常曲と呼ぶには格調高すぎる。

『CLANNAD -クラナド-』の「東風」が好きだ。
『Steins;Gate』の「Laboratory」が好きだ。
 アレンジを合わせたら何時間この曲を聞いたのか分からないが、飽きない。

『水月』の「日常」が好きだ。
『月陽炎』の「秋風に乗せて」が好きだ。
『蒼色輪廻』の「死に至る道」が好きだ。
『未来にキスを』の「平穏無事」が大好きだ。

『カルタグラ』の「白い闇」が好きだ。
『EVE burst error』の「COMMON」が好きだ。
 ミステリーの日常曲というのは中毒性がある。

『俺たちに翼はない』の「MAIN THEME "HAWK"」が好きだ。
 メインテーマの日常曲アレンジとはなかなか心憎い。

『シンフォニック=レイン』の「心の雨」が好きだ。
『あやかしびと』の「豆腐小僧」が好きだ。
『何処へ行くの、あの日』の「Bright and early」が好きだ。
『遥かに仰ぎ、麗しの』の「風薫る朝」「貴方とお茶を」が大好きだ。

『君が望む永遠』『マブラヴ』の「坂道」が好きだ。
 実質的続編でのアレンジというのはずるい。

『パワプロクンポケット1』の「季節:夏」が好きだ。
『パワプロクンポケット2』の「ペナント2年目」が好きだ。
『パワプロクンポケット3』の「サクセス春」「サクセス夏」が好きだ。
 リセット地獄から生まれる愛着もある。

『パワプロクンポケット4』の「あの四度目の春」が好きだ。メインテーマのような気もするが。
『パワプロクンポケット5』の「1年目」が好きだ。
『パワプロクンポケット6』の「春」が好きだ。
 クソ難易度のアルバム埋め作業から生まれる愛着もある。

『パワプロクンポケット7』の「ハイスクーラー」が好きだ。
『パワプロクンポケット8』の「ワクワク、ドキドキ!ゴー!」が好きだ。
『パワプロクンポケット9』の「ワクワクなえぶりでい」が好きだ。
 パワポケシリーズはもっとエロゲーマーに認知されるべきだ。

『narcissu』の「銀のクーペ」が好きだ。
『彼女と彼女と私の七日』の「Mezzogiorno」「君がいるから」が好きだ。
 これがフリーゲームの曲だってんだから驚きである。

『クロスクオリア』の「九十九折りサイクリング」が好きだ。
『ef - a fairy tale of the two.』の「Early Childhood.」が好きだ。
『ネコっかわいがり! 〜クレインイヌネコ病院診療中〜』の、タイトルが分からないがあの曲が好きだ。
『キラ☆キラ』の「Rocker's path」が大好きだ。

『さよならを教えて』の「怠惰」「流れとよどみ」が好きだ。
 電波ゲーだからこそ光る日常曲がある。

『白衣性恋愛症候群』の「癒しの刻」が好きだ。
『Cross†Channel』の「School Days」が好きだ。
『はるのあしおと』の「daily life」「good time」が好きだ。
『カタハネ』の「Castle Walk (城内散策) 」が大好きだ。

『素晴らしき日々』の「音に出来る事」「Happy Material」が好きだ。
 個人的「音楽が素晴らしいエロゲ」第一位はこの子である。

『アカイイト』の「高い空を見上げて」が好きだ。
『ひぐらしのなく頃に』の「パリの午後」が好きだ。素材だそうだが。
『ロケットの夏』の「Off Season」が大好きだ。

 こんなプレイリストをいつか作ってみたい。
 我々がエロゲーの延々と続く日常曲に感じる郷愁は、媒体自体が持つ箱庭感・ループ感覚と少なからぬ関係があるように思う。






















【関連記事】
「タイトル画面曲が良曲のエロゲーは良作」の法則
「作詞:脚本家のエロゲーソングは最強」の法則

2014/06/08
作成
2014/07/26
クロスクオリア、キラキラ、ネコっかわいがりを追加
2016/09/11
蒼色輪廻、シュタゲ、何処あの、いつ空を追加
ef、

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2016年07月02日

エロゲー・ギャルゲー入門編 ノベルゲームの面白さがたぶんわかる十本

 以前にも似たようなエロゲー初心者の入門記事を書いていたのですが、あれからまた多くの作品を鑑賞するうちに価値観も変化してきたので、まるっと刷新しました。面白さの観点を整理したほか、総合的なクオリティや入手難易度などを考慮していくつかの作品を入れ替えています。
※この十本は私の好きな作品ベスト10ではありません。いくつかは被っていますが。
※この記事ではアドベンチャーゲームとビジュアルノベルを厳密に区別せず、一緒くたにしてノベルゲームと呼んでいます。

『痕』 原点
 1996年発表、リーフビジュアルノベルシリーズ第二弾。『痕』が現在主流になっているエロゲー・ギャルゲーの始祖だということに異を唱える人は少ないでしょう。高橋龍也と水無月徹のコンビは自らが『雫』で始めたビジュアルノベルの歴史を次作『痕』でさっさと終わらせてしまいました。この作品はノベルゲームという媒体で表現可能なことをやり尽くしていると言っても過言ではありません。極論っちゃあ極論ですが、下に挙げた蒼々たる名作群もこの作品の二番煎じでしかありません。どちらの作品が優れているかはさておき。また、長らくエロゲーの主流となる異能伝奇バトル路線の嚆矢でもあります。
 余裕があれば前作『雫』もやりましょう。さすがに今になって読むと毒電波という独自概念のテキトーさやテキストの雑さなどが目につきますが、歴史を変えた記念碑的作品を抑えておいて損は無いです。じっさい『弟切草』『かまいたちの夜』などのサウンドノベルとこの作品の間には1万光年の隔たりがあります。『雫』の単体記事はいつか書きたいですね。
【対応機種】Windows(調べてみたら全年齢版がない)

『この青空に約束を―』 コミュニケーション
 『こんにゃく』のゲームデザインは、私が勝手に「コミュニケーション型」と読んでいるスタンダードなものです。あるヒロインと交流していくうちに、その人の過去や隠されていた本質が明らかになったり、あるいはその人が抱えている問題を一緒に解決したりすることで絆を深めていく、というのが基本の流れになっています。、
 ギャルゲーの面白いところは、物語中で主人公とヒロインの仲が深まっていくのと同時に、読み手がそのキャラのパーソナリティに触れることで愛着が生まれるという、もう一階層上のメタフィクショナルな交流が起こるところです。愛=理解! 名作と呼ばれるような作品は、伏線やルートごとの情報の秘匿・開示によって、それを鮮やかに演出してきます。いや本当に、まるで目から鱗が落ちたかのように、そのキャラクターに対する印象が変わってしまうんですよ。私がギャルゲーをプレイする動機の根源にあるのは「その人のことを知りたい」「その人の本質に触れたい」という欲求なのですが、みなさんはどうでっしゃろか。
 『こんにゃく』は好感の持てる主人公、キャラの立ったヒロインとサブキャラクター、読みやすいテキスト、かわいらしいビジュアル、心に染みるサウンド、泣けるシナリオとおよそ名作と呼ばれる作品の必須要素を搭載しているので、入門編にはうってつけです。若干、これからやる作品のハードルが高くなる気はしますが。
【対応機種】Windows、PS2、PSP、Vita

『Fate/stay night』 マルチシナリオ
 ノベルゲームの面白さのうち、アニメ・漫画・映画・小説といった媒体では表現しえない(あるいは非常に困難な)ものに「マルチシナリオ」があります。同一の時間を起点にして、同一の舞台設定、作品概念、登場人物によって、幾通りもの物語を展開し、幾通りもの結末・価値観を提示することができる。それがノベルゲームの強みです。中でもこの『Fate』は、徹底的に作り込まれた世界で、えぐいほどにアクが強い登場人物が、全く展開の異なるバトルロワイヤルを三度に渡って繰り広げるという、マルチシナリオの贅を尽くしたような作品です。「Fateは文学」なのかどうかは知りませんが、こいつがノベルゲームの理想型を実現させた数少ない作品の一つであることは間違いありません。
【対応機種】Windows、PS2、Vita

『アカイイト』 情報分散 マルチエンディング
 私が「情報分散」型と呼んでいるデザインは、各ヒロインのルートに情報が分散して割り振られていて、全てのルートを読み終えたときに初めて全容が明らかになる形式です。断片的だった情報が額縁にピースをはめていくかのように組み合わさって意味を成していき、次第に世界の全体図が見えてくる。あの目から鱗が落ちていくような快感は実際にやってもらわないとわからないです。
 私がこの形式の作品としてお奨めしたいのが、王道和風伝奇百合ゲー『アカイイト』です。この作品のデザインコンセプトが秀逸なのは、一人目のルートでその人が関わっていた十年前の事件の真実が明らかになり、二人目のルートでその人と妖怪変化・悪鬼羅刹との千年前からの因縁が判明し、三人目で三年前の……といったあんばいで、ヒロインの正体がわかっていく課程で、長大な年表が時系列を入れ替えながら組み上がっていき、世界観が構築されていくところですね。『アカ』ほど一つ一つルートを読み解いていくのが楽しかった作品はありません。
 また、プレイヤーの選択によってエンディングが変化する「マルチエンド」はギャルゲーのご先祖であるサウンドノベルの頃から売りにされていた要素ですが、『アカ』はノーマルエンド・バッドエンドが魅力的なゲームとしても知られています。その後の展開を想像させるような内容である上に、エンディング一つ一つに気の利いた名前が付けられていて、強く心に残ることうけあいです。
【対応機種】PS2、PS3(ゲームアーカイブス)

『パワプロクンポケット』シリーズ 正史とIFの歴史
 あまり該当作品が無い「正史構築」型のデザインです。私もぱっと思いつくのが『久遠の絆』、『CLANNAD』と『智代アフター』、『My Merry May』と『My Merry Maybe』ぐらい。そもそもこの業界で、最初から全何部作で構想されているもの以外で、続編の名作というのがあまり思い浮かばないです。ナンバリング付きの続編なんか最近じゃあめっきり見ませんし。
 今まで語ってきたように、ギャルゲーの面白さの根源にあるのはマルチシナリオ・マルチエンドなどの分岐にありますが、アフターストーリーや続編においては基本的に正史が定められて、そこを起点に物語が展開します。正史構築型の作品には、そうして起点が固定化されることによって生まれる逆説的な面白さがあります。それはもちろん、われわれが正史確定前のさまざまな未来を観測しているからこそ成立するものです。野球をするギャルゲーと言われる『パワポケ』は、歴史に選ばれなかったヒロインの悲喜こもごも、ハッピーエンドとは異なる解法の提示、思いがけない人物・組織の台頭といった演出がずば抜けてうまいです。ギャルゲー・エロゲー畑の人にはあまり馴染みがないかもしれませんが、絶対の自信を持ってお奨めできる作品なのでぜひぜひプレイしてみてください。
【対応機種】GB、GBC(1、2)、GBA(1~7)、DS(8~14)

『家族計画』 テキスト
 ノベルゲームというくらいなので「テキスト」が素晴らしい作品も一つ紹介しておきます。瀬戸口廉也や虚淵玄や水無神知宏の文章も格調高くて素晴らしいですが、私がノベルゲームのテキストとしてもっとも美しいと思っているのは田中ロミオのそれです。その次が麻枝准(キリッ)。私がロミオを評価しているのは、もちろん文章の噛み砕きやすさや、表現・語彙の引き出しの多さ、躁的なテンション、名言の含有率もありますが、何よりテキストのリズム感を完ぺきに身につけている点です。平易な表現とペダンチックな表現、1クリックで表示されるテキストと情報量のペース配分が理想型に近い。だから分量だけ聞くと胃もたれしそうなシナリオでも、一気呵成に読ませてしまうんですよ。誇張表現はなく、エンターキーを押す手が止まりません。読ませる文章を書く小説家をページターナーと言いますが、私にとってロミオや麻枝はエンターキープレッシャー(?)です。
 ところで、ロミオの筆がもっとも冴え渡っているのは『Rewrite』だと個人的に思っているのですが、入門者に進めると竜騎士か殿のシナリオで確実に挫折すると思ったので無難に『家計』にしておきました。
【対応機種】Windows、PS2、PS3、PSP、Vita

『AIR』 演出
 「ゲーム性がないギャルゲーなんてライトノベルと変わらんじゃんか」と言う人がいます。それに対して「分岐がない作品に限定しても、絵があって音楽があってボイスがある、それだけで全く別物じゃないか」と言う人もいます。私は後者の主張を支持していますとも。
 けったいな考察コンテンツを作っていることからわかるように、私はバ鍵っ子の末席を汚す身です。しかし信者のひいき目を抜きにしても『AIR』は20世紀を代表する作品だと思います。時代の三歩先を行っていました。この作品の、テキストとサウンドとビジュアルが三位一体となった「演出」は読み手の涙腺に致命的なダメージを与えてきます。かの有名なゴールのシーンはギャルゲー史上の最高到達点の一つでありましょう。語るに尽きぬ作品ですが、あの一場面だけでも歴史に残ります。
 勘違いされがちですが、初出のPC版にはボイスがありません。私には観鈴ちんと晴子の声が聞こえてきましたけどね。
【対応機種】Windows、DC、PS2、PSP、iOS、Android

『STEINS;GATE』 ループ
 ギャルゲーと「ループ」要素の親和性が高いのは定説です。パターンの限られた背景と立ち絵、延々とリフレインするBGM、主人公の目を通して世界を覗くという歪んだ構図が生み出すデジャヴ感・箱庭感とループ要素がこれ以上ないほどマッチしているからだ、というのが私の意見です。
【※微妙にネタバレあり】
 ゼロ年代最後の名作と言われる『シュタゲ』は目新しさこそないものの、(プレイヤー主観の)一周目時点で発現している歴史改変の影響、トライ&エラーの果てない繰り返し、摩耗していく自我、変貌していく世界、因果律の無慈悲な収束、思いがけない「ループ逃れ」の存在、というループ作品のお約束を網羅している良作です。
【※ネタバレここまで】
 また、ひとくちにループと言っても、無限に繰り返される時間の中で何かを悟るような、狭義の「ループ」に主眼が置かれている作品と、観測された悲劇を回避するためにいわゆる「強くてニューゲーム」で立ち向かう「リプレイ」要素の比重が大きい作品があります(無論両方を兼ねている作品もある)。前者は『パンドラの夢』『CROSS†CHANNEL』(他の媒体で言うならば『リプレイ』『恋はデジャ・ヴ』)、後者は『ひぐらしのなく頃に』『マブラヴ』(『バタフライ・エフェクト』『アズカバンの囚人』)ですかね。ギャルゲーとリプレイものの親和性が高いのはある意味当然です。なぜならば、あまねくギャルゲーはそれの性質を備えているからです。われわれ読者が選択肢の位置でセーブをしてトライ&エラーを繰り返し、トゥルーエンドへの道を模索する、その行為こそがリプレイそのものではありませんか。ループゲーというのは、必然的にメタギャルゲーでもあるんです。
【対応機種】Xbox360、Windows、PS3、PS4、PSP、Vita、iOS、Android

『Ever17 -the out of infinity-』 叙述トリック グランドエンド
 『Ever17』については何を言ってもネタバレになるのでうかつなことが書けません。世の中のギャルゲーのうち大半は、読者が主人公の目を通して世界を見る、という画面構成を取っています。物理的にも、観念的にも、主人公の観測によって世界が形作られています。このいびつなレイアウトが読者を欺く「叙述トリック」と相性が抜群なのです。私はこの作品をそこまで評価していませんが、じっさいあの仕掛けにはおったまげさせられましたとも。あの脳内映像が音を立てて崩れ去る瞬間の途方もない感覚を、あなたにもぜひ味わってもらいたいです。
 また『Ever17』は、ヒロインの個別ルートでは主に情報の小出しと伏線張りを行い、最後に解放されるグランドルートで伏線を根こそぎ回収しつつ大団円エンドを迎えるグランドルート・グランドエンド形式のデザインの代表格です。個別ルートでの奥歯に物が挟まったような疑問点・違和感がグランドルートで次々に氷解していく快感は、この形式の醍醐味ですね。
【対応機種】PS2、DC、PSP、Windows、Xbox360

『さよならを教えて』 エログロ メタフィクション
 対象年齢を限定しているエロゲーは、コンシューマゲームでは実現しえないエロス、バイオレンス、グロテスク、タナトスといった表現を追求した作品も散見されます。
 ときに、ギャルゲーというものは主人公(プレイヤー)の目というフィルターを通して世界が展開されて、主人公の行動(プレイヤーの選択)によって女の子と世界の幸不幸、時には生き死にすら決定づけられるという、身勝手極まりなくて歪な媒体です。必然的に「メタフィクション」とは切っても切れない関係にあります。『さよ教』はそれとしてもよく出来た佳作ではないでしょうか。女の子を救いたいというのは、つまるところ「自分が」救われたいっちゅうことなんですよ……。
 はっきり言って5ルートも必要ないほどくどいのと、ゴア表現がかなりきついのでそこは注意。
【対応機種】Windows、Android(Win版はプレミア化しているDLsiteで購入可能に)

 プレイ環境を整えるのが少しめんどくさそうなのが『パワポケ』のGBA世代くらいで(現行機の3DSでは遊べない)、後は通販サイト・DLサイトを利用すれば適正価格で遊べると思います。また『痕』と『さよ教』以外は未成年でもプレイ可能であることを確認。
 この十本をやれば「ギャルゲーなんてただの紙芝居でしょ」「アニメで充分」などとは口が裂けても言えないはず! たぶん。

2015/11/24
 気付いたらワイドスクリーン・バロックばっかりだったので、『C†C』を『家計』に変更。
2016/07/02
 加筆修正。

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2012年10月05日

エロゲー連想ゲーム Ver.1.1

 エロゲーの総読破数が150本という区切りのよい数字に達したので更新します。前回のバージョンに30問追加して全80問と相成りました。えらく中途半端なので近いうちに(二年後ぐらいに)20問追加します。
 以下の単語から連想されるエロゲーのタイトルを答えてください。八割方わかったあなたはエロゲー中級者を名乗ってもいいと思います。レッツチャレンジ!
 選考基準が謎ですが気にしないでください。
 しれっと全年齢も混じってますが気にしないでください。 
 知らない単語をググるとネタバレにぶち当たるので、自己責任でお願いします。

01.ビックハザード 物理特化符虫
02.マヨイガ 山ノ民
03.インナーセルフパートナー ジャンベ
04.嘘だッ! 空気投げ 鉄鋼弾
05.痛み おかあさん ハジ すのこ 
06.ブリックヴィンケル コケットリーなシロガネーゼ
07.妹 腎臓病 筑紫哲也のNEWS23
08.鬼 双子 羅喉
09.正義の味方
10.恋愛原子核 エヴェレット解釈
11.400年周期説 リフレクターデバイス
12.ダンテの神曲 シリアーナド・レイ 通販
13.書き換える 環境 吉野
14.ぽんこつ サテライトキャノン HD初期化
15.メイド喫茶 妖精
16.呪的逃走 干る子 ベルギー
17.野球 ブレードランナー 家族計画
18.奇跡 お名前は?
19.5000円 ねーちゃん クラシック
20.クロウクルウ 八百比丘尼 椿
21.獣医 歌手 天使 退魔士 漫画家 猫又
22.ペンション アイスピック
23.アウレリウス 聖域 チェ棋
24.毒電波 トースター
25.野球 風来坊 ハッピーエンド
26.妹 復讐 サイバネ
27.真珠 神酒 時 とける
28.エセオカルト ガチ百合 乳首
29.戦闘民族高町家 膝の古傷
30.新宿 ザッピング 花火
31.雨 フォルテール 悪女
32.蜘蛛 ゆく河の流れは絶えずして...
33.教育実習 夕暮れ時 スーパーマリオ
34.奴隷 オートマトン ジェネシス
35.野球 ヒーロー 正義の反対
36.町 父親
37.愛している マルレーネ
38.家族 孤児院 チャイニーズマフィア
39.付喪神 学校 怪獣大決戦
40.ホスピス 銀のクーペ タオル
41.マルチサイドシステム ハッキング
42.Ψ 赤貝についたトイレットペーパー 豚バラ肉
43.そんな夏の日のこと ねーちん
44.スパイラルマタイ アタマリバース
45.夜空に星が瞬くように... 豊胸手術 緑
46.四姉妹 セイカクハンテンダケ
47.癌 吸血鬼
48.転生 神剣 かぐや姫
49.新宿 ジュマンジ 笑っていいとも
50.殺す 反転衝動
51.桜の精 食い倒れ ONE
52.犯罪的凶悪異星人による シンリャク行為です
53.えいえんの世界
54.サクラ ナタネ ラベンダー ライトブルー
55.群青色 適応係数
56.ゴール
57.魔女 ヘンペルのカラス 鮎の川
58.蟲 チベット
59.メイド喫茶 火傷 義理の姉
60.吸血鬼 食餌 月の箱庭
61.翠の森 近親相姦 宇宙
62.パロディ ベジータ セル 秋葉
63.抱っこシステム Kanon
64.吸血鬼 桜 先生
65.ループ 温室 ジムノペディ
66.スタイリッシュ ピアノ
67.トンデモナイ夢 妹切草 健速
68.ナルコレプシー 筋肉
69.ツンデレ 姉 だぞっっっっっ
70.診療所 ネコミミ ショットガン
71.クトゥルフ 液体窒素 火の鳥復活編
72.芋かりんとう 矢絣袴 タイトル画面
73.あんた ロッククライミング
74.レプリス くっつかない 43年後
75.死神 真実の愛 叙述トリック
76.卒寮式 夏休み
77.雪の山小屋 ぐるぐるぐる~ あなた、誰?
78.解離性同一性障害 婦警 OP詐欺
79.春 ミートせんべい 観覧車
80.ムンク キリスト像 蠅の王

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2012年09月16日

(超私的)東方Projectの楽曲ベスト10 リフレイン厨セレクション

 一時の猫も杓子も……といった勢いは無くなったものの、『東方Project』が同人音楽業界で一時代を築いたことはどんなアンチでも認めざるを得ないはずだ。葉鍵の二強時代ですらあれほどの権勢は無かったろう。なぜ東方音楽が業界を席巻したのかと言えば、それは並外れたメロディーの強さ故であり、もっと言えば並外れたフレーズの強さ故であり、さらに言えば並外れたリフレインの強さ故だったと思う。つまりは「えーりん、えーりん、たすけてえーりん」の強さであり、「ねこみこれいむ、愛してる ねこみこれいむ、何してる」の強さであり、「嫌い キライ LOVING あんああんあんああんあん」の強さであり、「ゆーかーりーんりーん ゆーかーりーんゆーかりーん ゆーかーりーんゆーかーりーん ゆーかーりーんりーん」の強さであった。ここまで(執拗に、といっても差し支えがないほど)フレーズのリフレインを前面に押し出してくるゲーム音楽は耳に覚えがない。強烈なフレーズはWin三部作(『紅魔郷』から『永夜抄』まで)の第一次東方ブームを間違いなく牽引していた。弾幕シューティングが持つ魅力の一つに「繰り返し」プレイして相手の弾幕「パターン」を看破し、自分なりの「パターン」を構築していくという「反復」の快感があると思うが、リフを中心にした東方音楽はそのゲーム性にこれ以上ないほど溶け込んでいた。あの陶酔感、寄せては返す波のようなリフレインとシンクロしながらパターンに嵌めて弾幕を解いていく陶酔感は、プレイした人にしかわからないだろう。また、耳コピやアレンジ、MADの素材にする上で、1フレーズを聞いただけで認識される曲がどれだけ強力かは言うまでもない。東方音楽の、音源の良し悪しやアレンジの巧拙に左右されない特性は同人の素材としてうってつけだったのだ。
 長ったらしい前口上おわり。原作は旧作、番外編を除いてナンバリングタイトルはExtraまでクリア済み。プレイ補正とキャラ補正はばりばり掛かっている。ぶっちゃけてしまえばただの「思い入れのある曲ベスト」でしかない。アレンジはあまり聞かない。他にどんな音楽を聞いているかはここを参照のこと。

01 ネクロファンタジア
 問答無用。唯一のPhantasmボス曲にふさわしい、史上最強のフレーズと耳をつんざくようなキンキンのアレンジだ。紫への初挑戦時はボリュームを上げて臨むべし。藍の「少女幻葬」に追加された二つの要素である、冒頭のあざといドラムロールからの華麗臭ただようウインドシンセと、サビ前にふっと入ってくる静謐なピアノパートとが、ドラマチックさと胡散臭さによりいっそう磨きを掛けている。
 ちなみに私は紫最強厨だ。人と妖怪、東洋と西洋、現代と過去、ノスタルジーと文明化、幻想と現実、魔術と科学という東方のアンビバレントな魅力を象徴するキャラだと思う。ZUNは紫=メリー説にケリを付けてくれるのだろうか。

02 広有射怪鳥事 ~ Till When?
 『紅魔郷』をクリアして意気揚々と乗り込んだところを膾切りにされたときのBGMなので、強烈なインパクトを植え付けられた。東方の5面ボス曲と言えば「激しいのにダウナー」と相場が決まっているが、パイプオルガンの荘厳さとエレキギターの物々しさが融合してるんだかしてないんだかよくわからない塩梅が、妖夢のキャラをよく表している。キーが全く違うmidi版も悪くないよ。

03 ハルトマンの妖怪少女
 私は『地霊殿』以降の東方音楽に懐疑的なのだが、この曲は久々のヒットだった。やはり私はリフレイン厨だ。ちょうど幕間の通常弾幕で、サビのリフレイン1回目、カタカタタ……という静かなピアノのフレーズが入ってきたときは訳もわからず涙ぐんでしまった。こいしは「恋の漁り火」「妖怪ポリグラフ」など下手に動かず耐えることを強いられるスペルカードが多いが、段々と激しくなるリフレインが焦燥感を煽ってきて実に燃える。

04 月まで届け、不死の煙
 Extraボス曲の系譜としては「ネクロファンタジア」に次ぐ完成度だと思う。スペルプラクティスでどれだけ聞いたことか。妹紅はパターンを構築するのが楽しい弾幕が多かった。この曲のリフはいいよねぇ、それ単体で起承転結が出来ているから何度繰り返されても飽きがこない。ときに私は打ち込み感あふるるZUNパーカッションが嫌いじゃあない。

05 プラスチックマインド
 この曲だけはプレイ補正がないが(ハードもソフトもないんだもの)、一聴しただけでFM音源の音色とお家芸のリフレインに惹かれてしまった。ぜひともこの曲に浸りながら弾幕を避けたい。そろそろ旧作の復刻版あるいはリメイクが来てくれてもいいんじゃないかな!?

06 亡き王女の為のセプテット
 東方楽曲で名曲と呼ばれるものは、フレーズ重視の曲(このランキングに出てくるような曲)、「神々が恋した幻想郷」に代表されるサウンド・雰囲気重視の曲、「ネイティブェイス」に代表される手数重視曲、「幽雅に咲かせ、墨染の桜」に代表されるドラマチックな展開の曲に大別できると思うが、最後の括りの曲では一番好きだ。それでいて最後にはリフレインが用意されているのが心憎い。最後のピアノソロが通常攻撃4(「チュチュチュチュチュチュチュチュチューン!」「チュ、チュ、チュ、チュ、チュ、チュ、チュ、チューン!」のあれ)の頃に流れるイメージがあるなぁ。

07 懐かしき東方の血 ~ Old World
 『永夜抄』はそれまでのフレーズありきから雰囲気重視路線、サウンド重視路線へシフトする過渡期の作品だと思うが、後者の路線曲では一番好きかもしらん。慧音が歴史を喰らってがらんどうになった人里の寂寥感が伝わってくる。

08 ラクトガール ~ 少女密室
 至高の4面ボス曲だ。物憂げで気怠いリフでパッチェさんの性格を表現しつつ、後半の静かな盛り上がりで強敵感もにじませている。東方音楽の凄いところは、曲調だけで何面の道中曲か、何面のボス曲なのかわかるところだ。ゲーム展開に同期した音作りを心がけているのがよくわかる。これも作曲者=ディレクターであることの強みだね。

09 魔法少女達の百年祭
 『紅魔郷』の音楽はほぼ完ぺきだと思う。
 「明日ハレの日、ケの昨日」が神社の縁日を散策しているイメージなら、この曲はダンスホールでの乱痴気騒ぎといったところだ。サイレントセレナが殺しに掛かってくるタイミングで始まるリフレインが何とも堪えられない。

10 ほおずきみたいに紅い魂
 おもいで補正と言われても仕方ないが、ステージ1の道中曲から一曲選べと言われたら「春の湊に」でも「人恋し神様 ~ Romantic Fall」でもなくこの曲だ。高らかに鳴るZUNペットが物語の始まりを謳い上げる。タイトル画面曲の「赤より紅い夢」からこの曲、中ボスルーミア、そして「妖魔夜行」からルーミア撃破までの流れがすばらしい。ここで綺麗に完結している。『風神録』における「封印されし神々」「人恋し神様 ~ Romantic Fall」「稲田姫様に叱られるから」の流れもしかり。

次点その1 紅楼 ~ Eastern Dream...
 EDロール曲から一つチョイス。「紅より儚い永遠」からの流れが美しい。この曲はバッドエンドでも流れるが、初の東方ノーマルノーコンテニュークリア(咲マリの「ネズミは腐っていません」だったはず)で聞いたときは感無量だった。

次点その2 赤より紅い夢...萃夢想...欲深き霊魂
 自分、タイトル画面曲スノッブなもので。中でも「赤より紅い夢」は無国籍和風伝奇シューティングの幕開けを告げる曲として高く評価している。

 名前だけ出した「春の湊に」「人恋し神様 ~ Romantic Fall」「神々が恋した幻想郷」「幽雅に咲かせ、墨染の桜 ~ Border of Life」や、「U.N.オーエンは彼女なのか?」「稲田姫様に叱られるから」「幽霊楽団 ~ Phantom Ensemble」「おてんば恋娘」「恋色マスタースパーク」「少女綺想曲」などを入れてベスト20や30を目指しても良かったが、コメントが被りそうなのでやめておいた。
 同様のことをやりたい人は、いいかげんなテンプレを用意したのでよかったらどうぞ。

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tags: 東方 
2012年04月28日

「作詞:脚本家のエロゲーソングは最強」の法則

※姉妹記事と同様にネタバレには配慮していない
「タイトル画面曲が良曲のエロゲーは良作」の法則

麻枝准



 これ、前世紀の作品なんだよな……。『雫』から三年しか経ってないんだよな……。


 なんだかんだでこれがオールタイムベストだな。2004年はエロゲー業界の最高到達点だったと思っている。


 世界の構造を理解した後に、再プレイで聞き返すと心に刺さる。


 あざといのもこれだけ繰り返せばお家芸だ。


 ぶっちゃけ「作詞:麻枝 准 田中 ロミオ」のクレジットだけでウルッときた。


田中ロミオ

 BGMアレンジ曲+ロミオ歌詞! 泣かずにはいられない!


宮蔵

 芋かりんとうが食べたくなる曲。


うつろあくた



 ネコ耳萌えゲーのツラを被った超展開ゲーの雄。


麓川智之

 御大の作詞はもっと評価されるべき。


 2番の「いくつかの“もし”の未来も 満ち足りていればいいと」は、作品を象徴する一節だと思う。


 懐かしくなって見返してみたが、名作オーラが半端なくてびっくりした。本編はスイカ割りゲーだけどな!


長岡建蔵(原詞)

 夕暮れ時はもっとも自殺者が多い時間帯らしい。


すかぢ

 キャッチーな音にごまかされがちな、不穏極まりない歌詞。




 今回は綺麗に終わったな、と思ったらやっぱりすかぢはすかぢだったwでもあれだけ楽しませてくれたなら文句のしようもない。


まとめ
(手前味噌だが)なかなかよくできている前回と比べて、何の意外性もなかった(笑)。ただのだーまえフェスティバルだった。むしろ驚いたのが「これ絶対ライターが歌詞書いてるだろ……見なくてもわかるぜ」と思っていた曲が、案外そうでもなかったことだ。


 完全にロミオ作詞のイメージがあったが、ムービーの演出に引っ張られていた。


 これもムービーとサウンドのイメージかな。


 高名な考察サイトの解釈を読んで「そんな深い意味があったのか!」と感心させられた記憶があるが、違ったのか。


 果てしなく、それはもう果てしなく長い物語の始まりと間奏と終わりを告げるこの曲がライター作詞じゃなかったとは! でも、クレジットに名前がないだけだね(断言)。

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