2009年03月24日

WBC日本優勝おめでとう。イチローは神。

 筆記があってリアルタイムで見られなかったのが残念でならない。とにかく日本代表おめでとう。あの国にだけは負けてほしくなかったぜ。そしてイチローは伝説になったなぁ。あの一振りで全て帳消しにしちまったからなぁ。すげぇやイチローさん。

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2009年03月03日

誓約 ネルソン・デミル

Word of Honour / Nelson Demille
永井淳 訳

-55-
 糞がヘリのローターにぶつかって(どさくさにまぎれて、の意)、彼らは解任の屈辱を免れた。

-57-
「まあ座れよ。よいニュースと悪いニュースがある。きみの亭主は有名人だ、これがよいほう。その原因が悪いほうだ。」

-118-
 タイスンはキッチンの窓から外を眺めた。トンプソン家のサンルームに明かりがついていて、十七歳になる娘のケリーがブラとパンティだけの姿で歩きまわっているのが見えた。サンルームに黒い人影が近づいた。フランス窓があいて、人影が中に入りこんだ。明かりが消えた。
 マーシーも窓の外にちらと目を向けた。「ケリーなの?」
「そうだ」
「あなたも色気づく年頃にはあんなふうに女の子と会ってたの?」
「そのとおり。この街の裏庭やフェンスなら全部知ってたよ」

-154-
「神よアメリカを護りたまえだよ、ベン。大量殺人の容疑者が、助言を申しでた政府の人間を振りまわせる国が、世界じゅうにいくつある?」
「最後にかぞえたときはひとつだけだったよ。アメリカがそうだ」

-164-
「この戦争は、マスコミにもてはやされ、世間の喝采を博した、保証つきの戦争英雄を一人も生みださなかったという点で、わが国の歴史上前例のない戦争だった。ただの一人もだ」

-198-
「正午。十三チャンネルだ。今日はディル風味のタイのフライだよ」タイスンはブリーフケースをぽんと叩いた。「ここに作り方が入っている。じゃ、またな、チャック」

-213-
「今朝読んだわたしの星占いはこうだった。『高級取りの身分から留守番に転落する兆しあり。軍隊入りで新しい展望が開ける。政府の費用で長い旅に出るか、自費で政府の目の届かぬところへ行く可能性あり。奥さんはリオデジャネイロからジョアンと署名した絵洋書が舞いこんでも理解してくれるでしょう』」
「なにかあったら連絡してね」

-240-
 この戦争は子供の戦争になってしまった、とタイスンは思った。そして子供というものは、学校教師なら誰でもいうように、監視の目が届かないところでは驚くべき残虐な行為を平気でやってのける。

-255-
 今は戦争が隅々まで彼らの頭を占領し、ハートに深く浸透し、心を蝕んでいた。戦争が人間を残酷にしたというのは、飢えが人間を空腹にしたというのと同じことだった。

-259-
 タイスンは地図でアン・ニン・ハ村にある桝に囲まれた十字架を発見した。ニャー・トゥオン。文字どおりの意味は、愛の家。そうだったらいいんだが。彼らには少しばかりの愛が必要だった。

-295-
「千ヤード先をみつめる眼差し」

-343-
「どうして彼の家族を苦しませなきゃならないんです?」
「どんな苦しみかしら? もしも脱走兵だとしたら生きている可能性があります。逆に家族に多少とも希望を与えることになると思うんですけど」
「希望は引きのばされた絶望以外の何物でもありませんよ。そっとしといてください」

-358-
「若者は実現しない希望を語り、老人は現実に起きなかったことの思い出を語る」

-367-
 しかしある点ではフランス人が正しかった。結局はアジア人の思い通りになる、という点である。タイスンはこの戦争に勝利の可能性を見ていなかった。そしてヴェトナムにいる五十万人のアメリカ人と同じように、唯一意味のある勝利、すなわち死に勝つことに全神経を集中しはじめていた。

-398-
「画家や作家が羨ましいのはその点だよ、ピカード。彼らはいつだってこの糞溜のまわりで踊っているだけで、その中に足も突っこまないし、糞を食うことはもちろん、臭いさえ嗅がないんだ」

-401-
「くたばれ、ヴェトナム! くたばれ、ヴェトナム! くたばれ、ヴェトナム!」

-407-
「で、きみとデイヴィッドはお互いのベビーシッターをやっていたというわけだね?」

-416-
「ブロードウェイ演劇の盛衰だろう」

-424-
「そうだ。きみが訪ねてきたと聞いて間抜け亭主の気分を味わったよ。彼はタイスン家の人間が次々に偵察にやってくると思ってるんじゃないかな。こうなったらフロリダからおふくろでも呼ぼうか。おふくろなら杖でやつの頭を殴りかねないな」

-430-
「おれは生きている」と、彼はいった。「おれは家に帰ったんだ」

-469-
「わたしはその判士団――陪審――の一員として考えている、きみはわれわれの文明の最高到達点を偉大なアメリカの実験の最終的産物を代表すべきであると。そして被告席に坐らされたきみを見る。すると病院で起きたとされている事件にきみが関与していたということが、私にはとうてい理解しがたいのだ。わたしにはそれが恐ろしいのだよ、タイスン中尉。だってそうだろう、きみにそんなことが可能だったとしたら、われわれアメリカ人にとってどんな希望があるというのだね?」
「正直なところ、中佐、わたしはヴェトナム以後どんなアメリカ人にとっても希望など皆無だと思ってきましたよ」

-491-
 珍獣パンダをいつどこで番わせるべきかを決める動物園の飼育係の精神

-524-
「つきに見はなされたタイスン」

-536-
 優秀な兵士を入れっぱなしにしろ(Keep a good soldier in)


下巻

-52-
 レヴィンがタイスンにいった。「わかっているだろうが、これはきみの上官としての私の任務なのだ」
「もちろんわかっています。私も部下を酷い目にあわせるときによくそういったもんですよ」

-116-
「ああ、わかった(カピーシ)」

-256-
 信者席を見まわしてカレン・ハーパーの姿を捜すうちに、ようやく最後列にその姿を見つけた。彼女の隣りには将校の制服を着たハンサムな男性が座っていて、二人の話し方から、単なる職業上の知り合い以上の関係らしいと、タイスンは判断した。おそらくそれがブラウンのいっていた男性――エリック・ウィレッツ大佐なのだろう。ウィレッツ大佐は終身刑の宣告を見たくて傍聴しにきたのではないか、とタイスンは思った。

-287-
 ファーリーが虐殺のありさまを話しはじめたので、タイスンは法廷を見まわし、信者席の反応をうかがった。人々は文字通り前に身を乗りだして、いかなる牧師もラビも司祭もかつてこの場所でひきだしえなかった熱心さで耳をすましていた。

-409-
「軍法会議マニュアルの言葉づかいには独特の癖がある。無罪の評決を発表するときは、『……を被告人に通知(アドヴァイス)するのが私の任務である』だが、有罪の時は『通告(インフォーム)する』という表現が用いられる。それを知っておけば評決を聞く前に心構えができるだろう」

-439-
 タイスンは短い手紙をもう一度読んでから、呼び鈴を鳴らした。そしてMPが現れると、便箋とペンを頼んだ。

-518-
 雨の階段で彼を迎えたのは、何百という傘の列だった。家族と一緒に階段をおりるタイスンに、いくつもの傘がさしかけられた。タイスンはマーシーに片手をあずけてもう一方の手で息子を抱いた。「さあ、家に帰ろう」と、彼はいった。

誓約〈上〉 (文春文庫)

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