2013年04月27日

新作百合ゲーが雨後の竹の子のように『御伽話は闇の中』『その花びらにくちづけを 天使のあこがれ』『つい・ゆり』『シロガネオトメ』

 少し前に新作百合ゲーのまとめ記事を書いたが、コメントで抜けを指摘してもらったものやげっちゅ屋の検索で引っかかったものを追加した。この先三ヶ月ほどで7本(『クオリア』をそれぞれ勘定するするなら8本)もの百合ゲーが出るらしい。

1.御伽話は闇の中(2013/05/31)

御伽話は闇の中

遠藤弓姫は同級生の白雪沙織からのいじめに遭い、鬱々とした毎日を送っていた。
そんなある日、弓姫は校舎裏に佇む祠に祀られた柘榴(ざくろ)の木の下で、月夜と名乗る不思議な少女と出逢う。
不思議とすべてを語ってしまった弓姫に、月夜は 「それで……あなたは何を望むの?」 と問い掛けるのだった。
自身からの提案は一切せず、あくまで弓姫の口から何をしたいのか、どうしたいのかを言わせようとする月夜。
弓姫が 「沙織に復讐したい」 と願うと、月夜は自分の囓っている赤い真珠のような柘榴の実を一粒、口移しで弓姫に与える。
初めての唇の感触に戸惑う弓姫に、悪戯っぽく微笑んでこう伝えた。
「その実は人の血と肉の味のする柘榴の実。 あなたの思いが現実で起こせる、魔法の果実よ」 と。

その不思議な力に魅入られた弓姫は月夜のもとへ足繁く通うようになり、その度に柘榴の実を一粒だけもらって、その能力を自分の欲のために使い始める。
やがて、一粒ずつでは我慢できなくなった弓姫はもっと欲しいと懇願するが、
そんな彼女に月夜は、「そのためにはあなたの全てを捧げなくてはならない」 と告げた。
そして………

世にもおぞましく、それでいて甘く切なく嘆美な宴の幕が上がる。


 ジャンルは「ノスタルジックホラー×百合×徹底触手凌辱ADV」だそうだ。「アトラクなあれと差別化できるようがんばってください……」としかコメントしようがない。黒セーラー服の麗人というだけならまだしも、ヒロインの道を踏み外させる支配者然とした人外(おそらく)という設定に既視感がありすぎる。
 まぁなんにせよ、面白ければ全てOKだ。面白ければ。
 触手はいいとして、エロCGが画面手前にマンチョスをババーン! と開陳している構図ばっかりで面白くない。これじゃあ陵辱がないでしょッッッ!
 近いうちに『アトラク=ナクア』を読み直してレビューを書こうっと。


2.その花びらにくちづけを 天使のあこがれ(2013/05/31)

【天使のあこがれ】応援バナー

看護学校を舞台にした、新たなる『花びら』シリーズ第一弾!
『その花びらにくちづけを』 シリーズの新路線となる本作は、新たなヒロインと新たな舞台 『聖ミカエル総合病院付属 高等看護学院』 で展開!
シナリオを手掛けるのは、同じく病院を舞台にした百合作品 『白衣性恋愛症候群』 を手掛けた円まどか氏。
シリーズならではのライトでコミカルなノリを継承しながらも、シリアスで深みのあるストーリーが描かれていく。
本シリーズに登場するそれぞれのカップルは友人として登場するので、二人だけの小さな世界では見られない “女の子同士の友情” も楽しむことができるぞ!


 『星彩のレゾナンス』で悪名を轟かせた巴まどかが『その花』シリーズのゆりんゆりんで一本書くらしい。うん、この人はずっと看護師ものを書いているのがいいと思うよ……。間違ってもファンタジーバトルや和風伝奇は書かないでね。


3.シロガネオトメ(2013/05/31)
シロガネオトメ

乙女たちの心は重なりあって輝く。 強く、優しく、しろがねのように。
秋篠市、銀古美町(いぶしちょう)。 その町外れの小山の上にある 銀神社(しろがねじんじゃ)。
そこの宮司を務める家系の久川家に、ふたりの少女……もとい、ひとりの少女とひとりの男の娘が暮らしていた。
少女の名前は 麻嶺夕希 (あさみね ゆき)。
さっぱりした性格と行動力で、秋篠中央学園 女子部において、学生たちから熱烈に慕われる人気者。
男の娘の名前は 灰羽翼 (はいはね つばさ)。
彼女(?)もまた、見た目の可愛らしさと女性そのものの言動から、特例で女子だけの学園に通わせてもらえていた。

夕希と翼は子供の頃から身寄りがなく施設で育ち、いつも一緒に行動してきた。
同じ家に引き取られ、男女ながら同室で寝起きし、日々を明るく楽しく、時々ちょっぴり道を踏み外すような遊びもして過ごしていた。
翼は夕希に一途な想いを向け続けているが、ふたりは友達以上でこそあれ、それ以上の関係にはならずにいた。

そんな微妙な距離感のままで迎えた、学園に入って2回目の春のこと。
ある日、ふたりは学園からの帰り道で、空腹で行き倒れていた巫女姿の少女・白銀更紗 (しろがね さらさ) を助ける。
にわかには信じがたいが、更紗は本物の “退魔師” で、“魔王” と呼ばれる強大な妖魔を追ってやって来たのだと言う。
学園に潜んでいる可能性が高い魔王を見つけて打倒するため、更紗はしばらくの間、久川家に居候することになる。
退屈な日々に変化を求めていた夕希は、自分の期待していた通りに大きな変化が訪れたと感じ、更紗を全面的に協力することにした。
もちろん夕希がそうなら、翼も気持ちは同じだった。

しかし学園には魔王以外にも強力な妖魔に取り憑かれた学生がいて、その中には夕希の友人も含まれていて……
更紗は彼女たちを助けるため、夕希に力を借りたいと言い出す。
なぜ夕希かというと、夕希は女の子に慕われる女の子であり……美少女が大好き。
そして人には言えないような、ちょっとエッチな特殊能力を持っているからなのだった。


【女の子主人公】
麻嶺 夕希 (あさみね ゆき) CV:桃井いちご
身長:160cm  血液型:B型  誕生日:7月23日  誕生石:ウォーターメロントルマリン
好きなもの:かたやき  嫌いなもの:なし

秋篠中央学園 女子部の2年生。
ボーイッシュだが正真正銘の女の子で、だけど精神的にはワケあって男そのもの。
その大胆な振る舞いと行動力から武勇伝が多く、学園の女子学生の憧れの的である。
可愛い女の子には目がなく、見掛けるととりあえずお近づきになろうとする自分に正直な乙女。

子供の頃に両親を亡くし、翼と一緒に孤児院で育ったが、銀神社の神主をしていた養父に引き取られた。
養父は修行の旅に出てしまったため、今は義理の姉である静音と翼の三人で暮らしている。
家の手伝いをするために家事や裁縫などは一通り習得していて、裁縫の技術は趣味のコスプレの衣装作りなどに活かされている。
また “アナライズ” という、人の性感帯を見ることが出来るちょっと変わった特技もある。

「ボクが男っぽく見えちゃうだろ」


【男の娘ヒロイン】
灰羽 翼 (はいはね つばさ) CV:葉村夏緒
身長:157cm  血液型:O型  誕生日:7月23日  誕生石:ウォーターメロントルマリン
好きなもの:甘味  嫌いなもの:ゴーヤー、足の多い虫

秋篠中央学園 女子部の学生なのだが、性別はれっきとした男。
夕希と同じ2年生で同じクラス。
女の子にしか見えず、性格も女性そのものなので、特例で入学を許されている。
家事万能で成績優秀、おまけにお淑やかで、身体が男である以外は理想の女の子。

夕希は男嫌いだが、翼はその容姿もあって例外で、気に入らないことがあるとお仕置きと称して恥ずかしい思いをさせて楽しんだりする。
夕希からそんな目に遭わされても、翼は一心に慕い続けている。

「あっ……い、いえ、平気です。私、ちゃんと我慢してますから」


 ノーコメント。


4.ひとりのクオリア、ふたりのクオリア(2012/6/28に延期)

『ひとりのクオリア』『ふたりのクオリア』
クロスクオリアセット

引きこもり生活を送る真希理の前に現れた謎の少女・花梨。
路地裏でギンザを助けて自室へと運び込んだ女の子・ナツメ。
ふたりはそれぞれの物語を紡ぎながら、真希理が抱える問題を解決するため “パッケージの枠” を超えて力を合わせる !?

原画・笛氏が描き上げる柔らかい絵と、シナリオ・J-MENT氏が構築する独特の世界観――
こだわりの二人が 1年半を懸けて練り上げた意欲作!


 案の定6月に延期か。無能と言われなくて済んだ。そして作品概要と登場人物紹介がげっちゅ屋の紹介ページにあがっていた。いや、そっちを更新する前に全くやる気が感じられない公式サイトをどうにかした方がいいのでは……。
>シナリオ・J-MENT氏が構築する独特の世界観――
 うん、実に如才なくて玉虫色のコメントだね(笑)。
>“パッケージの枠” を超えて力を合わせる !?
 うん? いわゆるセルフクロスオーバー企画なのか。直近だと『咲-Saki-』『阿知賀編』は実に巧くやっていたな。あれかなぁ、『Infinity』チックに時間や次元の壁(=パッケージ)を越えて何やかやする超展開ゲーなのかな。この人はもう少し笛絵のやわらかい雰囲気にあったシナリオを書いてくれると嬉しいんだけどね……。


5.クラス全員マヂでゆり?! ~私達のレズおっぱいは貴女のモノ・女子全員潮吹き計画~(2013/06/28)
「マヂゆり?!」トップページ
クラス全員マヂでゆり?! ~私達のレズおっぱいは貴女のモノ・女子全員潮吹き計画~
 繰り返す、タイトルは『クラス全員マヂでゆり?! ~私達のレズおっぱいは貴女のモノ・女子全員潮吹き計画~』、メーカー公称ジャンルは『ユリユリしくてエッチでレズおっぱいなセクシー潮吹きADV』だ。……やっぱり百合ゲーちゃんとやります宣言は白紙撤回で頼むわ!

MBS TRUTH -Cherish Pink- 最新作は意外にも百合!
女の子とおっぱい大好きな女主人公が、お嬢様学園でイチャイチャもみもみしまくる学園ハーレムADV!
今作は “潮吹きシフトシステム”、“謎の白濁液発射システム”、“おっぱい監査システム&おっぱいコレクション”、“テック@フルアニメーションおっぱいX” を搭載。
潮吹きシフトシステムはヒロインたちの潮の色を変えられるシステムで、黄色くすれば放尿プレイに!
謎の白濁液発射システムは、女の子同士だけどフィニッシュ時に謎の白い液体をぶっかけることができるシステム。
おっぱい監査システムは透視しておっぱいを観察できたり、重量まで知ることができるサポートシステムだ。
男なんていなくてもエッチさ満点!


ストーリー
主人公・初瀬晶は明るくておっぱいが大好き! の変態? な女の子。
女の子の身体の造形が大好きで、特に “おっぱい” にはコダワリがあり、携帯やPCには集めたおっぱい画像のコレクションを築き上げている。
(もちろん両親にはナイショ (ゝω・))

そして “究極のおっぱい” を求めて、可憐で清楚な女の子ばかりが通うという噂のお上様系女子校へと転入し、さらにマンションでの一人暮らしが始まる。

学園には噂通り、清楚で可憐で穢れのない女の子がたくさん通っている。
晶は 「クラスの女子全員のおっぱいを手に入れ、ユリでエッチなハーレムを築き上げる!」 という決意を胸にしながら、マンションを根城に女の子しかいない学園で “おっぱいハーレム” を築くため、おっぱい揉みを励みに孤軍奮闘を開始するのだった。


主人公
初瀬 晶 (はつせ あきら)
身長:157cm  スリーサイズ:B86(C)/ W51/ H81
誕生日:7月19日  趣味:おっぱい研究、カラオケ(音痴)
好きなもの:おっぱいが好き。おっぱい寺の住職になりたい。  嫌いなもの:勉強(理数系)、辛い食べ物
座右の銘:常在乙牌(常にオッパイはそこにある の心を持って生き、事に処す。 の意)

主人公で明るく変態(?)な女の子。

女の子の身体の造形が大好きで、特に “おっぱい” にはコダワリがある。
携帯やPCには、集めたオッパイ画像のコレクションが築かれている。
今回のお嬢様校への転校は、可憐で高潔な “究極のおっぱい” を求めてのこと。
自分の気が向いたことには積極的で、どのような状況でも都合良く受けとめてしまうポジティブ&マイペースなお人。


 突っ込みどころだけで紹介文を作られるとどこを強調していいかわからない。
 うちのコメント欄では前評判が一番高かった……私の感性が古くなっているのか!?


6.願いの欠片と白銀の契約者(アグリーメント)(2013/7/26に延期)

願いの欠片と白銀の契約者

ストーリー
“傀儡(くぐつ)” と呼ばれる人形がいた。
人間の社会に紛れ込み、世界の歴史を裏で操ってきた。
しかし、誰が何の目的で人形を生み出し、誰の意志で人形が動いているのかを知る者はいない……

主人公・羽白光奈 (はじろ みな) は、どこにでもいそうな高校1年生の女の子。
最近の日課はお気に入りの人形館に通うこと。
人形館の奥に置かれている “瑠枷(るか)” と呼ばれる一体の美しい人形に会うため、光奈は足繁く人形館に通い詰めていた。
――そんなある日、光奈の世界は一変する。
人の世に紛れた人ならざる者 “傀儡” を視認する力を持ってしまう。
実は瑠枷は世界の未来を左右する力を持つと言われる “ミマ” と呼ばれる存在で、瑠枷と契約(共鳴)することで、光奈は “傀儡” を視認し破壊する力を得てしまう。

光奈は力を覚醒させたことで、人の世界に紛れた “傀儡” を破壊(暗殺)する組織の一員に強制的に組み込まれてしまう。

普通の高校生としての生活を大切にしたい光奈はそんな理不尽な行為に反発するが、彼女の意志とは無関係に、彼女の生活の中に “傀儡” は現われていく。

光奈と同じ組織に属するメンバーには、幼いながら天才的頭脳を持つ小学生・ジェシカ、

華僑財閥に属する妖艶な美女・楊麗鈴 (ヤン・レイリン)、
そして同じ高校に通う統神璃子 (すめらみ りこ) がいる。
光奈は彼女たちと共に “傀儡” と戦い、その中で彼女たちと仲間として絆を深めていく。
そして、謎の美女・高千穂紗代 (たかちほ さよ) との接触と、親友の相沢真琴 (あいざわ まこと) が事件に巻き込まれたことで事態は急変する。

これは、傀儡と人間の戦いなのか?
光奈は自分の運命に困惑しながら戦っていく──


 延期もこの業界においては日常茶飯事。
 「エロゲー業界においてデザインをパクってくるのは日常茶飯事」と少し前の記事で書いたが、何ともタイムリーになった。この作品はそもそも百合ゲーなのかどうか確信が持てないが、制服が『アカイイト』にしか見えないというあほな理由で単騎特攻してみようと思う。骨は拾ってくれ。ちなみに桂ちゃんが本編で着ているのは私服なんだけどな(制服は『京落降魔』で着ていたあれよ)。百合ゲーかどうかはさておき、公式サイトの紹介文から漂う邪気眼オーラが途方もないな。ダブルコーテーションとルビは基本。あ、『闇夜に踊れ』ってこんな話じゃなかったっけか?体験版もやらないうちにこんなことを言うのは野暮だが『SEVEN-BRIDGE』や『塵骸魔京』のような「世界観とキャラ設定は頑張って作り込みました! シナリオは途中で力尽きました(><)」系ゲームの匂いがするぞ。しかもライターが東出じゃないのか。
 それになんだ、キャラの紹介文で熱心に解説しすぎではないだろうか。ここに書いただけで満足しないで劇中の描写でも表現してちょうだいよ。

ジェシカ・フランソワ・マグリット CV:花澤香菜
10歳。 イギリス人の父とフランス人の母を持つ白人の小学生。
父親は英国の外交官で、母親は著名なバイオリン奏者。
光奈の通う高校の近くにあるインターナショナルスクールに通っている。
両親はよく海外に出かけてしまい寂しいため、普通の家庭の生活に憧れている。
それが人を見下したような態度となってしまう。
多感ゆえに、周囲の人が抱えた悩みや寂しさや悲しさに無意識に共感してしまうところがある。
また、それを素直に “優しさ” という気持ちで表せず、そんな自分に苛立ちや自己嫌悪がある。


 うっせぇ! 知るか!
 まぁなんにせよ、面白ければ全てOKだ。面白ければ。
 ちなみにキャラの年齢がはっきり書かれている(エロゲのおなごはみな18歳を超えているのだ)ことや声優さんが表の名義を使っている(玄ちゃーの中の人が裏の仕事をしているのか知らんが)ことからわかるように、レーティングは全年齢(R-15推奨)だ。


7.『つい・ゆり ~おかあさんにはナイショだよ~』(2013年夏)
つい・ゆり ~おかあさんにはナイショだよ~

仲のいい双子の姉妹“佐倉一果(さくらいちか)”と“佐倉双葉(さくらふたば)”。
生真面目で少し頑固な一果と、人懐っこく子どもっぽい双葉は
家族も友人たちも、時に呆れるほど仲がいい。

幼い頃からどこに行くのも何をするのも一緒だったふたり。
成長して、お互いの性格や嗜好に個性が出てきてからもそれは変わらない。
家でも校内でも、しっかりものの一果が甘えん坊の双葉の世話を焼く光景が日常となっていた。

だがある日、あまりにもお互いにべったりの姉妹を心配した母親に
仲がいいことと依存することは違うと、
いくら仲がいい姉妹でもいつまでも一緒にいられるわけではないのだと、
諭されたことによって、ふたりの関係は変わっていく。

「双葉の喜ぶ顔を見たい」という姉としての気持ちの裏にある
自らの欲と“普通ではない”許されない気持ちに苦悩する一果。

「一果ともっとずっと一緒にいたい」という自分の気持ちとは裏腹に
すれ違っていくふたりの関係に焦りを覚える双葉。

姉妹として持つ以上の、秘めた気持ちを抱くふたりの関係は
一体どのようなカタチをとり、どのような結末を迎えるのか――?


 公称ジャンルは「双子姉妹の百合禁断恋愛ADV」らしい。インセストか。この業界における先駆者は100円で話題になった同人ゲー『カラホワ』がいるな。あれはなかなかほっこりさせられた。私ぁ長年の経験で「禁断」「普通ではない」「許されない」と言うキーワードを見ただけで条件反射的に「お、おう……」となってしまうのだが、悪い体質だろうか。最終的に納得のいく答えを出してくれるならいいのだが(『カラホワ』はそうだった)そこに辿り着く前にめんどくさくなることが多い。
 ブコメを見る限りGEGEさんがやってくれるだろう(希望的観測)。


 みなさんは何番に特攻するかい? 私は6番「願いの欠片」を単勝買いしてレビューも書くので、レビューで判断予定の方はお待ちいただきたい。何度騙されたかわからないが伝奇バトルへの未練は残っているらしい。あとは4と7の評判がよかったら買おうかな……という程度。その他はどんなちゃぶ台返しやケミストリーが起ころうとも、良作になりそうな気配が一切しないのでスルーすると思う。

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2013年04月24日

咲-Saki- 「楽しい」「遊ぶ」「お祭り」まとめ

宮永咲

「原村さん!」

「私にとって 麻雀はお年玉を巻き上げられる
 イヤな儀式にすぎませんでした」

「でも今日は 原村さんと打てて嬉しかった」

「…なんだって勝てば嬉しいものですよ」
「ちがうよ 相手が原村さんだったから!」

「家族が相手の時と違った感じで難しかったし…
 楽しかった!

(第3話/第0局「勝負」)



宮永咲・原村和

「原村さん!
 私! 麻雀部に入れて良かったです
 原村さんと打てて楽しくて――…

ピクッ

「私は楽しくありませんよ」
「え……」
「今の打ち方を続けるというのなら」

「退部してもらえませんか」

(第2局「理由」)


「待って… 原村さん!」

「あんなに勝ちたいと言っていたのに
 なぜ国士無双で和了らなかったんですか…」
「あれは…… 優希ちゃんが――」
「あの子とは中学から一緒でしたが
 そんなにヤワな子ではありません
 友達を侮辱されたみたいで心外です」

「私―― みんなにも楽しんでもらいたくて――
「あなたが手加減してると
 『私は』楽しくありません…
 
「私も楽しませてください…!!

(第3局「雀荘」)



井上純

「男らしく負けを認めなさいよ」
「オレは女だっつの」

「………
 でもまぁ」

楽しかったわ

「またあいつらと打ちたいな」

(第16局「危急」)



福路美穂子

「たまに…
 ありえないくらいひどいことが起きるでしょ?
 そのたびに怒ったりヘコんでたら
 キリがないと思うの」

「いつかきっとイイこともあるって信じて
 明るく前を向いて―――」

「何事もそうやって 楽しんでいきたいわ…」 

(第40局「独走」)



池田華菜

(無理。)

(無理ですよキャプテン――
 さすがにこの状況は楽しめない…

(ここは県予選決勝大将戦――!!)

(みんなの全国への夢が――――…
 あたしのせいで…)

(第40局「独走」)



龍門渕透華

「さあ これから私たち5人で――
 うちの高校のロートル麻雀部員を殲滅しますわよ!」

「県予選 全国… そして世界!!」

「あなたと楽しく遊べる相手が―――
 必ずどこかにいるはずですわ!!」

(第49局「本領」)



宮永咲

麻雀って…
 楽しいよね


「今日もいろんな人と打てて…
 ホントに楽しいよ…

楽しい…?

「衣と麻雀を打って…
 楽しい…?

「うん」

いっしょに楽しもうよ!!

(第51局「迷乱」)



池田華菜・加治木ゆみ・天江衣・宮永咲

「うん…」
「!」

「あたしも…」

「あたしもたのしかったし!!」

ハッ
「おまえが… 楽しめた…?
「ん? おかしいか?」

「なにごともそーやって前向きに
 楽しんでいくのだよ


「確かに…」

「負け惜しみにしか聞こえないかもしれないが
 私も楽しめたよ」

「まだまだここで牌を触っていたい
 できれば何局でも
 ここで続きを打ちたい気分だ」


「衣はさんざんひどいことを言ったのに
 また一緒に打ってくれるのか?」
 
「今度はこっちがぶちのめしてののしる番だし!」
「そうだな」

「「「「ありがとうございました!!」」」」
ワァァァァァァァァァ

「また打とうね」
「ん うん…」

「清澄の…
 名前を教えてくれないか」

「私は咲――
 宮永咲!」

「咲…」
スン

楽しかった
「うんっ」

(第53局「勝利」)



天江衣

有終の
ひとりぼっち 退屈がまさかの
ひとりぼっち 戯れに変じて
身を 身を 預けるなら
祭りへと急ぎて
あそびあいて 待ち続けた日々よ
あそびあいて 別れを告げるべき
気が 気が 浮かれるまま
人に交わりて 人は友を得る

(天江衣キャラクターソング「刹那の海よ」)



愛宕洋榎

チャッ トッ

「ロン」
「!」
「18000!」

「なんやその顔…
 微塵も聴牌気配感じ取れへんかったか」

「あんまりデクすぎるとつまらんなぁ」

(第77局「萎縮」)



竹井久

敗退…!?

私のインハイは今年が最後――
決勝までいけたとしても半荘6回…
いや… もう5回しかプレイできない

なのにここで負けたりなんかしたら
次の半荘1回だけで全てが終わってしまう…

あとたったの1回だけ…!?

冗談じゃないわ!
そんなのめちゃくちゃつまんないじゃない…!!

あ…
つまらないってさっき誰かが言ってたな…

(あんまりデクすぎるとつまらんなぁ)

(この子は楽しもうとしてるんだ………)

そうか…
私 勘違いしてたかもね…

オッ

信州のみんなとか…
応援してくれる人たちとか…
チームメイトとか………

大事は大事だけど そうじゃない

ゾクッ
「「!?」」

ゴッ
(この場はまず自分……!!)

(私自身が楽しめなきゃ―――
 始まらないわ……!!)

(第77局「萎縮」)



姉帯豊音

(山奥の村から出ることもなく
 テレビくらいしか楽しみがなかった私を)

熊倉先生は連れ出してくれて

みんなは友達になってくれた

あの頃夢見てた世界が

今ここに開けてる


まだまだ続けたいので

負けるわけには行かないよー

(第94局「仲間」)


(東三局までは2位だったのに………
 今は倍ヅモしないと敗退――)

みんなのお祭りが終わっちゃうよ―

(第99局「真実」)



高鴨穏乃

「でも 和が麻雀できてよかったよ
 この辺は子どもは少ないけど 麻雀ってなるとさらに貴重でさ」

「あそこに出入りしてる小4以上って
 私と 憧と さっきの玄さんくらいなんだ」

「和があそこに通うようになってくれると
 上級生4人で打てる機会が増えて嬉しいんだけど……
 どうかな」
「………」

「お邪魔でなければ…」
「やった!」

「うん… おかげでなんか…」

「ちょっと楽しみ増えてきた!」

(『阿知賀編』第1局「邂逅」)



松実玄

「憧ちゃん楽しそうだったねぇ」
「うん…」
「出ていきづらかったね」
「うん」

「………」

「でも今日はよかったぁ」
「えっ」

「またみんなで集まることが
 あるかもってわかったから」

「またいつか楽しいことがある――
 そう思えたからっ!」

そうですね………

またいつか 春めくように―――

(『阿知賀編』番外編)



高鴨穏乃・新子憧

「あと全国大会に行きたい!」
「全国!」
「葉留までに阿知賀の麻雀部を復活させて…
 インターハイに挑むんです…!!」

「面白そう!」
「そこにはたぶん和がやってきます…」
「和ちゃんが?」

「またそこで…
 みんなで遊ぶことができるんです」

「麻雀をしていれば
 いつかどこかで巡り会える!」

「じゃあまず部活を始めなきゃ!」
「この学校は同好会は二人からだからまずそれで…」
うーん
「5人揃ったら部活に昇格だね!」

「でもやっぱり…
 生徒数の少ない阿知賀で5人は………」
タタタ
「難しそうだね…」
うっ……

ザッ

「まずひとり! ここにいる…っ!!」
ドン

「憧…っ」
「憧ちゃん!」
「おまえ晩成に行くんじゃ…」
ゴッ
「あたしと しずが同じ学校なら
 二人揃って和の前に立てるでしょ―?」
 全国の舞台で!!」
ドクン

「また みんなではしゃごう!
 そして…全国に行こうよ!」

遊ぶんだ…
 和と!!」
 
(『阿知賀編』第1局「邂逅」)



荒川憩

「「「「「ありがとうございました!」」」」」
「いえ こちらこそ」
楽しかったでー

(『阿知賀編』第7局「修行」)



園城寺怜

「……?」

トッ

(この福岡の人…
 2回戦で宮永照に滅茶苦茶にされたのに…)
 
すばら!

(今まだ 果敢に攻めていこうとしてる……!!)

(私も昔は全然勝てんでも
 牌を触るのが嬉しくて楽しかったっけ)

(義務や目標は重いけど…
 あの頃のように打ちたい…!!)

『阿知賀編』第8局「最強」



花田煌

「………」

「聞いてしまった」

「うわぁショック~」

ぱっ

「なんってことはないですね!」

(嬉しいことです
 私には誰かから必要とされる力がある)

(それはエースになれる力じゃないけど)

(必要とされてる
 そんなすばらなことはない)

捨てゴマ まかされました!

(役回り的には
 失点を最小限に抑えていくべきか…
 トバない範囲で無茶してでも稼ぎにいくべきか)

わかんない おもしろい!

(5順目でこの手なら 攻めていきましょーか)

(『阿知賀編』第10局「疲弊」)



松実玄

(………)

ドラ…

ドラを手放す…?


そうだった……

どうしても別れなきゃいけない人………

前に向かうために別れを選ぶ人…

見送る人

私はいつも待つ方だったけど

穏乃ちゃんや赤土先生
灼ちゃんや憧ちゃんは戻ってきてくれた

おねーちゃんとは 前よりもっと一緒に遊ぶようになった

和ちゃんは戻ってきてくれるかわからないけど
今一緒のお祭りに参加している


別れることはよくあることで
私は慣れてるはずだったんだ

今まで自分から別れを決めたことはなかったけど
前に向かうために
 
一旦お別れ

「リーチ…!!」

帰ってこなくても 私は待ってる

(『阿知賀編』第12局「逆襲」)



高鴨穏乃

「しず…?」

和――

明後日ここで遊ぼう

昔みたいに――!!

(『阿知賀編』最終話「軌跡」)



白築慕・石飛閑無

「おまえ 私と同じ湯町小なんだから
 あいつと当たっても負けんじゃねーぞ」
「? 大丈夫だよ!」

「相手が誰でも 全力で楽しんでいくから!!」

「………
 おまえ… まだ楽しむとか言ってんのか」

「麻雀に限らず すべてのことは勝つか負けるかだ……
 そして――」
「受け付けお願いします!」
「聞けよ!!」

『シノハユ』第2話「慕②」



白築慕・石飛閑無・瑞原はやり

「どうだ? 負けてるとつまらないだろ?」
「えっ? ものすごく楽しいよっ
 点差があったらあったで 
 考えることが変わってくるんだから」
フンッ


「ホントあとちょっとだったよな!」
「………
 かんなちゃん………」

「負けたのに楽しそう!
「!!!」

「………」
「私はすごく楽しかったよー」

楽しかったよねー」
「ねー」

「……… つ…
 つまらなくはない… ってくらいだなっ!」

『シノハユ』第3話「慕③」


 りつべこと小林立は、思い通りにならない状況、重責がのしかかる状況、絶望的な状況、如何ともし難い状況をも超克して「楽しむ」ことができるのを、ロジックも直感も天才も凡人も魔物もエースも捨てゴマも皆が辿り着くべき境地として描いていると思う。
 以前の記事でも書いたが、玄と豊音という全くタイプの異なる二人がインターハイを「お祭り」と呼んでいるのが面白かったのでついでにまとめた。

tags: 咲-Saki- 考察 
2013年04月14日

1987年生まれの自分にとっては着ぐるみの変なおっさんだった

 北野武の最新作『アウトレイジ ビヨンド』のDVDレンタルが始まったことをブログの検索フレーズの上昇で知ったのだが、先日実家に帰ったら親父殿が早速借りてきていた。父が言うには前作共々ほとんど借りられていたらしい。意外に売れてるんだなぁ。あの『座頭市』でも取れなかった国内映画の興行収入ランキング初登場1位を獲ったらしいし、ネットでの評判もまずまず悪くないようだ。確かに『アウトレイジ』『ビヨンド』はバイク事故後の作品では面白い部類だし、たけしの映画が脚光が浴びるのは嬉しいのだけれど、奴に脂が乗り切っているときに作られた4部作『その男、凶暴につき』『3-4x10月』『あの夏、いちばん静かな海。』『ソナチネ』に比べると一枚落ちると言わざるを得ない。これでたけしの映画は興味を持った方は是が非でも過去作を見直してほしい。日本人でオタクなら上の4作プラス『キッズ・リターン』は必須科目である。
 何でも『3』の企画が着々と進行しているらしいが……正直勘弁してほしい。これ以上続けてもみっともないし(あんた『ゴッドファーザー』の続編延命を批判してたじゃないか)、蛇足にしかならないよ。完成度ががた落ちする。あれで綺麗に終わっているだろうよ。あんたの暴力映画は終わりが来ないのが「終わり」なんじゃあないか。しかしオフィス北野は自転車操業の火の車だろうし、作り手としては作品が売れて嬉しいに決まっているので、やるんだろうなぁ。

オブリガート (ポピュラー音楽) - Wikipedia オブリガート (ポピュラー音楽) - Wikipedia

「オブリガート (クラシック音楽)」も参照 オブリガート (イタリア語: obbligato) は、助奏のことである。主旋律を引き立てるために演奏される短いフレーズで、曲調の変化を跨ぐ場面で特に重要となる伴奏である。オカズやオブリなどとも呼ばれる。



貴種流離譚 - Wikipedia 貴種流離譚 - Wikipedia

貴種流離譚(きしゅ-りゅうり-たん)は折口学の用語の一。貴種漂流譚(きしゅ-ひょうりゅう-たん)とも。 折口信夫が一連の「日本文学の発生」をめぐる論考のなかで、日本における物語文学(小説)の原型として論じた概念で、その説くところは時期によって細部が異なるが、基本的には「幼神の流浪」をその中核に据える。



元ネタから見る穏乃と怜=竜華のライバル関係(※4月8日は園城寺で竜華会が執り行われる日です) - 私的素敵ジャンク 元ネタから見る穏乃と怜=竜華のライバル関係(※4月8日は園城寺で竜華会が執り行われる日です) - 私的素敵ジャンク
 準決勝の大将戦は弥勒菩薩と天香々背男(ルシファー)と蔵王権現のバトルだよ、と4年前の自分に言ってもたぶん信じないだろう。

ポケセン/ポケモン詳しい奴きてくれ。この4コマの意味がわからん ポケセン/ポケモン詳しい奴きてくれ。この4コマの意味がわからん
 入門編レベルだな。十中八九耐久調整されているガブはC110のサンダースの持ち物なしめざパ氷では落ちない。


 「たったひとつの魔法の言葉」をあんなところで使うセンスがわからない。


 原作厨としては不満たらたらだが、結局コマリマックスのあそこで泣いてしまうんだろうなぁ。


 表情の豊かさもここまで来たか。いやらしい指の動きが完全再現されていて笑った。

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2013年04月07日

その花びらにくちづけを ミカエルの乙女たち レビュー・感想 ワンパンレズゲー

その花びらにくちづけを ミカエルの乙女たち

全然変わってねーってばよ!
 同人レズゲー『その花びらに口づけを』シリーズで知られるサークル「ふぐり屋」が商業進出し、「ゆりんゆりん」ブランドとして発表した処女作である。タイトルからも分かる通り、その花シリーズの世界観をそのまま引き継ぐことにしたらしい。今作でも物語の舞台は今までと同じ学園であるし、また新カップル一組に加えて歴代のカップルどもが総登場し、各作品のエンディングを迎えた後のあれやこれやが描かれる。このように、今作品はその花シリーズの総まとめ的な色合いが強い。
 さて、同人時代はあくまで遊ばせてもらっている身だったので余計なことを言うのを避けていたが、晴れて商業化されたので忌憚のない意見を述べることにする。まるで成長していない……。同人時代から何も進歩していない。どこを切っても同人丸出しだ。脚本は相変わらずのイチャコラアンアン先にありきで「プロット? フック? ドラマツルギー? ストーリーテリング? カタルシス? 何それおいしいの」状態だ。キャラは歩く記号といったあんばいの空疎さ、薄っぺらさで、プレイから数ヶ月か経った今では誰一人名前を思い出せやしない。サウンドもひどい。この業界は音楽単体でも心に染み入るような出来の作品と、ホームセンターやスーパーの安売りを連想させる作品との二極化が激しいな。グラフィックは唯一の救いなのだろうか。確かにぺこの絵そのものは可愛いらしいし、絡みも綺麗に描けている。が、よく見ると塗りが暗めで今ひとつだな。
 はっきり言って、こんなものをフルプライスで売り出してはいけないと思う。2000円で売る低価格路線の作品を5本分ぶっ込んだところで、商業フルプライスのクオリティーになるわけがない。

ワンパンレズゲー
 このサークルの同人時代の作品に対する印象は「ワンパンレズゲー」だった。ここで言う「ワンパン」とは以下のような意味である。

ワンパターン(素直になれないOR一目惚れ→イチャコラ→すれ違い→イチャコラ)
ワンナワー(一時間読んだだけで)でパンパン(もうお腹いっぱい)
ワンナワー(一時間も読めば)でパンッパンッ!(エロシーン)

 このうち即ハメだけは改善されていた。要するに、シナリオの分量だけは盛大に水増しされていた。しかし、テキストの質が同人時代から全く上がっていない。地の文章は小学生の日記ライクで掛け合いは毒にも薬にもなりゃあしない。やたら多い季節のイベントネタも、過去作品のヒロイン勢との絡みも、読んでいて何ら面白くないので嬉しくも何ともなかった。こんな出来ならむしろさっさと終わってくれた方が嬉しかったのは内緒だ。ワンパターンはなお健在で、フルプライス用に増設されたシナリオを何本も読まされるので余計に際だっていた。一時間でもうお腹いっぱいだ胃もたれと胸焼けがする、というものを五、六回読まされた私の心境をわかってほしい。
 擁護になるか分からないが、一応、シナリオに起伏や山場らしきものは用意されてはいる。努力(悪あがき、の方が近いかもしれない)の痕跡はかろうじて見受けられる。しかし、総じて芸がなさすぎる。新カップルはくっつくまでに結構な期間の溜めがあるのだが「ひょっとして私はあの子のことが好きなのかしら? いや、そんなはず無いわ……きっと気のせいよ……」「ひょっとしてあの子は私のことが好きなのかしら? いや(略)」という主人公の鈍感さだけで延々引っ張りつづける駄目っぷり。そんなものは作劇ではなく単なる引き延ばしである。また、新規のカップルにも既存のカップルにも、シナリオの後半に申し訳程度のすれ違いや衝突が起こるのだが、それに向かう様子があまりに茶番じみている。まず最初にすれ違うという結果ありきで、そこに至るまでの思考や行動の経過に全く説得力がない。説得力を持たせようとする意思が全く感じられない。強引すぎる展開と意味不明な心理描写のせいで、先が気になったりやきもきさせられたりするより前にキャラの正気と思考力の欠如を疑ってしまう。シナリオというものはキャラクターを生き生きと描写するためにあるものだと思うが、それがキャラの思考を殺しているのでは本末転倒だ。こんな有様なら徹頭徹尾イチャコラキャッキャッウフフに徹した方がまだましだったのではないだろうか。

こんなことはグローバルスタンダードになってほしいものだが
 このサークルは同人時代からそうだったが、古臭い偏見や鼻につく選民意識がないのはよいね。だが、それが2012年現在において強力なセールスポイントになるかと言われると何とも言えない。2010年代前半に量産された百合オンリーゲーを振り返っても、『星彩のレゾナンス』だってホモフォビアは全く無かったし、厨房の選民意識を擽る作風なのは『屋上の百合霊さん』だけだ。あれがいかに時代錯誤かよく分かる。この作品はとりあえずスタート地点に立ってはいるが、そこから一歩も踏み出していない。『マリみて』をちょろまかした世界観にどこかで見たような造形のキャラを配置して絡ませているだけだ。百合(女の子同士のいちゃいちゃ)が好きで書いているのは端々から伝わってくるが、クリエイターとしての矜持や誠意といったものは全く感じられない。

まとめ
 仏の顔も同人時代まで。商業フルプライスでこの品質はありえない。今日性が全く見当たらない。少女たちが92や69、貝合わせに興じる絵面に過剰な価値を見出せる御仁以外にはお薦めしかねる。処女厨をこじらせた類の百合厨はこの程度の作品でも大満足なのだろうが(なにせ憎き男は影も形もないのだ)、ひとえに面白い百合ゲーがやりたいだけの私には何も得るものがなかった。このブランドの新作を律儀にプレイするのは賽の河原の石積みに等しいことがよくわかった。もうやらないだろう。
 何でもこの作品は萌えゲーアワードで何かの賞を獲ったらしいが、百合厨のお歴々の執念と団結力もバカにならないな。可愛い絵とエロを取ったら本当に何も残らない本作や、『百合霊さん』のような前時代的で低品質な作品や、『レゾナンス』のような手抜きパチモノゲーがもてはやされている辺り、百合ゲー業界はまだまだ原始時代の様相だ。あのような低予算・低品質・高価格の作品群でも御の字で受け入れられているあたり、ぼったくりの格好のチャンスではないだろうか。エロゲー各社は一本釣りを狙ってみるのもいいかもしれないぞ。

おまけ
 私の2010年代前半に出て来た百合オンリーゲー3作に対する印象はこんなところだ。

『屋上の百合霊さん』
 もたくさとナルシズム満載で入場し、スタートにたどり着けず終了。
『その花びらに口づけを』
 スタート地点でずっと昼寝をこいている。
『星彩のレゾナンス』
 一応スタートは切ったものの即失速、横転、失格。

 『レゾナンス』が一番ましという何とも残念な結果になってしまった。まともな議論に値する作品は一作もない。

登場人物に男性が出て来ますが、男女間の絡みは
一切発生しませんので、あしからず。


 『レゾナンス』はゲーム起動時の注意書きにこんなことを脂下がった面で書いていたが、そんな低次元のことで大威張りするのはそろそろやめてもらいたいものだ。「んなことを自慢してないで面白い作品を作る努力を少しでもしやがれ!」といい加減痺れを切らしているのは私だけじゃあないよね?

その花びらにくちづけを ミカエルの乙女たちその花びらにくちづけを ミカエルの乙女たち
(2012/11/30)
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