2006年09月12日

雑記…

ポップ1280
 ジム・トンプソンが、不謹慎ながらとても面白い。といってもまだ「おれの中の殺し屋」「ポップ1280」しか読んでいないんだけれど。
 とにかく、トンプソンの作品は先行きの不安さがたまらなくよい。両作品とも、保安官が主人公なんだけれど、こいつが周りに流されてばかりのろくでなし野郎なのだ。あっちの女と結婚を約束したかと思えば、こっちの女に肩入れしたりして。ふわふわしていて一向に落ち着かない。それに加えて、この野郎、場を取り繕うためだけに平気で人を殺すのだ。いや本当、何の計画性もなし。完全犯罪とかアリバイとか一切考えちゃいない。見ているこっちははらはらし通しである。
 その一見間抜けな日和見主義者、時に悪魔のような周到さを見せるから侮れない。特にコーリーの、対立候補に関する敢えて内容をぼかした噂の流し方や、愛人に買い与えた銃の件なんかは、思わず唸ってしまった。痴れ者のようで切れ者、行き当たりばったりなようで用意周到、この人を喰った人物像が、トンプソンそのひとの人となりを表しているようで面白い。
 プロットも、全てが行き当たりばったりなようでいて、不意打ち気味に伏線が回収されるのだから、まったくもって油断ならない。全てがうまくいったと思ったころ、何でもないと思っていた事件・人物のせいで、主人公の計画はもろくも崩れ去ってしまう。この主人公…そして作者であるトンプソン、本当に判別しがたい人物である。
 偶然と必然、秩序と無秩序、この相反する要素が混在している緊張感が、トンプソンの魅力だと思う。


*シナリオ解読、三日目朝まで進行。サクヤさんほど喪服が似合うヒロインもそういないと思うよ。


*シナリオ解読の息抜きでやるはずだったKanonとAIRを、調子こいて一週間で終わらせてしまった。どっちも面白かった。
 Keyゲーの音楽は、世評に違わず素晴らしかった。ドラムの音が澄んでいて耳に心地いいなぁ。アカイイト音楽は、ドラムがパコパコしていてあまり好きじゃあないんだよなぁ。
関連記事

このエントリーをはてなブックマークに追加はてなブックマークでコメント

tags:

Template Designed by DW99