2007年08月02日

リトルバスターズ!考察・解説 恭介-麻枝、世界-Keyゲー説

*ネタバレ全開なので、未プレイ者は速やかにAlt+F4のこと。

 『リトルバスターズ!』はバ鍵っ子がKeyゲー&だーまえから自立し、現実回帰するまでを描いたメタギャルゲーだったんだよщ(∵)щ !!

 恭介はリトルバスターズのリーダーで、理樹と鈴のために虚構世界を創った張本人だ。すなわちkeyの元締めとして、オタのためにたのちいたのちい虚構の世界(『ONE』『Kanon』『AIR』『CLANNAD』というゲーム、えいえんのせかい・幻想世界というオタを惹き付ける設定)を創りつづけてきただーまえの、あるいはKeyそのものの象徴である。

-西園-
「…恭介さんは黙っていればカッコいいんですから、あまり奇行に走らないでください」
「夢が壊れます」

(来ヶ谷ルート)


 だーまえにもいえること。

-恭介-
「俺だって、いつだって完璧なわけじゃないやいっ!!」

(来ヶ谷ルート)


 だーまえにもいえること。

-恭介-
「時代が俺に付いてきてなかったんだよ…」

(来ヶ谷ルート)


 智代アフターが不評でいじけている。

 虚構世界(あの学園)は、Key/麻枝准制作ゲームの集合体・セルフパロディである。時が止まっている(ゲームの世界は時が止まったまま。キャラクターは年を取らない)。永遠に繰り返す(何度でも遊べる、いつまでだって遊んでいられる)。強い意志がないと抜け出せない。理樹が絶望するとリセットされる(前の選択肢に戻る、セーブ&ロード、現実と違って何度でもやり直しが利く)。ポンチなキャラクターにご都合主義展開、そして恭介(=だーまえ)の配置した愉快な愉快なイベントが盛りだくさん。
 リトルバスターズ!に前二作(AIR,CLANNAD)と比べて不自然なまでに家族の影が薄い*1のは、「子供だけしかいない楽園」といういびつさを強調するためである。楽園(崩壊)ものの古くからの伝統でもある(『蠅の王』『珊瑚島』『ビーチ』『Missing Blue』など)。
リトルバスターズ!セルフパロディ集

 小毬・クドリャフカ・来ヶ谷・美魚(ルート)はONE、Kanon、AIR、CLANNADに対応している。

 レノンは恭介=だーまえの分身だ。ジョンレノンといえば世界最強のハッタリ&嘘つき&偽善野郎だ。だーまえからの「お前ら俺の戯言をいちいち深読みしてんじゃねぇよwジョンのと一緒で深い意味なんてねぇっつうのw」というメッセージである。あるいは「俺はジョンと同格!」という自身の現れかもしれない。

 理樹は恭介に依存し、恭介の創った虚構の世界で、恭介の思い通りに動き、ヒロインや友人と遊びつづける永遠の子供である。つまり、だーまえに心酔し、現実から目を背けてONE,AIR,Kanon,CLANNADの世界に浸りつづけるわれわれバ鍵っ子のことだ。

 鈴は声優とイニシャル(R.N)が理樹と同じであることに注目されたし。

 そんな理樹も、ヒロインの悩みを解決するために奔走し、試練を経て少しずつ人間として成長していく。鈴もヒロインとの交流で傷付いた心を癒し、「友達は作れば作るだけ楽しくなる」というごく当たり前のことを今さらに知る。あの学園も、恭介たちも、ヒロインたちも、理樹と鈴が元いた世界には(もう)存在しない。言ってみれば、彼らにとっても「フィクション」の存在なんだ。我々にとっての「ONE」「Kanon」「AIR」「CLANNAD」であり、瑞佳や真琴や舞や観鈴や春原や風子や渚なんだ。それらは虚構の存在である。われわれがいつまでも子供でいられない、フィクションの世界に浸っていられないのと同様に、理樹と鈴もやがては「楽園」を追われるようにして去ることになる。
 それでも、理樹たちが偽りの世界で過ごした日々は、他人の人生に触れて、共に悩み、共に解決に奔走した日々は、まったくの無駄だっただろうか?彼らに何ももたらさなかっただろうか?
 そんなことはなかっただろう。
 ゲームの世界は虚構である。キャラクターは現実には存在しない。それでも、彼ら彼女らの人間に触れ、共に笑い、共に涙することは素晴らしいことじゃあないか。ただ、フィクションはフィクションとして割り切らなければなきゃだめだぞ、そしてほんの少しでもいい、フィクションを糧にして、現実に一歩踏み出しやがれ!というKeyスタッフの叱咤が、「リトルバスターズ!」の構成に込められていると思う。

 Keyゲーという永遠の楽園からの、突然の*2退去命令。皆さんの心にはどう響いただろうか。私は個別ヒロインルート*3の楽しさが、四部作並みとまではいかなくても、Refrainクリア前から「ひゃっほう~~! リトルバスターズ最高!!」と叫ばせるぐらいの、まだまだこの世界に浸っていたい……と思わせるぐらいの水準だったら、より痛烈に心を打ったんじゃあないかと思うんだけど。


 あるいはリトバスはだーまえが新人ライターにKeyを託して引退するまでを描いているという説も。

真人→久弥。恭介=だーまえと共に偽りの世界を支えていた男。虚構世界を恭介より先に去る。
謙吾→涼元。恭介=だーまえと共に偽りの世界を支えていた男。虚構世界を恭介より先に去る。
8人の小びと→
①Keyのライター
・だーまえ
・久弥
・涼元
・魁
・都乃河
・城桐央
・樫田レオ
・アシスタント(イシカワ、丘野etc…)

今まで虚構世界を創ってきた8人。

②リトルバスターズ!メインスタッフ
・だーまえ
・殿
・城桐央
・樫田レオ
・いたる
・NA-GA
・折戸
・馬場社長

リトルバスターズ!という虚構世界を創った8人。

③Keyからいなくなった人間&やがていなくなる人間
・だーまえ(ライター引退)
・久弥
・涼元
・イシカワ
・まごめちん
・ミラクル☆みきぽん
・いたる(フリー化)
・YET11


*1理樹の両親や棗一家の話は、もっと掘り下げられたはず。
*2CLANNADあたりからにおわせてはいたけど。
*3全て新人ライターが担当している。神北小毬・来ヶ谷唯湖→都乃河勇人、能美クドリャフカ・三枝葉留佳→城桐央、西園美魚→樫田レオ。麻枝准の担当は共通パートのほとんどと鈴→Refrain以降。


-恭介-
「ここ(Keyのゲーム)は俺たち(だーまえたち)の思いによって作り出された世界だ」
「そんな世界で、おまえたち(現実に疲れた鍵オタ)が強くなるまで、見守ることにした」
「いつか、過酷な現実(就職難、人間関係etc…)にも負けない強さを得るまで」
 つまり…
 ここは死(現実ではないゲーム)の世界で…。
 その淵にいる、僕も鈴も一緒に連れてこられた…。
 いや…僕らを包み込むように…。
 きっと…そこには僕らを思う優しさしかないはずだから…。(「お前らを廃人にするつもりはなかったんだよ…」)
-恭介-
「けど、俺は失敗した(智代アフターのこと)
「やり方が強引すぎた(智代アフターのこと)
「鈴(バ鍵)の心に深い傷を負わせてしまった」
「でも、理樹」
「おまえが、その心も癒して、ここまで連れてきてくれた」
「理樹、お前はもう十分に強くなった(「AIRやKCLANNADをやって、お前らも少しは感じ入るところがあっただろ?」)
「鈴も、昔から考えると、ずっと強くなった」
「だから、鈴を連れてこの先(現実)へ進め」
「それが最初の一歩(勉強、就活、家族恋人サービス)だ」
「全てはそこから始まる」
「止まっていた時間が動き出す」
「どんな現実(友達できない、恋人いない、家族はうぜぇ)を目の当たりにしても…」
「強く生きろ」
「いいな、理樹(バ鍵っ子ども)」(略)
「ここ(ゲームの世界)で立ち止まるのか?」
 恭介の叱咤が続く。
「ずっとここ(自分の部屋・パソコンの前)で遊んでいるのか?」
 ………。
-理樹-
「…そんな事実(辛い現実)を…」
「とつぜん言われても…」
 ………。
-理樹-
「でも…」
「僕は…」
 そう…人はいつまでも子供じゃいられない…。
 いつまでも遊んでるわけにはいかないんだ…。
-理樹-
「いかなきゃね… (ずっとサボってた予備校に・単位取りに・就活に・ハローワークに・サークル探しに・実家に帰った女房に頭下げに)







-理樹-
「だって、こんなのってないよっ」
「僕は恭介を追ってここまでずっと生きてきたんだっ」
「その恭介がいかないでよっ」
 隠していた弱さが…涙のように溢れて、こぼれてくる。
-恭介-
「ったく困った奴だな…」
「おまえは、いつまで俺を困らせるんだよ…」
-理樹-
「そんなのいつまでもだよっ」
「強くなったとか、世界の秘密とか、そんなことどうだっていいっ」
「僕は恭介が好きだからっ」
「だから、ずっと一緒にいたいんだよっ」
「当然でしょ!?」
-恭介-
「そんなの、俺のほうが嫌に決まってんだろぉぉ!!」
「なんで、おまえらを置いていかなきゃいけないんだよ!!」
「俺だって、おまえたちと居てぇよ!!」
「ずっとずっと居たかったんだよ!!」
「なんで、こんな理不尽なんだよ!!ちくしょう!!」
「ずっとずっと、そばにいたかった!!」
「俺のほうが、ずっとずっとおまえたちのことが好きなんだよ!!」
「なのに…おまえたちを置いていくなんて…」
「そんなの…ねぇよ…」
「なんでだよ…」
「わけわかんねぇよ…」
「くそぉ…」
「………」

(Last Episode:Little Busters)





































いいよな…これで…。(ゆっくり隠居させてくれ…)





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*リトルバスターズ!考察・解説・レビュー等まとめ
*ONE~輝く季節へ~ *Kanon *AIR *CLANNAD
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[感想]リトルバスターズ!は麻枝准を引退させる為のゲーム
とっぽい。さんのリトルバスターズ!考察・解説では 「リトルバスターズ!」は鍵っ子がKeyゲー&だーまえから自立し、現実回帰するまでを描いたメタギャルゲーだと思う。 と考察されています。これは全くその通りで、多分そのように読まれるようある程度意識して作って

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