2006年04月17日

「アカイイトとは?」更新

 アカイイトとは?にみやきちさんのレビューと遊鬱さんの語り(なんと、私めの記事に触発されてしたためたとのことです。感激!!)をUPしました。どちらもアカイイトファンの方は一読の価値ありの力作です。大いに頷くところがありましたので幾らか引用。
 

このゲームでは、ある人の本当の名を知ることがその人の秘密を知ることに直結しています。日本古来の言霊信仰を思わせる心憎い演出です。サクヤ、ユメイ、ノゾミ、ケイなど、最初は音でしかわかっていなかった名前が、漢字でどう書くかわかったとたんに「こういうことだったのか」と納得がいくのは快感でした。どんな字で書くのかわかるまであれこれ想像するのも楽しくて、日本人に生まれた喜びをしみじみと噛みしめました。


 そういえば私もものすっご久しぶりに日本に生まれたことを感謝したっけな…。麓川氏の言霊遊びは秀逸ですよ。私が特に痺れたのは烏月ルート二日目の白花ちゃん&烏月さんによる「鬼」と「隠」の小咄。初回プレイではただただ興味深い蘊蓄なだけのに(…いや、それだけでも十分な価値なんですが)、再プレイでは本編に根ざした小憎い演出として蘇る、と。あれはあっぱれ至極でした。そういえばアカイイトってほぼ物語の発端だけが生来の鬼に依ることで、それ以降は「隠」されて生まれた鬼を中心に回っているんだよなぁ。

あちこちで「百合度が足りない」と評されていたのであまり期待はしていなかったのですが、足りないどころか百合全開じゃないですかコレ。(中略)これでも百合濃度が足りないって人は、単純明快な大告白だのラブシーンだのがないと頭がついていけない可哀想な人なんじゃないかしら。
(以上二つ、みゆきちさんのレビューより)


 私も「アカイイトは百合度が低い」たるレビューをよく目にするんですが、どうにも腑に落ちないんですよ…。そもそも「百合度」ってのは何じゃらほいなんですが。私の頭には存在しなかった概念ですよ。



髪を漉いてもらったり、タオルで身体を拭いてもらったりと桂ちゃんは精一杯柚明に甘える。それは従姉妹に対するものではない、求めているのは母に対するものである。


この部分についてはまた後日。


彼女の真価が発揮されるのは守りたいもの、新しい家族(妄想含め相手側にどのような感情が抱かれているかはさておき)が出来たとき、そして危機時に顕れる自らの身を省みない、いや見た上で即断で捨てられる強情さ、度胸、決断力にこそある。


 【烏月ルート】はまさにこの「アカイイト」という物語全体を手繰り、プレイヤーをこの世界に引きずり込む役割を担わされているだけあり、伏線が可能な限り張り巡らされているだけでなく「アカイイト」の要素が濃縮されている。それは物語の展開としてだけでなく、人間関係のあり方、絆についても濃縮されている(もちろん、おまけ扱いの【ノゾミルート】の圧縮振りには劣るけれども)。それは絆が生まれ、深まり、そして…の早送りとなっている。初めに触れたように絆の深さは時間に必ずしも左右されない、烏月と桂の絆の深さは時間経過としてはたった数日であっても離されないほどに一つに融けあっている。

 きっかけは桂ちゃんの一目惚れからの強引な押し切りであったが、一過性の発作に過ぎないのが大半である恋愛から離れたのはどの地点か、それは桂ちゃんがその身を烏月の剣の前に晒した時点であると思う。なぜならばそれが一度だけのことであったとするならば、発作的に蛮勇として表れることもあるだろう。しかし、死の恐怖を痛みを経験した上で桂は躊躇うことなく二度、三度とその身を捧げ続ける。

それこそが桂ちゃんの愛の本質であり、「アカイイト」が表現しているもっとも重要なテーマなんです。大切なものの為に、絆の為に惜しみなく我が身を捧げ続けること(おはしらさまとなることを選んだ柚明であり、死別の辛さを超えて羽藤の者を見守り続けるサクヤさん)、それを圧倒的に存在感をもち具体的かつ鮮明に表現するのが、冒頭にも記した「血」なんです。だから烏月ルートにおいて「血」にもって「血」で応えた「赤い維斗」エンドこそが「アカイイト」という題名をなぞっているように最も本質を直戴に表現している。

究極の愛を担保するもの、表現するに必要だったのが、桂ちゃんを中心に紡がれる「絆」を明示化するものが、流すたびにアカイイトとしてイメージ化される「血」だったということなのでしょう。


いや~ん、素晴らしい…。これはもうコメントしなくてよいですね。


まあ、単に羽藤桂ちゃんの「私の血は甘いよ…。」なる最強の誘い受けの言の葉に悶えるだけでも充分です♥
(以上四つ、遊鬱さんの記事より)


 お見事!!アカイイトという存在を一言で集約しています(私の場合はサクヤさんですけど!!)。制作者の意図やら象徴やらあれやこれや邪推するのも愉快ですけど、理論武装しなくとも楽しめる間口の広い作品だと思うんですけどねぇ。ぼんやり彼女らをだべらせるだけで商品になるのは「京洛降魔」で証明してみせましたし(もちろん麓川さんの力量に依るところが大きいんですが)。…愚痴を言っても始まらないですね、布教、布教っと。
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コメント

こんばんは~遊鬱さん
大丈夫ですよ、もう十分奉仕してもらいましたからw。

>唯一弱いのはゲームシステムとして意味のない出血バロメータくらいかな
これは宣伝の上で取っつける必要があったんじゃないでしょうか。昨今では完全にオーソドックスなアドベンチャーゲームはあふれかえってますし、特異なシステムの一つでもなければ売り出しにくかったんじゃないでしょうか。…アカイイトの最もの特徴である「百合」は世間様からすれば売りになるとは思えませんし…。

こんばんわ。これ以上誉められてもあとはもっと直戴な桂ちゃん(´Д`*)ハァハァの妄想しか出てきませんからね(笑)

「アカイイトは百合度が低い」?みゆきちさんの記されているようにそんなあからさまな描写でなければ何も感じ取れない属性に縛られたつまんない人間は「ストロベリーパニック」でも享受していればと思います。

アカイイトの楽しみ方は本当に人それぞれだと思います(唯一弱いのはゲームシステムとして意味のない出血バロメータくらいかな)。それだけ世界もキャラもそして物語も練りこまれているし、そしてそれだけ完成度が高いので続編も作れないわけですが、ドラマCDを1年に1本位出し続けてくれたらいいなーと夢想しています。

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