IT “それ”が見えたら、終わり。 いいかげんなレビュー・感想
とてもじゃないが原作厨の満足する出来ではない。原作を読んでくれ。
尺の都合で削らなければならないエピソードがあるのは理解できるが、作品の中核にある要素を落としすぎていやしないか。いったいチュードの儀式はどこにいってしまったんだ? ブルズアイの銀弾は? エディーへのお見舞いは? そしてそして、ビル・デンブロウ、悪魔を負かす(ハイヨー、シルヴァー、そおおれいけぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!)を影も形もなく消したのはどういった了見なんだ? そのくせなんで役立たずの亀だけは2回もねじ込んでやがるんだ。取捨選択の基準がまるっきりわからん。
話のスケールがあまりにも矮小化されていないか。デリーという平凡な町の裏にある暴力と憎悪の歴史に重みがないし、神話的背景もごっそり削られている。ペニーワイズはただの快楽殺人鬼の枠に収まっていて、原作にあった、住民の悪意が澱のように溜まった下水のイメージや、音もなく町を支配して食いものにする蜘蛛のイメージがすっぽり抜け落ちていた。
はみだしクラブの武器が、ベヴァリーのブルズアイに変わってマイクの空気銃になっていたが、殺傷性が前面に出すぎていてあまり面白くないチョイスだ。でも、最後に○○が○○た状態でペニーワーズを打ち抜くところはなかなかよかった。
挿入曲が80年代のやすっちいハードロックで作風にあっていない。キングの書く少年時代といったらオールディーズとロックンロールだろうがよ。
最後の対決で、子どもたちに鈍器で袋だたきにされてすごすご引っ込むペニーワイズさんがあまりにも情けなかった。しょっぱい、あまりにも塩試合すぎる。テレビドラマ版のかに道楽とのバトルとどっちがましだったかは、ちょっと判断が付かない。
キングの映画化作品に当たりなしと言われて幾星霜、映像面では読者の脳内映像にかなり肉薄してきたと思うが(今作も不吉をはらんだ色使いや画面構成は文句なしによかった)、奔放な世界観の密度やサブテキストのニュアンスを限られた時間内に構築するのは至難の業だと改めて思った。
尺の都合で削らなければならないエピソードがあるのは理解できるが、作品の中核にある要素を落としすぎていやしないか。いったいチュードの儀式はどこにいってしまったんだ? ブルズアイの銀弾は? エディーへのお見舞いは? そしてそして、ビル・デンブロウ、悪魔を負かす(ハイヨー、シルヴァー、そおおれいけぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!)を影も形もなく消したのはどういった了見なんだ? そのくせなんで
話のスケールがあまりにも矮小化されていないか。デリーという平凡な町の裏にある暴力と憎悪の歴史に重みがないし、神話的背景もごっそり削られている。ペニーワイズはただの快楽殺人鬼の枠に収まっていて、原作にあった、住民の悪意が澱のように溜まった下水のイメージや、音もなく町を支配して食いものにする蜘蛛のイメージがすっぽり抜け落ちていた。
はみだしクラブの武器が、ベヴァリーのブルズアイに変わってマイクの空気銃になっていたが、殺傷性が前面に出すぎていてあまり面白くないチョイスだ。でも、最後に○○が○○た状態でペニーワーズを打ち抜くところはなかなかよかった。
挿入曲が80年代のやすっちいハードロックで作風にあっていない。キングの書く少年時代といったらオールディーズとロックンロールだろうがよ。
最後の対決で、子どもたちに鈍器で袋だたきにされてすごすご引っ込むペニーワイズさんがあまりにも情けなかった。しょっぱい、あまりにも塩試合すぎる。テレビドラマ版のかに道楽とのバトルとどっちがましだったかは、ちょっと判断が付かない。
キングの映画化作品に当たりなしと言われて幾星霜、映像面では読者の脳内映像にかなり肉薄してきたと思うが(今作も不吉をはらんだ色使いや画面構成は文句なしによかった)、奔放な世界観の密度やサブテキストのニュアンスを限られた時間内に構築するのは至難の業だと改めて思った。
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