2019年05月08日

『咲-Saki-』が好きでよかった

 改めて、『咲-Saki-』が好きで本当によかった。この作品を生涯で数本と遇えない傑作と仰いだのは間違いじゃあなかった。

 小林立の公式サイト「dreamscape」に掲載された、『咲-Saki-』作中世界の同性愛に関するあけすけな既述に対する所感だ。

http://www.sciasta.com/ritz/

 先に断っておくと、今回の件で真っ先に心へ浮かんだのは、質問した人に対する「そもそも、作者に対してキャラクターが同性愛者かいちいち聞くなんて無粋もいいとこじゃないか」というアンニュイな想いだし、「そら同性愛者は(多寡はさておき)いるでしょうよ……」というひねた想いもわずかにあったのは正直なところだ。だけど。けれども。だけれども。それはそれとして、作者が自分の作品、それも既に各方面から評価を受けている作品に対して「登場人物に同性愛者はいる」「登場キャラに女性と女性の子供がいる」「同性婚が可能」ときっぱりと言い切ったのは、誠実で、掛け値無しに素晴らしいと思った。面倒臭い輩に難癖を付けられるのは当然予想できるし、お茶を濁したりネタに逃げたりすることも可能だったはずだ。その上で、当たり前のことを当たり前だと実直に言い切った小林立の意気を、私は買いたい。

 私はつねづね、きっかけは精子提供でもiPS細胞でも独自概念でも、あるいは特に説明が無くてもよいから、女と女が結婚して、子どもを産んで、世代が続く作品が世の中にもっともっとあってほしいと思っていた。そんな中で、ベストの一つに挙げるほど好きな作品が正式に名乗りを上げてきたものだから、胸がいっぱいでうまい言葉がなかなか出てこない。ただただ、『咲-Saki-』を好きで本当によかった、と繰り返すばかりである。
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tags: 咲-Saki- 百合 

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コメント

Re:
>NOさん
ハッキリ明言する事の意義、についてとても同意しております。

>名無しさん
いちおう、私がなんでわざわざ、と思ったのは作者に質問しに言った人に対してです。
私も、あきらか恋愛文脈から~の「あくまで友情ですよ」宣言にガックシきた経験があるので、『咲-Saki-』の今までの描写や今回の発言で大いにホッとした一人です。

同性愛者くらいいるでしょうよわざわざ言うのは無粋って気持ちもわかるけど公式に発言してもらえるの安心する
SNS見てると創作者にも自称百合好きのホモフォーブが大勢いるしヘテロノーマティブきつすぎる作品もいっぱいあるし
咲の描写からは微塵もそういうの感じなかったからこれまでも快適に読めてたけど
そもそも同性愛者くらいそりゃあいるでしょうよっていう当たり前の感覚がどうも日本の娯楽には希薄な気がするし
あきらか恋愛文脈にしか見えない描き方してても作者自らこれは友情ですよと流す作品すらあるし
明言避けてる作品の百合っぽい描写なんてそんな薄氷みたいなもんだとどこか思ってたけど、咲は堅固だった
加治木ゆみと東横桃子の関係が好きだったから公式に太鼓判押してもらえたみたいで安心した
この作品には同性愛者が登場してございますなんてわざわざ言うの無粋ってのもすごいわかるけど日本の娯楽はまだアメドラ見る感覚じゃ見られない

大々的にメディアミックス展開している有名タイトルの作者が公式に、
「登場人物に同性愛者はいる」「作中世界では同性婚が可能で、登場キャラの半数以上が同性間にできた子供」とあえてハッキリ明言する事の意義は凄く大きいだろうに
単に百合好きだって話だろなんて矮小化してしまうのはあまりにも感性が乏しい

Re: タイトルなし
さようでございますか。

以前の作品からも明らかなように単に作者が百合好きだってだけの話だろ
そんな高尚なことのように言うのは間違ってるぞ

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